2020年6月よりHACCPが義務化!対応どうしてます?茶業界はどういう対応?





台風14号が日本に近づいている中、こちらを書いています。
今週末は相方も休みを取ったので、秋整枝を行う予定だったのですが見事に無駄となりそうな予感…。(まだ希望は捨てないけど)

被害が最小限であることを願うばかりです。
日本、頑張れ…!

久しぶりに真面目な内容をば。

小さいながらも飲食店を経営していましたのでこの話題は他人事ではないのですが、茶の製造販売などに関してはどうなのかと疑問がムクムクと。

個人事業主にとっては本当に厳しいこと続きですが、しっかりと勉強して時代に合った経営を目指していかなければなりませんね。

日々是勉強です。ハイ。

2020年6月にHACCPが義務化


2020年6月からすべての食品事業者(食品の製造・加工、調理、販売等)にHACCPに沿った食品衛生の実施が義務化されました。

1年間の経過措置があるため、実際には2021年6月から対応が出来れば問題はありません。

HACCPの義務化は基本的に小規模事業者でも適応となるため、飲食店や茶業関係者も準備に追われていらっしゃることでしょう。

筆者も飲食店に勤務していた時はこちらに関係するチェックが様々ありました。
食材の納品のチェック、トイレ掃除のチェック、調理手順のチェックなどなど…。

非常に面倒くさいと思っていたのは内緒です。。

ですが、これらによって食中毒や異物混入が防げるようになると考えれば大切なことであることも理解はしていますよ、もちろん…。

そして、世界でHACCPはどんどん義務化が進んでいるようですので、日本でも今後義務化が進み罰則などが設けられる可能性があるのではないかと想像されます。(現在はまだない)

そもそもHACCPって何?

HACCP(ハサップ)とは、1960年代(70年代とも)に宇宙食の安全性を守るためにアメリカで開発された食品衛生管理の方法となります。

HACCAPはそれぞれ
「H」⇒Hazard(危害)
「A」⇒Analysis(分析)
「C」⇒Critical(重要)
「C」⇒Control(管理)
「P」⇒Point(点)
の頭文字を繋げたものです。

本手法は、原料の入荷・受入から製造工程、さらには製品の出荷までのあらゆる工程において、発生するおそれのある生物的・化学的・物理的危害要因をあらかじめ分析(危害要因分析)します。

製造工程のどの段階で、どのような対策を講じれば危害要因を管理(消滅、許容レベルまで減少)できるかを検討し、その工程(重要管理点)を定めます。

そして、この重要管理点に対する管理基準や基準の測定法などを定め、測定した値を記録します。
これを継続的に実施することが製品の安全を確保する科学的な衛生管理の方法なのです。

こ の 手 法 は、国 連 食 糧 農 業 機 関(FAO: Food and Agriculture Organization)と 世 界 保 健 機 関(WHO: World Health Organization)の合同機関であるコーデックス委員会から示され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。

HACCP入門のための手引書【焼き菓子編】より引用)

とあります。



どういう事業者が対象?

冒頭でもご紹介しましたが、2020年6月よりすべての食品事業者が対象となりました。

ですが、大企業と例えば数名の零細企業で全く同じことを行うというのは物理的に難しいですよね。

そこで、すべての食品事業者がHACCPを遂行していくことには変わらないものの、大手企業(と畜場、食鳥処理場)と小規模な営業者と二つに基準を分けています。

◆小規模な営業者とは

• 食品を製造し、又は加工する営業者であって、食品を製造し、又は加工する施設に併設され、又は隣接した店舗においてその施設で製造し、又は加工した食品の全部又は大部分を小売販売するもの(例:菓子の製造販売、豆腐の製造販売、食肉の販売、魚介類の販売 等)

• 飲食店営業又は喫茶店営業を行う者その他の食品を調理する営業者(そうざい製造業、パン製造業(消費期限が概ね5日程度のもの)、学校・病院等の営業外の集団給食施設、調理機能を有する自動販売機を含む)

• 容器包装に入れられ、又は容器包装で包まれた食品のみを貯蔵し、運搬し、又は販売する営業者

• 食品を分割して容器包装に入れ、又は容器包装で包み小売販売する営業者(例:八百屋、米屋、コーヒーの量り売り 等)

• 食品を製造し、加工し、貯蔵し、販売し、又は処理する営業を行う者のうち、食品等の取扱いに従事する者の数が50人未満である事業場(事務職員等の食品の取扱いに直接従事しない者はカウントしない)

▼参照:HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化

ということですので、筆者が元々経営していたカフェも、今現在の状況(兼業で茶を製造している)も表の右に該当します。

表の左に該当する事業者は「HACCPに基づく衛生管理」(基準A)という厳しい基準に沿っていく形になりますが、表の右の小規模営業者は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(基準B)という少し優しい基準に沿って対応していくことになります。(小規模営業者への若干の情けでしょうか…)

基準Aと基準Bのどちらに該当するのかは、目安は従業員の人数です。

50人以上であれば基準Aとなります。

茶関係者は実際に何をしたら良い?


HiCさんによる写真ACからの写真

今回は筆者自身を例に取っていきたいと思います。

まず、筆者は家族で茶の栽培、製造、小分け販売を行っています。
従業員が50人以下ですので、適応されるのは「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(基準B)。

筆者のような小さな茶農家や茶カフェなどで具体的に行わなければいけないのは、

1、「一般的な衛生管理」および「ハサップに沿った衛生管理」に基づいた衛生管理計画書の作成、従業員への周知
2、その実施、管理、保存
3、定期的な振り返り、見直し

ということになるでしょうか。




衛生管理計画書を作るために手順書が各団体で作られています。

◆HACCPに基づく衛生管理のための手引書(基準A)
◆HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(基準B)

筆者の場合はどれに当たるのか少々悩みますが、<小規模な麦茶(焙煎麦)製造事業者向け>、<小規模な一般飲食店事業者向け><仕上茶・抹茶工場向け>などを参照しながら、独自に作ってみようと思っています。

茶業関係で手順書が見つかったのは、「全国茶商工業協同組合連合会」が「仕上茶・抹茶工場向け」のみでした。

▼HACCP の考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(仕上茶・抹茶工場向け)

小分けで販売するお茶カフェや小規模な卸業をやっている人たちもきっとあちこちの手順書を見て作らないといけない状況なのではないかと思います。

なお、今回すべての食品事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務付けられたことにより、保健所の営業許可の対象となっていない場合は新たに「届け出」が必要となります。

営業許可とは異なり、施設の基準(例えばカフェの場合は手洗いシンクと調理シンクを別にするというようなもの)はありません。(事業者氏名、施設所在地、営業形態、主として取り扱う食品等に関する情報、食品衛生責任者の氏名等)

結び

筆者はこれから茶を作る場所を新しく借りたりする予定ですので、色々と手続きが増えていきそうです。。

カフェを始めた頃に比べて、様々変化しており頭を悩ませることが増えています。

以前、ISOやGAPのことなども書いたのですがこちらもこれから時代に合わせて変化していくのでしょう。
▼参照記事:南九州市知覧の茶商が初めてのFSSC22000取得。日本茶はますます海外へ。
▼参照記事:
東京オリンピック・パラリンピックに向けた茶の取り組み。GAPについて。

個人事業主は昔、制度上儲けやすいと言われていましたが、今は本当に力がある個人事業主でなければ生きていけなくなっているように感じます。

筆者も今はサラリーマンですが、いずれ独立してやっていけるように今から知識や経験を着々とためて頑張っていこうと思います。

同じような個人事業主の方、小さなお茶カフェなどを志す方に少しでも役立つ内容が書けるように、このブログも頑張っていきたいと思います…。なかなか書けていませんが…。(-_-;)