旅の思い出2019年4月‐第28回さぬき二ノ宮ふる里まつり(香川県)‐





色々飛び飛びのブログです。。
5月の茶旅の続きから少し遡り、非常に心に残ったとあるイベントのこと。

今回の4、5月の旅では丁度新茶シーズンということもあり、2つのお茶のイベントに参加できました。

一つは宇治新茶 八十八夜茶摘みの集い(2019/05/02)。
もう一つが今回ご紹介する「第28回 第28回さぬき二ノ宮ふる里まつり」(2019/04/29)です。
▼「宇治新茶 八十八夜茶摘みの集い」(2019/05/02)関連記事:

ほんわかした高瀬茶のイベントについて、(いつも以上に)軽めにまとめます。

第28回さぬき二ノ宮ふる里まつり(香川県)について

場所はこちら。

高瀬茶業組合周辺では茶摘み体験、茶畑ろ~どウォークが行われ、二ノ宮小学校の入り口ではうどんや筍のてんぷら等の販売。
グラウンドではライブや手揉み茶実演、バザー販売等盛りだくさん。

★日時★
平成31年4月29日(月・祝)
午前9時~午後3時(小雨決行)

当然、茶メインでの参加の我々。(いえ、うどんは食べまして、非常に美味しかったですけれども。)

まずは朝一で茶摘みを。

こちらはやぶきたの畑のようです。
他の品種を育てているところもあると聞きました。(めいりょく、べにふうき等)

新芽が元気いっぱいで、力を入れなくてもぽきぽきと自然に折れてくれます。
旅の途中ですので、ほんの少しだけ摘んで終わりにしました。

ちなみに、いくら摘んでも100円!!!
年配のおじさまとおばさまが鬼のように摘んで、袋にたっぷり入れて持ち帰ったのを見逃しませんでした。業者の人?!っていうレベルの摘み具合…。

胸に残る「茶畑ろ~どウォーク」





茶摘みから二ノ宮小学校へ向かう途中、当然「高瀬茶業組合」で新茶を購入。
二ノ宮小学校で、うどんと筍ごはんとてんぷらをモリモリ食べて、グラウンドを見て回り、その後「茶畑ろ~どウォーク」へ。

「茶畑の中を歩きながら、スタンプラリーをし、豪華賞品をもらおう!」というような内容。(少々適当)

茶畑の中を歩けるなんて、最高!とカメラのレンズ調整をしながら、いざ出陣。

ん?

あれ??

筆者の知っている茶畑とはどうも様子が…。(;^_^A

ジャングル…???!!!

細かいことは存じ上げませんが、放棄茶園らしき、手入れしていない茶畑があちらこちらに…。

茶は通常機械で摘み取ることが多いので、あまり伸びてしまわないように刈り揃えるのですが、刈ることすらされずに自然と上に伸びています。(しかも元気いっぱい)

とはいえ、茶好きな人間としては、こういうところを近くで見られるのも面白い訳でして、写真を撮りまくりました。

小さな新芽が必死で生きています。

人間の手が加わっていないため、あちらこちらから新芽を伸ばそうとしています。

野性味あふれる茶の木…!!!
素敵だ…!!!←変態(たち)

歩みを進めていくと、少し小高い丘へ。


※写真はいつか直します…。どうしても横になる…。

こちらはおばあちゃま一人で「茶」と見えるように茶の木を植えて、管理をしているそうです。

映える!!!(興奮)

この「茶」が見える場所にスタンプラリーポイントがあり、ハンコを押してもらうのですが、そこにいたおばちゃまが近くで柑橘類の栽培をしているそうで、なんと無料でふるまっていました。(おばちゃんは「売る」って言っていたけど、それは多分「あげる」が正しいよ…?)

丁度無くなっていたのですが、旅の途中なので「ま、いいか」とおばちゃんとお別れ。

さらに道を進んでいくと、

あ、茶畑らしくなってきた!!!

そうそう、筆者の知っている茶畑はこういうやつ!!!

…いや、もしかしたら多くの人が茶畑と思っている茶畑は、本当の茶畑ではないのかもしれない…とかいろいろなことを考えながら、ぼちぼちと歩いていると、先ほどのおばちゃんが軽トラで登場。

袋一杯のいよかん?やら金柑やら(しかも枝ごとw)を袋に入れて、「持っていきなー」と追いかけてくれました!

わーーーー!!!!
すげーーーーー!!!
おばちゃん、ありがとう!!!!

とテンションは上がったものの、現在6キロの道のりの半分ほど。
恐らく5キロ以上はあるであろう大量の柑橘類入りの袋…。

それを持たされた方の「思いが重い…」という名言をここに記しておきます。

その後は整備された茶畑を離れ、神社を通過し、果てしなく続く道路を汗だくで歩いていると、神社のスタンプラリーポイントにいたおじさんが再び軽トラで登場。

「もうスタンプラリー終わったから、これあげるわー」

と、参加賞のペットボトル入り茶やお菓子を下さいました。
っていうか、終わったんだ…w

わーーーーーー!!!
おじちゃん、ありがとうーーーー!!!!

「思いがさらに重くなった…」という名言②とともに、まだまだ続く道のりをひたすらに歩き、二ノ宮小学校に戻ったのでした。



結び

地元の美味しいうどんや、筍と地元の方たちの優しさに触れて、非常に心温まる楽しいイベントでした。

元々は茶を手で摘んでいたのだから、きっと放棄茶園のように上に伸びる茶の木から新芽を摘んでいて、そこから管理しやすく腰くらいの高さに刈り揃えるということをするようになったのでしょうし、「茶畑ろ~どウォーク」では茶栽培の進化を見せてくれたような気がしています。(意図しているのかどうかは知りませんが…)

また、この温かい土地での茶の栽培も下火になってきているのではないかと心配になったり…。

 

何より素晴らしいと感じたのは、地元の方たちがとても楽しそうにイベントを行っており、老若男女問わず多くの方が集まってきていたこと。

綺麗で美しい茶畑ばかりではないけれど、「茶」が生活に自然な形で取り込まれているのを見たこと。

仕事柄、日々都会的でちょっと尖ったお茶ばかりを好んで飲んでしまいますが、この素朴で温もりのある高瀬のお茶を飲んだ時、心から「ほっ」としたのを今でも忘れません。

こういう「茶」もいいなぁと心から思ったのでした。

本当に楽しいイベントでした。
是非来年も参加したいです!

【大人の社会科見学】ビート資料館―白砂糖は悪?-





北海道帯広市にあるビート資料館へ行ってきました。

「白砂糖は体に悪い」「白砂糖は体を冷やす」等の話を以前からよく聞き、隙あらば謎の健康食品を勧めてくださる方たちがいらっしゃるのですが、本当に体に悪いのか、体を冷やすのかは甚だ疑問です。

科学(化学、物理、数学…)に滅法弱い筆者は正直具体的なことは分かりませんし、分かろうともあまりしていません。
そこはどうでもいい、というところが本音です。

ただ、≪自分の目で見たものを信じる≫という信念があるため、ひとまずビート資料館に行ってみることにしました。

というかそもそも、砂糖は紅茶と切っても切れない縁があります。
その辺りの勉強を進めていきたいため、まずは資料館へ。

ビート資料館(日本甜菜製糖株式会社)

ビート資料館は日本甜菜製糖株式会社(以後日甜と表記)の創立70周年を記念して、平成元年にオープン。

てんさい糖の栽培、製法から日甜の設立から歴史、てんさいが北海道にもたらした経済効果など、様々なことが学べます。

ちなみに、館長さんのお話は是非聞いた方が良いです。
知識の豊富さ、日甜への愛に溢れていて、非常に勉強になります。

【場所】
〒080-0831
北海道帯広市稲田町南8線14

外観はこのような瀟洒な建物。
敷地内には鉄道のレールと模型、コーリス式蒸気機関および発電機などが展示してあります。

また、昭和天皇行幸の際の記念碑も鎮座しています。



てんさいの栽培

てんさい(甜菜)は和名で、サトウダイコンとも言います。
英名はシュガービート。
ヒユ科、フダンソウ属です。

ヒユ科の仲間にはほうれん草があるようです。

形は大根とかぶの中間のような感じですね。


なんだろう、このキャラ…。おそらくシュガーちゃん…。そしてなぜ縦にならないのか…。

「砂糖」には≪てんさい(甜菜)≫と≪さとうきび≫原料のものが二種類あります。
今回はてんさいの砂糖について。
自身が見た限りですが、札幌市内のスーパーに流通している砂糖はてんさい原料がほぼ100%に見受けられました。←実は地味に必ずチェックしている

春に種を撒いて、秋(10-11月くらい)に収穫されます。

サトウキビは暑い地方でしか栽培されていませんが、てんさいは寒冷地で育つので現在北海道のみの生産で、北海道の特産品となっています。

さて、てんさいの栽培ですが、日甜ではオリジナルの栽培方法を確立し、オートメーション化を進めてきました。

例えば、ロングピッチチェーンポットというものを利用し、苗を育てます。

こちらの一つ一つの枠に種を入れて、苗を育て、そのまま畑に植えられるとのこと。
ロングピッチチェーンポット自体は時間が経つと自然に土に還りますし、他の種に成長を邪魔されずに根を伸ばせるという利点があり、現在全体の75%ほどのビートの育苗に使用されているそうです。(道内で7万haほどのビート畑があるそうですので、相当量ですね…)
※他の野菜にも多数使用されています。



こういうものを見ると、「茶では使えないんだろうか…」とつい考えてしまうのですが、そういえば品種によって下に根を伸ばすものと、横に根を広げるものとあることを思い出し、「茶は無理かも」とぼんやり思っていました。
※実際のところはどうなのか知りたいので、もしご存知の方がいらしたらお教えください。

【追記】
「図解 茶生産の最新技術‐栽培編‐」にロングピッチチェーンポットと同様のポットを使用して苗を育てている写真が掲載されておりました。
ただし、3-4か月ポットで苗を育てると、根がかなり伸びて土に植える際には断根をしなければならないため、ポットの底面以下に根を伸長させないよう、「コンテナ内ポット育苗法」が開発されたそうです。(2019/08/08)

てんさいから砂糖へ

見た目大根のようなかぶのような植物からどうやって砂糖が作られるのでしょうか。

最初に申し上げたのですが、「砂糖は悪」と考えている方に「砂糖は漂白しているから体に悪い」「白砂糖は体を冷やすので三温糖を使っている」等を伺ったことがあります。

こちらの館長は力を込めて、「漂白などしていません!」と訴えておられました。
それだけたくさんの方に言われているんだろうな…。お気の毒…。

ビート資料館内でも多くの映像を見ることができますが、Youtubeでビートの育成、砂糖への加工等の映像がありましたので、こちらを貼っておきます。

石灰を混ぜて、不純物を取り除くところが問題なのでしょうかね…。
(異物混入的な?)

例えば漂白剤を使用して黒い砂糖を白くしているところなどは映像にありません。
化学変化を利用して、不純物を取り除いている、ということです。

筆者はその辺りの化学変化等はよくわかりませんが、上記映像で砂糖の栽培や製法は理解できました。

また、館長がこちらも声を大にして仰っていましたが、「三温糖が白砂糖より体に良いというのは迷信」ということ。

映像の中にもありましたが、てんさいを細かく切り(コセット)、70℃のお湯に漬けて糖分を抽出します。
抽出された糖液に石灰を加え、炭酸ガスを吹き込んで不純物を取り除きます。
その後イオン交換樹脂を用いて、残った不純物を取り除き、糖液を熱で煮詰めさらに濃い糖液を作ります。
そこに、結晶の元となる粉糖を加えて、結晶化を進め、ブドウ糖と果糖が結びついて砂糖が出来上がることになります。

結晶化した砂糖と蜜を遠心分離機で分離して、最初に出来上がるのがショ糖分が高い(精製度が高い)「グラニュー糖」。

残った蜜にはまだまだショ糖が残っているので、再度煮詰めて結晶を取り出すという工程を何度か繰り返します。

三温糖はグラニュー糖を取り除いた後の蜜を煮詰めて、結晶化させる工程を三回行った際に、加熱によってカラメル化し、茶色く着色されたものです。
※三回加熱するので、「三」という数字がついているとか。

よって、三温糖は他の砂糖よりミネラルが多く含まれているから茶色という訳ではありません。
※灰分が0.25なので、グラニュー糖(0.01)よりは多いですがごく微量。

グラニュー糖は三温糖よりショ糖の純度が高く、無色透明のショ糖の結晶が光を乱反射することにより白く見えているだけです。

プリンのカラメルなどを思い出すと分かるかと思いますが、強い甘味が感じられますよね。
カラメル化している三温糖は甘味を感じやすいため、煮物などに向いているといわれます。(中ザラ糖も同じ原理でカラメル化されています)
多分「健康に良い」とか人気があるから価格も若干高いのだと思われます。何か騙されている感じ…

砂糖からミネラルを多く摂取したいなら、所謂不純物(ミネラルを含んだ)を精製していない砂糖を選ぶのが良いと思います。


とはいえ、砂糖はそもそも調味料であって、料理の脇役。
あくまでも甘味をつけるためのものです。

ミネラルが取りたいなら、海藻や野菜等をきちんと摂取すればいいのでは?という話です。

以下は今回見学に行ったビート資料館を運営している日甜が出している商品ですが、館長曰く「お客様からのご要望が多く、割と最近市場に出るようになった」とのこと。


結び

紅茶とペアリングする砂糖の種類については今後も学びを深めていきます。

例えばはちみつを紅茶に入れると黒ずむのははちみつ中の鉄分と紅茶のタンニンが結びつくためと言われています。(ちなみにはちみつも筆者は大好物で、また記事を書く予定です)

それと同様にミネラルが多い砂糖を紅茶液に入れた時の水色や味わいの変化等を、実際に試しながらまとめていきたいと思っています。

実は紅茶と砂糖は歴史的にも切っても切り離せないところがありますので、その辺りももっと深めたいです。
砂糖がなければ今日の紅茶はなかったかも?

また、筆者が大切に持っている砂糖の本をご紹介しておきます。
砂糖の歴史について詳しく書かれているので、サトウキビ栽培や奴隷制度等砂糖にまつわるエトセトラを知りたい方には必読の書かと思います。

機会がありましたら、ビート資料館へも是非足をお運びください。


お茶にまつわるものを調べだすと面白くて止まりません。

お茶って本当に良いものですね~。
さよなら、さよなら、さよなら~。←

旅の思い出2019年5月‐京都府茶業研究所②(製茶機械)‐




もう8月となってしまいましたが、5月の旅を振り返りたいと思います。(いまさら感が酷い…)
先日ご紹介した<旅の思い出2019年5月‐京都府茶業研究所①(玉露の本ず栽培)‐>の続きとなります。

さらに昨日アップしたインド紅茶局の方が作った小さい製茶機械の記事も合わせてご覧いただけると幸いです。

小ロットで製茶ができる機械セット~インド紅茶局スタッフが作った小さな製茶機械セット~

蒸し製煎茶の作り方

宇治新茶 八十八夜茶摘みの集いに伴う京都府茶業研究所の見学には、蒸し製緑茶の製茶機械の説明がありました。

写真多め、説明少な目(?!)で製茶機械のご紹介をしていきたいと思います。

日本で主流の<蒸し製緑茶>は生葉を収穫して、すぐに酸化酵素を熱で壊し、そこから揉んで、形を整えて作られます。

工程としてはざっくり以下となります。

<摘採(茶葉を摘む)>

<蒸熱(茶葉を蒸して急冷)>

<葉打ち、粗揉(水分を切りながら、軽く揉む)>


<揉捻(水分を均一にするため揉む)>

<中揉(ほぐしたり、軽く揉んだり整えたり)>

<精揉(形を整えながら、乾燥を進める)>

<乾燥(茶葉の水分含有量を5%くらいまで乾かす)>

 

ざっくりが過ぎますが、このような流れです。

製茶工場見学(京都府茶業研究所)

では、製茶の機械を見ていきましょう。

こちらが蒸し機です。
<蒸熱(じょうねつ)>の工程に当たります。

生葉を入れ、高温の蒸気に当てて葉の中の酸化酵素を一網打尽にします。


なぜかどうしても縦になってくれません…。

<粗揉機>は飛ばして、<揉捻機>です。
こちらでは茶葉に圧は加えますが、熱は加えません。
茶葉全体の水分を均一にする目的があります。

35Kですので、かなり小さいです。
メーカーによっても違うのかも知れませんが、寺田製作所では、35K、60K、90K、120K、200K、250Kとあるようです。

そして、<中揉機>。
<揉捻機>から出た茶葉は丸まっていたりするので、ここでほぐしたり、さらに軽く揉んだりします。

手揉み茶を体験すると、非常にこの流れがよくわかるようになります。
手揉み茶の記事はこちら

こちらは<精揉機>。
茶葉を細く撚る工程となります。
合わせて、乾燥も進めていきます。


なぜかどうしても縦になってくれません…。パートⅡ

<乾燥機>です。
棚型の乾燥機でした。
この工程で13%ほど残っている水分を5%まで下げます。

 

で。
ざっくり写真を入れて説明をしてみたのですが、ところどころ無い(粗揉機とか)機械もありますし、わかりやすいように動画を探してきました。←今までの説明全部無駄w

ちなみに、筆者は製茶工程がなかなか覚えられず、某インストラクター試験の前はYouTubuで動画を見まくりました。
下の動画に出てくる工場は3年前ほどに伺いましたが、製茶機械もそれほど大きいものではなく逆に工程が分かりやすいかと思いますので、参考にどうぞ。




マニア涎垂の…

ここまではどこの茶工場でも大きさは異なりますがあります。

筆者がテンション上がりまくったのは上記機械のミニチュアです。

2Kって!!!
先ほど寺田製作所の最小が35Kな訳ですよ。

それが2K!!!
欲しい。←漏れ出る本音

ちょっとした実験用に使用したりするそうです。
以前静岡の金谷に行ったときも同様の機械があり、欲しい欲しい欲しい…とずっと言っていたのを記憶しています。

昨日インド紅茶局の方がお作りになった製茶機械の話もそうですが、ミニチュアが昔から好きな筆者は小さい、というだけで胸がときめきます。←

ということと別に、ちょっとだけ製茶をしたいという時にこのサイズは非常に良いなぁと思います。(小ロットで様々な種類のお茶が作れるから)

欲しい。
ただ、欲しい…。

結び

製茶機械は個人の方が所有している小さな機械も見たことがあります。
とはいえ、茶工場では1日に処理する生葉の量が多いので、大きい機械がメインかと思います。

5月の旅はすべて書ききれる自信がすでにありません。。
書きたいことは山のようにあるので、少しずつ更新をしていきたいと思います。

そして気づくとどんどん本性が出てきた文章になっているな、と実感中。
最初は固い感じで書き始めたんですけどね。
最近の軽いこと軽いこと。

まぁ、いいでしょう。

全然関係ない結びでした。←




旅の思い出2019年5月-日本最古と言われる日吉茶園-

ちらりとですが、日本最古の茶園と言われている日吉茶園を見ることができました。

≪日本最古の茶園≫と呼ばれているところは2か所あります。

一つは「栂尾山 高山寺」。
もう一つが今回見に行くことができた「日吉茶園」。

日吉茶園の場所はこちら

 

日吉茶園と天台山について




805年(延暦24年)最澄が中国浙江省天台山から、茶の種を持ち帰り植えたとされています。

最澄が一番多く学んだのが天台山だったそうで、天台山は「雲霧茶」という緑茶も作られています。
(残念ながら筆者は飲んだことがないのですが)

中国の辞書サイト「百度百科」で≪天台山雲霧茶≫を検索すると、
雲霧茶の説明とともに、「公元804年,日僧最澄天台山拜师学法,回国时带去茶籽,播种在比睿山,人称“日吉茶园”。」と記載があります。

同じく「百度百科」によれば、雲霧茶が作られているのは海抜800m~900mのところで、年間平均気温は12.2℃。
年間降水量は1900mmで、夏は涼しく、冬は寒い気候だそうです。
茶は日本のように畝になっているわけではなく、点々と植えられており、その間には寒さや風を防ぐために他の木が植えられているとのこと。

日本も冬は寒くなりますので、こうした環境で育っている茶の種なら問題なく根付いたことでしょう。

現在の日吉茶園

お茶好きな方でここまでお読みいただいた方でしたら、きっとワクワク感があるのではないかと思います。(勝手な思い込み)

では、日本最古と言われている現在の日吉茶園のお写真を!!!

あれ?!
案外小さい…。
数秒で一回りできるほどの大きさです。

ですが、大切に管理されていることが分かります。

新芽は力強く伸びています。

この木たちが、はるか昔、浙江省の天台山からやってきたのかと思うと胸が熱くなりますね。(筆者だけでしょうか…?)

何年か前にDNA鑑定を行ったところ、確かに天台山の茶樹と同じものであったことが分かったそうです。(論文を見つけることはできませんでしたが…)




結び

思っていたよりは少々小さいものでしたが、毎年ここで新茶が摘まれ、日吉大社と延暦寺にお供えされるというニュースを見ていましたので、感慨ひとしおです。

参照:御鎮座1350年祈念事業 日吉茶園お茶摘み体験(5/2-5/5)のご案内

20株ほどしかないため、一握りしか茶葉は摘めないそうですがご利益がありそうです。

また、こちらの日吉茶園だけでは販売できるほどの収量がないため、こちらの木を分けて甲賀市で栽培され、そのお茶が2017年頃から販売されています。

中川誠盛堂茶舗

筆者も以前お茶仲間とこちらのお茶をいただきました。
ワイワイ騒ぎながら飲んだためあまり記憶にないのですが、最澄が中国から持ってきた茶種の遺伝子を持った希少な茶であると思うと、もっと大切に飲めばよかったと後悔しきり…。(;^_^A

またこの背景を踏まえた上で、今度はしっかりと味わいたいと思います。

そして次に京都に行く際にはもうひとつの高山寺を目指します!

 

旅の思い出2019年5月-京都府茶業研究所①(玉露の本ず栽培)-

GWに茶旅をしてきました。
プロフェッショナルの友人にアテンドしてもらい、あちらこちらに連れて行ってもらいました。
頭が上がりません。ありがとう!!

筆者がまずテンションマックスになった数か所からご紹介しようかと思います。

京都府農林水産技術センター 農林センター茶業研究所

茶業研究所は全国にいくつかあります。
静岡、熊本、三重、埼玉…などなど。

筆者は数年前に静岡の「野菜茶業研究所 金谷茶業研究拠点」の見学をさせていただきました。
その時もテンションが降り切れんばかりに写真を撮りまくりました。

茶業研究所では、その名の通り茶の研究を行っています。
業務内容は多岐に渡りますが、例えば、新しい品種の開発等が行ったり、茶業の指導などを行っています。

今回筆者は「宇治新茶 八十八夜茶摘みの集い」という5/2に行われたイベントに参加し、茶業研究所の見学をしました。
手揉茶の体験、茶摘み体験などなど様々なイベントが行われており、研究所の中も一部のぞくことができます。
なかなか一般人は中に入ることがありませんので、こうした公開イベントは非常にありがたいです。

参照:宇治新茶 八十八夜茶摘みの集い



宇治と言えば…

宇治と言えば、抹茶を思い浮かべる方も多いかと思います。
★以前の抹茶の記事はこちら

もしくは玉露を思い浮かべる方もいらっしゃるかも知れません。

抹茶も玉露もどちらも覆いを被せて、摘み取る前に日光を遮ることによって旨味を増す栽培方法になります。
これを「覆い下栽培(おおいしたさいばい)」と言います。

日光を遮ることにより、旨味の成分テアニンがカテキンに変化するのを防ぐことができます。(ざっくり説明)

その覆いをかける方法にはいくつかあります。

①支柱を立てて覆いをかける

 

②直掛け

「直掛け」はその名の通り、茶葉に化学繊維を直に掛けます。
めくると、緑の葉っぱが元気に出てきます。

この黒い化学繊維は「寒冷紗(かんれいしゃ)」と言います。
霜害を防ぐために掛けることもあります。
こちらでは、いつ頃どれくらいの遮光率のある寒冷紗をかけているのか、実験を行っているようでした。(それぞれに札がついていました)

他にも、野菜のようにアーチ形に支柱を立て、そこに繊維をかける方法もあるようです。(筆者はまだ生では見たことがありません)

野菜を育てている畑などでも見かけるので、見たことがある方は多いかと思います。
最近は色も黒や白だけではなく、様々販売されていますね。

煎茶の場合は、直射日光に当たったまま摘み取られますが、抹茶や玉露、かぶせ茶は摘み取りの数週間前から数日~数週間覆いをし、旨味成分が多く、柔らかい芽を育てます。
※日数や期間などはその年によっても異なりますし、作る茶種によっても異なります。

昔はどうやって作っていたの?

16世紀後半にはこの宇治で「覆い下栽培」が始まったといわれています。
これが千利休をはじめとする、抹茶のスタートです。
※ちなみに、煎茶はさらにあと、江戸中期くらいに作られるようになります。

千利休の頃、さすがに今使用している化学繊維の寒冷紗はないですよね…。
どうやって覆っていたのでしょうか…。

その時代は、「本ず栽培」でした。

「本ず」というのは、<よしず>と<藁>で茶を囲う栽培方法です。
<よしず>はすだれのようなもの。
<藁>は…わらです。

<よしず>は実家の日よけに、昔使っていたのを思い出します。
<よし>の別名は<あし(葦)>というイネ科の植物です。

かの有名な「人間は考える葦である」の<あし>です。
※フランスの哲学者、パスカルの名言



横道に逸れましたが、つまり天然の植物を使用して覆いを作っていました。
当然、今のように支柱は金属ではありません。
竹などを組み合わせ、その上に命綱もつけずに乗っかり、藁を敷きます。

とんでもない手間と労力がかかることは想像に難くないですよね。
風が強ければ、藁は飛んでいくでしょうし…。
当然、化学繊維が現在は主流です。

なんと、今回、茶業研究所でその「本ず栽培」を見学することができたのです。
ここはとんでもなく、テンションが上がりました。(マニア)

<本ず>の中に入ると、少しだけひんやりしました。
丁度前日に雨が降っていたということもあり、下がぬかるんでいました。

歩くと、ふわふわと柔らかい土を足裏に感じます。

一方こちらは、化学繊維の寒冷紗。

半分ずつになっているため、<本ず>と<寒冷紗>をどちらも体験できました。

入り口で職員の方がご説明してくださっていたのですが、寒冷紗の方が黒いということもあり、熱がこもりやすいそうです。
確かに寒冷紗を下から触ると熱いのですが、よしずは熱をほとんど感じません。
そして、よしず下の土は柔らかかったのに、寒冷紗下の土は少し硬い印象を受けます。
おそらく、藁が落ちて土を柔らかくしているそうです。

さらに、<本ず>はなぜか寒冷紗より紫外線を通さないそうです。

茶業研究所での研究結果により、明らかに紫外線量に違いがあることが明らかになっているとのこと。
そして、官能検査による味の違いでも、<本ず>栽培のお茶の方が美味しいという結果が出ているとか。




結び

「本ず体験」をしながら、

昔の人、すげぇ。

と何度呟いたでしょう。
※感想が貧相

職員の方も仰っていましたが、今後もっと科学が進めば<本ず>を越えるほど紫外線を防ぐ寒冷紗も登場するのだと思います。

現在<本ず栽培>を行っている茶畑は、数えるほどしかなく、希少な存在になっています。
数年前には京都府で「本ずづくりプロジェクト」という活動を行っていたようですが、最近はどうなったのでしょう…。

一番最初に<よしず>と<藁>を使って、「本ず栽培」を考えた人もすごいですし、それで作ったお茶が美味しいと分かった人たちもすごいなぁとただただ昔の人の知恵に脱帽です。

昔の栽培と今の栽培を比べることができる、という貴重な体験をさせていただいて感無量でした。

茶業研究所にはまた是非伺いたいと思います。
他にもお伝えしたいことがたくさんあるのですが、今回はここまでで。