【新型コロナウイルス関連】西ベンガルとアッサムのロックダウンに関係した茶生産について

新型コロナウイルス関係はまとめずに内容だけ簡単にまとめていきたいと思います。
現状を早めにお届けできるように…。(とはいえ、更新できるか自信ないですが)

インドの西ベンガル州とアッサム州のロックダウンに伴った茶生産や売上等についての記事です。

▼関連記事:【2020/3/27現在】新型コロナウイルスによる2020年の茶の状況について
▼関連記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。




簡単に内容まとめ

西ベンガルとアッサムは2020/3/22から3週間のロックダウンに入りました。

2020年初摘みの時期に茶園が閉鎖。
3/22以降は芽が伸び放題の状態になっていると考えられます。

4月中旬以降にロックダウンが解除され、茶園の整備が再開されたとしても茶園整備だけで3週間はかかるであろうとのこと。

葉が大きく成長し過ぎて5月中旬に始まるセカンドフラッシュに影響が発生するのでは?

それにより、インドの年間生産量の1/10が失われ、推定損失は1億5000万kgの茶。
西ベンガルとアッサムの収益損失は12%以上と見込まれています。

ちなみに、2019年はインド全体で14億㎏の生産があったそうです。

さらに、先日記事にも書きましたが2019/12/15~2/15まで新芽の摘み取りを規制していたため、茶園としては利益がなく、出費だけを重ねていたことになります。
▼参照記事:新茶の摘採開始日を決定!インド紅茶局での取り決め

ようやく新芽が出てきて、「いざ、製茶!」となったところで新型コロナウイルスの流行…。

たまったものではありません…。

中でも被害甚大なのはダージリン





最初の打撃は旅行の禁止のため、海外のバイヤー等がインドに来ることが出来なかったこと。

また、合わせて輸出先のロックダウンにより販売が出来なかったこと。

ダージリン協会の方によれば、「ダージリンティー業界の収益のほぼ35%から40%は、ダージリンの総生産量890万kgの20%-25%を占めるファーストフラッシュティーからのもの。

それらが販売できず、これからロックダウンが解除されても普通の生産が行われるようになるにはかなりかかる。

セカンドフラッシュまで影響は及ぶであろう。」

現在ダージリンでは気温が上がっており、茶葉の成長が着実に進んでいっているようです。

そうなると、葉が大きくなりすぎてロックダウン後の収穫は難しく、ファーストフラッシュはあきらめざるを得ない状況…。

現状でセカンドフラッシュはどうにかなるのか…。(書いててつらい…)

結び

茶園主としたら、胃が痛い思いだろうと思います。。

冬の間閉鎖して、葉の健康を守り、クオリティも上がる(はず)ところで、突然大きな収入が得られる時期(ファーストフラッシュ)を逃してしまうことになるのですから…。
他人事ながら涙が出そうです…

ニュースで見る限りですが、インド国内ではかなりの混乱が見られるようですので、プラッカーの方々もどうなっていることでしょう…。

また、記事中にあるのですが、ニルギリは一部特定の制限と安全対策を条件に生産をしているところがあるようです。

ファーストフラッシュの二大輸出国として、ドイツと日本があります。
どちらも厳しい状況…。

まだ希望は捨ててはいけませんし、早々と購入したバイヤーの方たちの発送できずに倉庫に眠っているファーストフラッシュがあるかも知れません。

2019年のファーストフラッシュを今購入して、1年熟成した味わいを楽しむのも良いかも知れません。


個人的にシルバーポットの紅茶は好きで、購入しています。
いつも、と言えないのがつらいところですが…。笑

在庫が切れている方は今の内がお勧めかも知れません。
トイレットペーパーの買い占めのようなおかしな事態にはならないと思いますが、産地応援も兼ねて購入して、ほっこりティータイムをしましょう。

筆者もこっそりいくつか頼んでいます。( *´艸`)
だって、今後仕事失うかも知れませんからね、今のうち!←

▼元記事:Lockdown crimps Bengal, Assam tea production 10%



「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

どうしても新型コロナウイルス絡みのニュースばかり見てしまいますね。。

今回も新型コロナウイルス関係です。

少し前ですが消費者庁から新型コロナウイルス予防効果を標ぼうする商品への注意喚起が行われました。
※第2報が昨日3/27に出ました。

時折SNSで、一般の方のみならず茶関係者までもが「茶はコロナウイルス予防に効果がある!」と言っているものを見てヒヤヒヤしています。

人の弱みに付け込む商売には腹が立ちますが(転売ヤーとかネ)、茶業者も注意しないとうっかり関係してしまう可能性があり得るこの問題。

少しまとめてみました。



消費者庁からの注意喚起の内容


ラッキーエースさんによる写真ACからの写真

消費者庁では令和2年2月25日~3月6日(第2報では3/9-3/19)までの間、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防 商品の表示について、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の観点から緊急監視を実施。

この結果、インターネット上の広告にウイルス予防商品を販売している30事業者、 46商品(第2報では34事業者、41商品)の表示について新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする文言等があったとのこと。

一般消費者が当該商品の効果について誤認をし、新型コロナウイルスの感染予防について誤った対応をしてしまうことを防止する観点から、当該表示を行っている事業者等に対し、緊急的に改善要請等を行いました。

当該事業者がオンライン・ショッピングモールに出店している場合には、ショッピングモール運営事業者に対しても協力を要請。

(第2報ではさらに、マスクの在庫がないにも関わらず、チラシ等にあたかも在庫があるように表示している2事業者に、景品表示法(おとり広告告示)の観点から再発防止の指導を行ったとあります。 )
▼参照:消費者庁HP

 

例としていくつか実際の表記法が掲載されています。
以下のような表記はアウトです。

新型コロナウイルス対策、ポリフェノールとカテキン
を配合した青汁

非常に強力な抗菌、免疫賦活の特質の精油を配合、新
型コロナウイルス(COVID-19)の予防対策用ブレンド
精油。ラビィンツァラ、タイム、スターアニス、ジンジ
ャー、シナモンカシア他 12 種類の精油をブレンド。

・新型コロナウイルス肺炎対策に、肺炎の改善に関する
特許を取得した乳酸菌

・新型コロナウイルス対策に!光触媒/除菌・抗菌・消臭
スプレー、マスクや服に吹き付けたり、ソファーや壁、
空間に吹き付けてもOK

 

タンポポ茶で家宅捜索

2020/3/19のニュースで、大阪にある薬局が“新型コロナウイルス感染予防に効果がある”と違法に宣伝し、店内のチラシ等にも効果を書き込んでいたとのこと。

医薬医療機器法違反の疑いで家宅捜索が入りました。

消費者庁の注意喚起は2020/3/10に出されていますので、その直後にこちらの家宅捜索が行われたようです。

この手の話は通常の時にもあるものですが、新型コロナウイルスに対する不安が高まっている今、軽率に「〇〇に効く!」と謳ってしまうのは非常に危険です。
第2報を確認したところ、こちらにも違うところのタンポポ茶の文言が掲載されています…。
こんなにも大々的に家宅捜索のニュースがあったというのに…。

▼関連記事:茶を飲むのは体に良いから?茶=薬?特定保健用食品?機能性表示食品?(追記あり)
▼関連記事:麦が珈琲に?!キリン CEBADA!代用コーヒーの代表、たんぽぽコーヒー(茶)とは?




ちなみに、医薬医療機器法違反とは

正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。
一般的に「薬機法」と呼ばれています。

目的としては、以下「第一章 薬局」に記載があります。

第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。(国の責務)
▼参照:e-Gov

「品質、有効性及び安全性の確保」がなされていない、つまり「新型コロナウイルスの感染予防に効果があるかどうか」の有効性は確保されていないということです。

消費者庁のHPには、

新型コロナウイルスについては、その性状特性が必ずしも明らかではなく、かつ、 民間施設における試験等の実施も不可能な現状において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品については、現段階においては客観性 及び合理性を欠くものであると考えられ、一般消費者の商品選択に著しく誤認を与 えるものとして、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大 表示)の規定に違反するおそれが高いものと考えられます。

と記載されています。

現状、何が予防効果があるのか、研究することもできないような状態であるわけですから販売者としては「新型コロナウイルスの予防に効果がある」という文言は決して使うべきではありません。

茶の世界ではどう?


ふぉと忍者さんによる写真ACからの写真

実は消費者庁の第2報で「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言もアウトになっています。
▼参照:消費者庁HP

大きな声では言えませんが、実際にお茶屋などで「茶カテキン(茶ポリフェノール)は抗ウイルス作用があるから、新型コロナウイルスの予防にもなる」というようなことを言っている方を何名も見かけています。。

いやいや待て!!!(;´Д`)

と、今も似たようなSNSを見る度にゾッとします。

タンポポ茶の件はタンポポ茶自体に全く罪はありませんが、こうした販売者によってタンポポ茶やタンポポ茶を販売している人たちに対しても少々疑いを持ってしまう方もいらっしゃることでしょう。

他のタンポポ茶を正しく販売している人たちにも迷惑がかかるのです。
すでに正しい研究によって明らかになっている効能等までもが疑われてしまう可能性を秘めているのです。

茶も同様なことが起こったら大変です。
筆者はそれを常に懸念しています。

もちろん多くの茶関係者はきちんと調べて、そのような軽率な言葉は口にしていません。

二度目となりますが、現状新型コロナウイルスの予防として何が効くのか、コロナウイルス自体について明確になっていないのですから分かるはずがありません。
研究者でもないあなたに何がわかるっていうんですか?という話ですよ!

まだ特効薬さえ世に出回っていないのですから…

茶業界全体への信用を失いかねませんので、筆者も含めて気を付けていくべきだと思います。
もし予防になると言うのであれば、正式な研究結果等の根拠を示すようにしましょう。
筆者自身もお茶を応援するものとして、「可能であれば新型コロナウイルス予防に効果があるというような研究が明なされればよいのに…!」と心の中で思っています。おそらくあちこちで研究中ではあるはずですので。

結び

少々感情も入った内容となってしまいましたが、こんなことを書くのには訳があります。

お店をやっていた頃、自身の勉強不足によりお客様に誤った案内をしてしまったこと、狭い世界にこもって、知識が足りなかったことが多々ありました。

今もそれはずっと後悔しています。

そしてずっと茶に携わっている大先輩たちは常に情報を更新し、時代の流れに合わせていらっしゃいます。
だからこそ信頼され、継続できているとも言えます。

新型コロナウイルスという未知のウイルスに遭遇している今、多くの方が不安を感じ恐れています。

そこに付け込むような販売方法、デマに近い情報を流すことや誇大広告等は茶に関わる人間として決して行ってはいけないと思います。

筆者も末席ではありますが、茶に携わる者として「正しい情報」を伝えることが責務だと感じています。

とはいえ、このブログも誤っていることがあるかも知れません。
出来る限り自身で調べて書いているつもりではありますが、足りない部分は是非ご教示ください。

 

笑うことは免疫力を高めると言います。

茶を淹れ、お菓子をほおばり、楽しい会話をすることはきっと免疫力を高めることにつながるでしょう。

手洗い、うがい、マスク、+αで「茶を飲む時間」を是非加えてください。

そうして、ウイルスに打ち勝ちましょう。
茶とともに!

【追記】
2020/3/30 APF通信でも「お茶を飲むことが新型コロナウイルスを治したり回復させるということに根拠がない」と言っています。

度重なるSNSでの投稿があるためだと思われます。。

▼元記事:No evidence drinking tea can cure or relieve symptoms of COVID-19, doctors say



【2020/3/27現在】新型コロナウイルスによる2020年の茶の状況について

現在(2020/3/27)、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、2020年東京オリンピックは延期、首都近郊での外出自粛要請が出ました。

「人間とウイルスの戦争だ」とフランスの首相が仰っていましたが、まさにその状態になりつつあります。

そんな中、茶のシーズンは刻一刻と近づいており茶業界は戦々恐々としています。

今の段階で筆者が調べられた限りをまとめたいと思っています。
※これらに関しては出来る限り更新をしていきたいと思っています。



インドの状況

インドは2020/3/25から21日間のロックダウンに入りました。
今のところは500人程度の感染者、10名程度の死亡者となっていますが、1億3000万人もの人口を抱えていますので今後感染が拡大する可能性も十分あり得ます。

インドと言えばダージリンが真っ先に頭に浮かぶ方が多いかと思います。

活動が全くのゼロなのかどうかまでは分かりませんが茶園も閉鎖という状況になっているようです。

現在まさにダージリンファーストフラッシュの時期に入っていますが摘採は行われていません。

ロックダウン前に低地で摘採され製造されたものは一部あり、輸出されるのを待っているような状態のようです。
バイヤーの出入りも出来ませんし、オークションも閉鎖されていますので、ロックダウンが解除された後から動き出すことになるのではないかと考えられます。

INDIAN TEA ASSOCIATIONによれば2020/4/3に予定していたインド茶取引日を延期し、今後の日程については未定となっています。

ダージリンファーストフラッシュの最大輸出国はドイツと日本ですが、そのどちらも輸入が減るのではないかという不安はありつつ、ファーストフラッシュの安定した生産や味のおいしさを知っているバイヤーは問題なく購入するのではないかという記事もありました。

ダージリンファーストフラッシュファンの方はたとえ多少品質が落ちたり、価格が上がったりしたとしても必ず購入するでしょうね。ええ、知ってます。お茶好きってそんな生き物です。

アッサムも3000エーカーの茶畑を有するRungajaun Tea Estateが閉鎖になったとのこと。

▼参照記事:https://worldteanews.com/editors-choice/indian-tea-industry-begins-first-flush-harvest-amidst-export-concerns

ダージリンに近い位置にあるネパールもロックダウンに入っています。
2020/3/24~31までとなっています。

個人的にお世話になっている茶園も閉鎖となり、オーナーに連絡をしたところ「ネパールでの被害はそれほど出ていないけれど、予防策」と仰っていました。



スリランカの状況

スリランカの茶の状況がうまく探せませんでしたので、Gclef(ジークレフ)のブログ記事を引用させていただきます。

「スリランカからの知らせでは、3月20日から27日までコロンボでロックダウンが実施され、サンプルの出荷も現品の出荷も止まっている状態です。そしてインドでは昨26日より21日間のロックダウンが実施され、同じく紅茶の出荷にかかる機能はすべて停止しています。26日は、少なくともインドの紅茶農園では生産が行われたとのことですが、この先はどうなるかわかりません。」

とのこと。

紅茶局のHPなどはまだ特に注意喚起等もないように見受けられましたが他の情報を筆者自身も探していきます。

また、他の紅茶専門店は国際郵便も止まっているため在庫が無くなりそうだということを仰っています。

中国台湾の状況

中国の武漢市から始まったこの新型コロナウイルス。

今はヨーロッパでパンデミックが起こっていますが、中国ではすでに一部製茶が始まっているようです。
▼参照:中国茶情報局

SNSで見る限りですが摘採や製茶の際にもマスクや手袋の着用がされているようで、製茶時間全体がどうしても伸びてしまうだろうな…と想像します。
生葉を摘むのが遅くなり、萎凋が進み…と色々と考えてしまいます…。
とはいえ、それによってより美味しいお茶が出来るかも知れず。神のみぞ知る。

台湾も春茶の時期ですが、バイヤーや自身で仕入れを行っている店の方々の苦悩が時折垣間見えます。
仕入れに行けない、仕入れても日本に送れない等々。

とはいえ、早めに台湾入りをし、自主的に隔離を行うと仰っていたTea Bridgeのブログには昨年よりは産地の状況が良好な旨が書かれています。

結び

世界各国の茶のニュースがぼちぼちと出始めたような印象を受けますが、筆者が追えておりません…。

茶の輸出に頼っている国は非常に厳しい現状だと言えます。

インドの茶の記事を読んでいると「通常国内需要はCTC(チャイ用)が多いがこれを機にオーソドックス製法の茶の国内需要を増やしたい」とありました。

今のところ日本では「手を使って摘んではいけない」というようなものは見当たりませんでしたが新茶期を間近にして、急遽何か方策が取られるかも知れません。

人が集まるお茶摘みイベントなども中止になっているところが見受けられ、今後どうなることか…という印象です。

公益社団法人日本茶業中央会のHPをのぞくと、昨日(2020/3/26)付でこのようにありました。

「お茶については、供給体制と流通在庫が整っておりますので、安心して落ち着いた購買行動をお願いいたします。
今年の新茶も八十八夜に向けて順調に生育が進んでおり、遠からず皆様のお手元に届きますので、どうぞご安心ください。

公益社団法人日本茶業中央会 全国茶商工業協同組合連合会 」

みて、このつつましやかなこと。
これぞ日本の心←?

海外の茶が在庫切れを起こした場合、日本も国内需要が増えるのでは?とひそかな期待をしてみたり。
とはいえ、海外組は海外の茶しか興味ないのでなかなか購入しないことも知っている…。

輸入国も輸出国も今後注目していきたいと思っています。

現状不安なことばかりではありますが、ほっと一息に是非茶を飲んでください。

手元に在庫が無くなっても心配ありません。
この状況はきっとすぐに回復します。

茶はすくすく伸びて、美味しく製茶されるのを待っていますから。
ウイルスだってそれを止めることはできないのですから。



茶を育てるー挿し穂から挿し木編②ー

挿し穂をいただいて、挿し木をしています。
前回の内容⇒茶を育てるー挿し穂から挿し木編①ー
今回はその後について少しだけ更新です。



挿し木をしてからどれくらい経ったっけ?

2019年9月に挿し穂をいただいてから半年以上経とうとしています。

実は「茶を育てるー挿し穂から挿し木編①ー」でアップしたのは挿し穂は夏くらいにいただいたものです。

しかしその後、おそらく塩害と思われる症状で全滅してしまいました…。(2019年は台風多かったですよね…)

現在挿し木で育てているのは4品種。

これらの他にもあります。
もっと言いますと苗の子たちもいるのであと2品種w

どれ程の割合なのかは分かりませんが活着できずに葉を落としてしてしまったものがあります。

先日数えてみると挿し穂をいただいた時から比べると半分くらいになってしまいました…。

ですが、まだまだ彼らが土に植えられるのは先の話。
あと一年は筆者宅の軒下で過ごしてもらいます。←

写真の通り、冬の間は透明のビニールと寒冷紗をかけていましたがそろそろそれらを取るかどうかの瀬戸際です。

とはいえ、夜間に温度が下がってしまうとまだまだ赤ちゃんの彼らは死んでしまうかも知れません。。

天気予報と相談の日々です。。
悩ましい…。

ペーパーポットへ移植

上記写真の軒下の子たちはペーパーポットに挿し木しました。
詳細は前回の茶を育てるー挿し穂から挿し木編①ーをご覧ください。

ペーパーポットはこういったもの。



上の写真を見ていただくとわかると思いますが、大きなマンションが各部屋に分かれています。(よーく見ていただければ…)
これにより根が絡むことなく、下にまっすぐ伸びます。便利~。

しかし、一部ペーパーポットが足りずあぶれてしまった子たちがおりまして。。

部屋の仕切りのない大部屋に暮らしていました。

その子たちをペーパーポットの各部屋にお引越しをしてもらいました。
(ただし、他の品種と同じマンションw)


見てください!
こんなにしっかり根を張っています!
そして、小さな芽もつけているのです!!!
あぁ、なんてかわいくて愛おしいのでしょうか…!




まだ赤ちゃんですので、移動した時にちゃんとそのまま育ってくれるのかは不明ですが、一つ一つ根を傷つけないように慎重にお引越し。


ある品種のマンションに転居済み。
分かりやすいように白い輪ゴムをかけました。

さてさて、お引越し後も元気に暮らしてくれることを願うばかりです。
春は引っ越しシーズンだからね。

結び

たまには成長記録やらを書いていこうと思っています。

冬の間は水やりもほとんどありませんでしたし、見た目がほとんど変わっていませんがこれから急激に変化があるのだろうと思います。

すべてではなくとも、元気に根を張っている子たちがいるということを知れただけで今回のお引越しは非常に喜ばしいものでした。

今コロナウイルス問題でニュースを見ても、ラジオをつけても気分が滅入るばかりです。

しかし、小さな彼らがそんなことお構いなしに元気に育っている姿を見ると、人間も負けている場合ではないと思います。

自然の力は偉大です。

これからは新茶シーズンで畑仕事も本番。

お茶がコロナウイルスにどういう効果があるのかないのかは今のところ全く分かりません。
しかし、お茶を飲むことで心がほっと癒されます。

お茶を飲みながら、できるだけ家族や愛する人と一緒に笑って過ごしていくようにしたいものですね。

また、何か変化がありましたら更新していきます。多分、おそらく、いや、きっと…。



【レビュー】Amazon限定発売「フォション 紅茶のお酒 ストレート」と「アップル」を飲んでみた!

先日FAUCHONから紅茶のリキュールが二種類発売されるというニュースリリースがありました。

FAUCHONの紅茶は20年近く前に紅茶を飲み始めてすぐ、「フォションのアップルティは美味しいよ!」とお茶友達に教えてもらって購入しました。

思えばメーカーものの紅茶を購入したのはこれが最初かも。

香りも味も抜群に美味しく、感動したのを今でも明確に覚えています。

買わなきゃダメでしょ!ってことですぐにAmazonで購入。

ようやく手元に届いたのでレビューです。



フォションについて

フォションは紅茶に興味のある方でしたお馴染みかと思います。

1886年にパリのマドレーヌ広場に開かれた高級食料品店です。
その後食のセレクトショップとして今も世界中の人に愛されています。

日本に入ってきたのは1972年。

日本では紅茶が有名ですが、紅茶に合うジャムや焼き菓子も美味しいものばかりです。

フォションのティー・リキュールは実は前からあります。
様々なメーカーから「紅茶リキュール」は出ているのですが、個人的にフォションのティー・リキュールは中でも1位2位を争う美味しさです。

筆者は店でティーカクテル用に購入していましたが、お菓子に使ったりもできます。
アレンジが利くので便利です。


フォション社認定のダージリン茶葉を使用したリキュールです。

筆者が初めて飲んだ10数年前は紅茶のリキュールというと「アールグレイ」のものが多かったのですが、ダージリンを使用しているところが斬新に思えました。
フルーツにも良く合い、今でも時折購入しています。
というのもあまりたくさんお酒を飲まないもので…。

フォション 紅茶のお酒を飲んでみる




どちらも茶葉はスリランカ産のものを使用しているとのこと。

アルコール度数も12%ですので、飲める方はロックでもいけますね。

ただ、ロックで飲むよりはソーダ割やミルク割にした方がより紅茶を感じるのではないかと思いました。
(あくまでも個人的な感想)





筆者はソーダ割(薄め)。

お勧めの飲み方としては割り材とリキュールを1:1だそうです。
ミルクを入れるという飲み方もあるようですので、今度はミルク割で飲んでみたいと思います。

ふわりと紅茶の香りがして、すっきりとした味わいです。
アップルもフォションの紅茶を飲んだ時のような、香料くさくないアップルの香りがします。

ちゃんと紅茶の味がします!←ここ大事!!!
写真はちょっと薄すぎましたけど…。

アイスティにアルコールを入れてティーカクテルを作った時のような自然な味わいで非常に美味しいです。
これは是非毎日晩酌に!

結び

こちらが残っている間にカクテルアレンジも何か考えてみようかと思います。
(すでにあまり残ってないけど…w)

店で出していたティーカクテルのレシピなどもまた記事に出来たらよいなと思っています。

抹茶リキュールやアールグレイリキュール、様々なものを集めてティーカクテルパーティもできますよ!

アイスティは以前作り方をご紹介していますので、そちらも参照ください。
▼関連記事:元お茶カフェ店主のアイスティ!自宅で簡単に作れる方法!



埼玉県のお茶淹れ専従職員についてまとめ。お茶淹れ専従の仕事はありかなしか?

埼玉県の県議員らに県議会にてお茶淹れだけを行う女性が7名雇用されており、その慣例を廃止することになったというニュースが少し前に流れました。

2018年は年間37万円人件費がかかっていたとのこと。

お茶に関わる仕事をしている筆者としては若干複雑な気持ちでこの記事を眺めていました。

節税という意味では不要な存在かも知れませんが、お茶淹れ専従の職はいらないものでしょうか…。

筆者の勝手な意見も交えつつ少しまとめてみたいと思います。




埼玉県のお茶だし専任職員廃止の概要

伝えていたニュースによると埼玉県議会では、県議らにお茶を出す専任の職員を日雇いで計7名雇用していたということです。

雇用されていた7人は50代~70代の長期経験者の女性。

仕事内容としては埼玉県議会の常任委員会と特別委員会の時だけ、県議たちにお茶を出していたようです。

急須でお茶を淹れて、審議が始まるとお茶を配布。
審議中断の際は、すぐにお茶を交換し、審議終了後湯呑を回収する、というような内容の仕事だったとのこと。

その慣習はどうやら20年以上前から続いていたようです。

こちらのお茶淹れ専従職員の雇用を先日の埼玉県議会、常任委員会などで廃止することが決まりました。

冒頭に書きましたが、2018年の雇用費は37万円。
時給がいくらかまでは分かりませんが、令和元年10月1日以前の埼玉県の最低時給は898円(現在は926円)。

1人当たり年間5万円程度と考えるとそれほど大きな金額ではありませんが、税金を使って議員たちにお茶を出す必要があるのか否か、と問われると筆者も言葉はありません。。

バブルをかすった程度の筆者ですが、その辺りに発生したのではないかと勝手な推測…。
なぜならバブル最中に議員選挙(だったはず)の手伝いで結構良いアルバイト代をもらえたから。(しかも楽だった…)




他の県はどうしているの?


J4daさんによる写真ACからの写真

倉敷市の議会議員の方がこちらのニュースをブログに取り上げていました。
▼参照:【倉敷市議会議員】さいとう武次郎・お茶出し専従職員廃止のニュースにびっくり!

「随分前」と書かれているため具体的にいつからいつまで続いていたのかは分かりませんが、常任委員会や特別委員会ではお茶出しが行われていたとのこと。
ですが、専任職員がいた訳ではなく議員事務局職員が行っていたそうです。

今はマイボトルを持って歩くようにしていると仰っています。

今回の廃止は狭山という有名なお茶処を抱える埼玉県でのお話ですので、他のお茶処はどうなのかが気になるところです。
他の産地の県議会では同様の職員はいないのでしょうかね?

若干話が逸れますが、マイボトルを持って歩くとカフェなどでお茶や珈琲を安く淹れてもらえるサービスを行っているところもあるのでお得ですよ。
▼参照記事:熱中症予防に「給茶」や「お茶Bar」!お茶屋さんで色々なお茶を楽しもう!

そういえば朝の情報番組でも扱っていましたが、特に最近の若い女性はカバンが小さいためとても小さいステンレスボトルが流行っているそうです。


テレビでも「薬を飲むときだけ」「哺乳瓶用に」という女性の声があり、なるほどなぁと思った次第です。

とはいえ、筆者にとってはかなり足りないのですが、このステンレスボトルを5本ほど購入して、5種類のお茶を淹れて職場に持っていったら幸せだなぁと思いました。

仕事していても、気分によって飲みたいお茶って変わりますよね?ね?(強要)

お茶淹れ専従職員は廃止したとしても、お茶を積極的に飲んでもらいたいがための筆者の妄想

■議員の方へのお茶淹れ教室


HiCさんによる写真ACからの写真

議員の方が50代~70代くらいだとするとまだまだお茶を日常的に飲んでいた(飲んでいる)方も多いと思われます。

「誰かに淹れてもらう」ではなく、「自分で美味しく淹れる」ための方法を議員の方にレクチャーするというのはいかがでしょうか。
もうやってたらごめんなさい…。

日本茶インストラクター、紅茶インストラクター、中国茶インストラクター、様々なお茶淹れのプロの方がいらっしゃる訳ですから、そういった方たちがマイボトルに淹れるための美味しいお茶の淹れ方を全国でレクチャーしてくださったら、お茶の啓蒙にもなりますし、大きな宣伝にもなりますよね。

■議会の会場内にプロの方がお茶を淹れてくれるコーナーを作る

これは少し前に「バリスタ常駐型社内カフェ導入支援サービス」を行っている会社記事に影響を受けています。
▼参照:なぜオフィスにバリスタが常駐するのか?『Garden』の考える「人がつなぐ」情緒的価値

こちらの会社の大本は「東京茶寮」という日本茶事業も展開しており、珈琲のようにハンドドリップをして茶を淹れるという独特なスタイルで人気を博しています。

バリスタ常駐型社内カフェ導入支援サービスでは、オフィスにバリスタが常駐してスペシャリティコーヒーを従業員は100円、200円程度で飲むことが出来るそうです。(福利厚生の一環としているため)

素晴らしい試みだと思います。

最近は会社内にカフェを併設しているところも増えており、仕事中にお茶や珈琲を飲んで一息つく、というのはこれから当たり前になるものと思います。

それならば、前述したお茶のプロの方たちをお呼びして、議会中や議会の合間に淹れたての美味しいお茶を飲んでいただくというのはどうでしょうか。
出来れば税金は使わないでいただいて…。

特にお茶処ではそういうことを積極的に行っていただけたらいいのに、と勝手ながら思います。(すでにやっていたらゴメンナサイ…)

例えば、静岡県の掛川市では「掛川市緑茶で乾杯」条例を発令しています。
まず最初の一杯は「緑茶割り」などで乾杯!
それなら、議会で淹れたてのお茶を飲んでも良いですよね!ね!(強要二回目)



そして、是非お茶の良さを偉い方から積極的に伝えてほしいものです!!

▼参照記事:「宇治茶の普及とおもてなしの心の醸成に関する条例」、「府『宇治茶』新条例」(仮称)とは?

結び

お茶を愛してやまない筆者としては、お茶淹れ専従職員制度はありだと思います。
ありだと思いたいです。

お茶を飲まない方たちから見れば、「淹れたてのお茶を淹れるだけの人に我々の税金を使うなんて!」と思われるかも知れません。

確かにそこは否定はできません。

ただ、世界のお茶の国では職場でティータイムがあり(今もあるのか実際は存じ上げませんが)お茶を飲みながら雑談するという時間を大切にしているそうです。

一時仕事から離れて、お茶(珈琲)を飲むことで息抜きになり、仕事の効率が増すという考え方が普及し、職場でのティータイムが今後より日常的なものになることを願うばかりです。

個人的な意見ではありますが、議員の方たちが仕事の合間で美味しいお茶を飲むことで、より良い市や県の運営をしていただけるなら嬉しいことです。

今回職を離れることとなったお茶淹れ専従職員の方たちが、今後も美味しいお茶をたくさんの方に振舞っていただけることを祈ります。



学生のカフェイン過剰摂取が問題に?受験シーズンのカフェイン摂取について。

受験シーズン真っ只中ですね。

今回も少しシーズン的なことで「受験シーズンのカフェイン摂取」について書きたいと思います。

というのも、こちらの記事を見たからです。
福井大学子どもの心の発達研究センターの准教授が「中高生の最大2割がカフェイン依存症である」と仰っているそうです。

確かに筆者も学生時代、珈琲や紅茶などを濃くして眠気覚ましとして飲んでいたことを思い出します。
筆者が学生時代にはエナジードリンクなるものはありませんでしたが、手軽にカフェインを摂取できるという意味では便利な世の中です。

錠剤でも売っています。


とはいえ、受験生がカフェインの過剰摂取による依存になってしまうというのは甚だ問題ですね。

カフェインについて

カフェインという名前は非常によく耳にしますし、茶(緑茶、烏龍茶、紅茶など)に含まれています。
そしてまるで毒物のように扱う方も多い存在です。




「眠れなくなる」「興奮する」「トイレが近くなる」という効果に加え、多量のエナジードリンクを摂取した方が亡くなったという事件も以前起こっていたため、ネガティブに捉えがちで、
カフェイン=悪
と思っている方が非常に多いように思います。

カフェインは「植物アルカロイド」の一種で、「植物アルカロイド」とは植物の体内に含まれるアルカリ性の有機化合物の総称です。

カフェインの作用としていくつかありますが、特に今回の話の中で重要な部分はここです。

■中枢神経を興奮させる

脳が疲労すると「アデノシン」という物質が出てきます。
アデノシンを受け入れる受容体(アデノシン受容体)にアデノシンが入り込むと興奮作用を抑制して眠くなります。

カフェインはこのアデノシンと似たような構造をしており、アデノシンの代わりにアデノシン受容体に入り込んでアデノシンが受容体に入ることを阻害します。

そのため、カフェインを摂取すると興奮して眠れなくなる、ということが起こります。

徹夜の方や受験生等が眠気を覚ますため、多くのカフェイン入り飲料を摂取して依存症状や離脱症状を起こしてしまうということが今回の記事で問題視されている部分です。



カフェインは体に悪いの?

カフェインには様々な効果があるのですが、過剰に摂取をすると体に負担をかけることが一部研究で発表されています。
とはいえ、まだまだ全容は分からないもので今も様々な世界的機関で研究が行われているという実情です。

また、農林水産省のHP(食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~)には、

「カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります。」

と明記されており、世界保健機構(WHO)や各国のカフェインについての報告が書かれてあります。
詳細は上記ページでご確認ください。

ただ、日本の場合はまだ正確に一日の最大摂取量などは定められていません。
▼参照:内閣府食品安全委員会ファクトシート(平成30年2月23日最終更新)

「体に良い」効果もありますので、「体に悪い」とも「体に良い」とも言い切れないけれど、「人のよっては体に悪い効果もある」というのが答えになるでしょうか。

世界保健機構(WHO)で定めているカフェインの最大摂取量は?


各国によってカフェインに対する許容量の指定等は異なっています。

そのため、日本も加盟している世界保健機構(WHO)ではどうなのか、というところを見ていきましょう。

世界保健機構(WHO)で公表している「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding(2001)」には以下のように記載されています。

・Effects of caffeine on the foetus are not well established yet. Tea, cocoa and cola-type drinks contain about the same amount of caffeine while coffee contains about twice as much caffeine. Try to limit your

・caffeine can pass into the breast milk and cause hyperactivity and sleeping problems in your baby – try not to drink too much coffee, tea and cola drinks (recommendations are the same as for pregnancy);

農林水産省のHPには「カフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料は同じくらいの量のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを、1日3~4カップまでにすることを呼びかけています。」と訳されています。

「Try to limit your 」とありますので、世界保健機構(WHO)としても個体差によってかなりの違いがあるため正確なところは明言出来ないというところではないかと思います。

受験生のカフェイン過剰摂取の記事で言われている「欧州食品安全機関(EFSA)」での基準は?





欧州食品安全機関(EFSA)の「Scientific Opinion on the safety of caffeine(2015)」については、以下の通りです。
農林水産省のHPに記載の訳を参照します。

「欧州食品安全機関(EFSA)は、2015年にカフェインについてリスク評価を行っています。
大人では、カフェイン摂取量が3 mg/kg体重であれば急性毒性の懸念はないとし、これから、体重70 kgの大人であれば、1回当たり200 mgのカフェイン摂取であれば健康リスクは増加しないとしています。また、習慣的なカフェイン摂取に関しては、妊婦を除く大人では1日当たり400 mgまでであれば健康リスクは増加しないとしています。
妊婦及び授乳婦については、習慣的なカフェイン摂取に関し、1日当たり200 mgまでであれば、胎児や乳児の健康リスクは増加しないと評価しています。
子供については、長期的・習慣的なカフェイン摂取に関する研究が少なく不確実性が残るものの、大人と同様、3 mg/kg体重/日であれば悪影響が見られないと推測されるとしています。

Scientific Opinion on the safety of caffeine(2015)」の本文中を確認すると、
青少年⇒10歳~18歳/子ども⇒3歳~10歳以下/幼児⇒12か月~36か月以下
と分けられていますが、農林水産省のHPの「子ども」は3歳~18歳の子どもと青少年のことを指していると考えられます。

カフェイン3㎎/㎏体重/日ってどれくらい?


▼引用:農林水産省HP

例えば、50㎏の女子高生だった場合、1日当たりのカフェイン摂取量は150㎖(3㎎×50㎏)が上限と考えますので、コーヒー(浸出液)でしたら2.5杯(100㎖、珈琲カップくらいのサイズ)程度で抑えた方が良いということになります。

表を見ると、エナジードリンクのようなものを摂取した場合は商品にもよりますが1本で一日の摂取量を越えてしまう場合があるようです。

さらに、カフェインはお茶、珈琲、チョコレート、コーラ…と様々なものに入っていますので、<受験勉強中にチョコレートを食べながら珈琲を飲んだ場合>はもう少し摂取量を抑えなければならないということになります。

また、あくまでも目安であり、個人差があるということも忘れてはいけません。

カフェイン依存症になるとどうなるの?

カフェインを過剰に摂取をしていると、そのうち依存症となり、カフェインが摂取できないことによる中毒症状を起こす場合があります。
さらに、急にやめると離脱症状を起こすケースすらあります。

本文中にも記載がありますが、米国精神医学会の診断基準(DSM5にはカフェインの摂取量が精神に影響を及ぼすことがあることを記しているそうです。

過剰摂取の場合は、不眠、興奮などが現れ、離脱症状では頭痛や不安などが現れます。

カフェインは過剰に摂取して中毒状態になってしまうと、やめられなくなるという薬のような側面があることは覚えておいた方が良いと思います。

だからこそ、子どもの場合は注意が必要です。

結び


akizouさんによる写真ACからの写真

子どものカフェイン摂取量に関して、日本独自の研究結果は現在まだありません。

そのため、欧州や米国の研究結果に頼ることとなるのですが、体格や人種による遺伝的なものなどを考慮するとカフェイン耐性も異なると考えられます。

よく言われているのは「日本人は昔から茶を飲んでいるのでカフェイン耐性がついている」というもの。

では、

もっと古くから茶を飲んでいる中国ではどうなのか?
ミルクティを飲んでいるイギリスは?
チャイやキリテーを飲んでいるインドやスリランカの場合は?
アメリカって昔から珈琲よく飲んでるよね?

などなど疑問は尽きません。

筆者自身もカフェインはその日の体調にかなり左右されます。

店をやっていた時代は試飲や実験等も含めて、1日4~5ℓの茶を摂取していましたが特別体に不調があったこともありませんでした。

しかし、会社員に戻ってあまり茶の量を摂取できなくなると休みの日でも1日3ℓくらいしか飲めなくなったように思います。

また、お茶好きな方の中にも「紅茶はいくらでも飲めるけど、緑茶は2杯程度しか飲めない」とか「お茶会に行っても、すぐにカフェイン酔いするのでなかなか行けない」等々、様々な意見が飛び交っています。

もちろん茶種によってカフェイン含有量が異なりますし、そもそも感じる違和感のすべてがカフェインに起因しているかどうかすら分かりません。

あくまでも「Try to limit your」という姿勢で、自身の体と対話をしながら茶を飲むことが大切です。
※お酒と同じ考え方で良いのではないかと思います。

カフェイン入り飲料を飲んだ際に「いつもと違うな、少しおかしいな」と思った時点で、カフェインを少し控える、違う方法で眠気を覚ます、というようなことも必要になるでしょう。

受験シーズン、どうしても根を詰めて最後の追い上げをしたくなる時期です。

受験は人生にとって一大事ではあるかと思いますが、まだまだ先は長いです。

カフェイン中毒になるほど、体に不調をきたすほど頑張り続けなくとも良いのではないかと筆者は思います。(経験談)

とはいえ、過剰に摂取しなければ「体に良い効果もたくさんある」カフェイン。
近くにいる大人が少し気にして、カフェイン中毒にならない程度にカフェイン入り飲料を摂取させてあげるように心掛けていただきたいと思います。

あと少し、受験生の皆様体と心を労わりながら受験勉強を頑張ってくださいね!

花粉症に効くお茶があると言うけれど、本当に効くの?

気温差が大きくなり、花が咲き始めそろそろ春の気配を感じます。

新しいことを始めたくなったり、ソワソワしだしますね。
それと同時に鼻がムズムズする方たちの季節到来です。←

筆者はこの時期の花粉症はそれほどひどくないのですが、もともとアレルギー体質で秋くらいにピークが来ます。。ツライ…。

とはいえ、春にも飛散量が多いときはアレルギーの薬を服用しています。

そんな時によく出るこの話題。

お茶は花粉症に効くか否か

ありきたりな話題ですがまとめてみたいと思います。



花粉症対策のお茶?

たまたま見たこちらの商品でそういえば花粉…となったのでした。

現在COVID-19が猛威を振るいマスク不足に陥り、花粉の予防すらできないという状況ですが、確実に花粉の魔の手は近づいています…。

こちらの商品の原材料が気になりました。
凍頂烏龍(中国茶)、べにふうき、甜茶(中国茶)、レモンバーム、ペパーミント

凍頂烏龍茶、べにふうき、甜茶と言えば、三大花粉症対策茶と言っても過言ではないものです。

ただ、通常はそれぞれバラバラに飲むことが多いかと思います。
例えば、凍頂烏龍茶に、鼻の通りが良くなるミントを配合、のように。

それがまさかの全部ブレンド…!

そこで驚きが隠せなかった筆者です。

べにふうきは恐らく緑茶だと思われますし、そこに烏龍茶、そして甘味のある甜茶がプラスされているとは…。

ある意味衝撃です。飲んでみたい…
でも調べていたら他にも全部ブレンドって結構あるんですよね。
味のバランスが難しそうだなぁと思いますが、味より効能なのでしょうか…

■べにふうきについて

お茶界隈にはお馴染みの「べにふうき」ですが、ご存じない方もいらっしゃるはずですので少々説明を。

べにふうきは「べにほまれ」という品種と「枕cd86」を掛け合わせて作られた紅茶向きの品種です。

べにふうきに含まれる「メチル化カテキン」が抗アレルギー効果があるという研究結果が1999年に発表されました。

しかし、紅茶向けの品種であるにも関わらず、そのメチル化カテキンの抗アレルギー効果を引き出すには紅茶ではなく、緑茶や包種茶(烏龍茶の一種)として製造する必要があります。

そのため、抗アレルギー効果を求めて「べにふうき」を購入するとしたら、日本で一番手に入りやすいものは「べにふうき緑茶」となります。


煎茶でももちろん良いのですが、粉末のものですと水に溶けない茶のすべての成分を摂取することが出来ます。(食物繊維も摂れます)

以前「茶葉を食べる?筆者おススメレシピもご紹介」という記事を書いたのですが、粉末茶は手軽に効率的に茶葉を摂取することが出来ます。

メチル化カテキンが水にどれほど溶けて、茶殻にどれほど残留するのかが分かりませんが、折角ならビタミン類などもすべて飲んでしまいましょう。

べにふうき緑茶の研究を行っている野菜茶業研究所に詳細が載っていますのでご興味ある方は是非ご覧ください。⇒こちら

■凍頂烏龍茶について


台湾の凍頂山周辺で作られているお茶のことを指します。
(実際は凍頂山周辺で作られていないお茶も凍頂烏龍茶と名乗っているようですが…)
華やかでまろやかな味わいの烏龍茶です。
日本人のお土産にも大変人気です。


凍頂烏龍茶を実はネットで購入したことがないため、ここがお勧め!というのがありません。ゴメンナサイ…。

台湾茶っぽいパッケージだったので、こちらの商品をセレクトさせていただきました。
筆者は台湾茶を信頼できる販売者の方から購入していますが、あいにく凍頂烏龍茶の扱いはないため、飲むのは台湾のお茶屋や知人からもらった時くらいです。

凍頂烏龍茶を台湾で飲んでからはまった、という方が周りにとても多いので、偉大なお茶だと思っています。

女性が好む烏龍茶であるように感じます。
はまったという人たちは全員女性です。思い返せば。

べにふうきの研究の際に出てきた「緑茶や包種茶の方がメチル化カテキンが豊富」であるとすれば、発酵や焙煎が軽い凍頂烏龍茶の方が良いのかも知れません。詳しくは分かりませんが・・

■甜茶について

甜茶は10年以上前にかなりヘビーに飲んでいた時期があります。

というのも、これだけで甘味があって空腹を誤魔化せたからなのです。
恐らくダイエットをしていた時期かと思われます。
あと、ステビアもヘビー飲用。(甘いから)


確かこちらのパッケージだったような気が…。
ティーバッグ状になっていて、ヤカンで煮出してから冷やして冷蔵庫に入れていたり、職場に持って行ったりしていました。

花粉症予防も兼ねて飲んでいましたが当時の記憶が曖昧で効果があったのかなかったのか…。

しばらく飲んでいなかったため、ふと懐かしくなって筆者も購入しました。


10年以上経つと、このようなのど飴も出ているし、薬のようなソフトカプセルになっているものもあったりで驚きました。
花粉症がどれほど国民病になっているのか…。オソロシイ…。

甜茶がべにふうきや凍頂烏龍茶と違うのは「茶外茶(ちゃがいちゃ)」であるというところです。

学名カメリア・シネンシスというツバキ科の常緑樹を使用して作っているのが「茶」ですが、それ以外は「茶外茶(ちゃがいちゃ)」のように呼ばれることがあります。

例えば、ハーブティ、麦茶、タンポポ茶、桑茶などなど。

「茶」と「茶外茶」の見分け方として簡単な方法としては、<カフェインが含まれない>ということでしょうか。
※マテ茶は例外でカフェインが少量含まれています。

▼参照記事:ハニーブッシュティとは?ノンカフェイン?ルイボスティより飲みやすい?
▼参照記事:柿葉茶ってどんなもの?味はどんな感じ?カフェインは入っているの?
▼参照記事:桑葉茶ってなに?どんな効果があるの?どうやって作られているの?
▼参照記事:麦茶の時期!麦茶の効能やカフェインの有無は?
▼参照記事: マテ茶って飲んだことある?どんな味?体に良いって本当?

結局、花粉症に効くの?





そう、そこですよね。
皆さんが知りたいのはそこのはずです。

再度戻りますが、野菜茶業研究所での「べにふうき緑茶の研究情報」を見ると、こうあります。

花粉症に効くというメチル化カテキンは、茶葉中に含まれるポリフェノールの一種で、エピガロカテキンガレートの一部がメチル化したもの。

・「べにふうき」「べにふじ」「べにほまれ」という品種にメチル化カテキンが多く含まれている。

・酸化発酵(紅茶製造)させるとメチル化カテキンは消失するため、緑茶や包種茶などの酸化発酵しない(ほとんどしない)ものが良い

・茎にはメチル化カテキンが含まれず、成熟した葉に多く含まれる
⇒夏や秋などの葉を使用した方が含有量が多い?
⇒一番茶の新芽には(ほとんど)含まれない?

・強い火入れや焙じによってメチル化カテキンが消えるため、強い焙煎のもの(ほうじ茶)も効果減。

・1日34㎎のメチル化カテキンを摂取する場合に花粉症への効果がある
⇒メチル化カテキン含有量1.5%の茶葉なら、3.8gの茶葉を「煮沸しながら5分以上」煎じる必要がある

べにふうき緑茶に関して言えば、美味しく飲める茶ではなく、薬として煎じて飲むようなものだと考えた方が効果があるようです。

そう考えると、最初にご紹介した粉末茶は苦いでしょうけれど、メチル化カテキンの摂取量も多く、薬として考えれば飲みやすいのではないでしょうか。
筆者もずいぶん前に飲んだべにふうき緑茶渋くて苦くて、飲みきれませんでした…。

結び





正直自分自身で実感をしていないので効くのかどうかということをはっきりと断言しかねますが、研究結果により確かに「べにふうき緑茶」は花粉症対策に効果ありとなっています。
凍頂烏龍茶や甜茶の論文も見つけましたら貼っておきたいと思います。

鮮明に覚えているのは「凍頂烏龍茶が花粉症に効く」ということをテレビ番組で特集をしており、その後台湾茶を扱っている茶屋がパニックになったという話。

中国茶を飲み始めたくらいの頃だったため、「へー、そうなんだー」くらいでその様子を眺めていた記憶があります。

丁度そのテレビ番組が放映された時期と同じくしてメチル化カテキンの論文が出ていますので、何か強い力をかんじ…(以下略)

お茶は薬ではありません、ということをこのブログではよく書いていますが、一部薬にも含まれる成分が入っているということは確かです。

ただ、薬としての効果を狙って飲むお茶はあまり美味しくないという現状…。

良薬は口に苦し。

まさにこの言葉に尽きます。

これから花粉症対策でべにふうき緑茶を召し上がるのでしたら、1日34㎎、きっちり飲んでください。
そして是非結果を教えてください。←

▼参照記事:茶を飲むのは体に良いから?茶=薬?特定保健用食品?機能性表示食品?(追記あり)

「西尾の抹茶」が地理的表示(GI)保護の登録取り下げ?!GIの問題点とは?

地理的表示(GI)保護制度について、以前もご紹介しており、ポジティブな内容で書いています。
▼参考:インド、アッサムティの地理的表示(GI)保護制度

インド紅茶の「ダージリン」がGIとして世界的に有名で、国が茶を知的財産として保護するという筆者の中では非常に良いイメージがあるからです。

そのイメージを覆すニュースが流れました。
これは日本国内の話。

平成29年3月に日本の地理的(GI)表示保護制度に登録した「西尾の抹茶」がGI登録の取り下げを申請するという内容です。
▼参考記事:西尾の抹茶GI取り下げへ 地元組合国に申請、全国初

今回はこちらについて少し考えていきたいと思います。



「西尾の抹茶」GI登録取り下げの概要について

愛知県西尾市の西尾茶共同組合が地域の農林水産物や食品ブランドを守る地理的表示(GI)保護登録から「西尾の抹茶」を外すように農林水産省に2月中に申請する方針を決めたとのこと。

同組合によると「流通面のメリットがない」という理由。
また、取り下げというのは全国で初めてだそうです。


こちらは農林水産省のHPに掲載されているGI一覧から抜粋しています。(2/3現在)

「西尾の抹茶」自体が2019年という割と最近登録されたもので、他にも米沢牛や特産松阪牛なども登録がされています。

地理的表示(GI)保護制度とは

地域には、伝統的な生産方法や気候・風土・土壌などの生産地等の特性が、品質等の特性に結びついている産品が多く存在しています。これらの産品の名称(地理的表示)を知的財産として登録し、保護する制度が「地理的表示保護制度」です。
 農林水産省は、地理的表示保護制度の導入を通じて、それらの生産業者の利益の保護を図ると同時に、農林水産業や関連産業の発展、需要者の利益を図るよう取組を進めてまいります。
▼参照:農林水産省HPより引用

こちらを読む限り、<GIを取得した生産物を知的財産として保護し、国全体としてバックアップする>という印象があります。

しかしながら、今回西尾茶共同組合では「流通のメリットがない」ためにGI登録の取り下げをしたいということなのです。

流通のメリットがないとは…?

そういえば、八丁味噌問題もGIが絡んでますね。


HiCさんによる写真ACからの写真

こちらは少し前ですが、「八丁味噌」がGI登録の件で話題になりました。

概要はこうです。

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2017年12月に「八丁味噌」が地理的表示(GI)保護に登録された。
登録者は愛知県内の味噌メーカーで組織する「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」

本来「八丁味噌」というものは、徳川家康が生まれた岡崎城から西へ八丁(約870m)の八帖町に由来している。

岡崎市内の八丁味噌老舗、≪株式会社まるや八丁味噌≫と≪カクキュー≫は戦後しばらく宮内庁御用達の味噌を作っており、300年以上の歴史がある。

どちらの老舗でも100年以上同じ木桶を使い、岡崎城下で作られた塩を使い、矢作川河岸にある球状の天然石3トンを円錐状に積み上げて、2夏2冬の間天然醸造するとういう伝統的な手法で味噌を作り続けてきた。

そのため地理的表示(GI)保護を取得しようと、2015年6月に申請。
(地理的表示(GI)保護制度の開始は同2015年6月。交付されてすぐに申請している)

しかしながら、岡崎市が「八丁味噌」の発祥の地であるにも関わらず農林水産省は産地を<愛知県全体>に拡大するように要求。

そのため、「それでは正しい八丁味噌を守り伝えることは難しい」と感じた老舗二社は申請を取り下げ。

しかし、国は愛知県の「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」による「八丁味噌」のGI申請を2017年6月に受け付けた。
※老舗二社が申請をしてからかなりの時間がかかっているにも関わらず、「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」はすぐに認定されている。

他の組合の「八丁味噌」は、老舗二社が長年守り続けてきた伝統製法ではなくともよい(木桶でなくとも、積み上げる石も他のもので代用しても良く、老舗では使わない酒精を使用しているものも、加温して2夏2冬越さないでも「八丁味噌」と名乗ってよい等)としている。

現在も老舗二社は不服申し立てを行っている。
▼詳細参照:八丁味噌協同組合HP

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国としては欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)によって海外へ輸出するため、早く「八丁味噌」をGIとして認定する必要があったとのこと。

日本古来の伝統製法を大幅に緩め、本来正しく伝統を守って作り続けてきた老舗二社は「八丁味噌」を名乗ることが出来ず、伝統製法を緩和した製法で作られた「八丁味噌」は海外で利益を出すことが出来るようになるというなんとも矛盾した認定。。
ちなみに、農林水産省で定めている「八丁味噌」の定義はこちら




西尾の抹茶をGIに登録していても意味がない?

申請取り下げのニュースを各誌読んでみたものの詳細は不明で「流通のメリットがない」のみです。

八丁味噌の件は、本来GI認定されるべき伝統製法が認められないというところに問題があります。
本来は「伝統的に作られた」「その土地独自」のものがGI認定されるべきなのですから。

しかし、伝統製法のものというのは非常に手間暇がかかり、コストも高く製造日数も長いものがほとんど。
例えば石臼で挽く場合は10時間程度かかりますが、粉砕機を使用すればかなり短縮できるそうです。

つまり、
「現在の抹茶ブームで伝統的製法で作られていない抹茶が「抹茶」として流通しているため、本来の伝統的製法で作ったものでは価格が高いという理由で購入してもらえない。

そのため、伝統製法の「抹茶(西尾の碾茶)」と、量産用の「抹茶(西尾の抹茶)」の名称を分けていくことにより生産者の利益も確保していきたい」
という考えから、一旦「西尾の抹茶」のGI登録を取り下げて、<西尾の抹茶>⇒<西尾の碾茶>に名称変更し、<西尾の抹茶>の製造法は伝統的製法より緩和したものを登録する狙いがあると考えられます。
▼参照記事:本物の抹茶(仮)と量が多くて価格の安い抹茶。違いはなに?

高価格帯の「西尾の碾茶」を使用した伝統的抹茶多少伝統製法から外れた低価格帯の「西尾の抹茶」が共存しながら、伝統文化を守っていくということになるのでしょうか。

なお、GI登録に伴う伝統的製法の「西尾の抹茶」の定義は以下となります。

(1)原料茶葉
 西尾の抹茶に使用する茶葉は、愛知県西尾市および安城市において伝統的な「棚式覆下栽培」を守り、4月頃の新芽が伸び始める時期から25日以上の期間、茶棚の上に遮光資材を広げて被覆した条件下で栽培されたものとする。(茶樹を直接被覆資材で覆う簡便な「直がけ栽培」は行わないこととする。)また、二番茶については12日以上の期間、茶棚の上に遮光資材を広げて被覆を行い、一番茶同様、茶棚の上に遮光資材を広げて被覆した条件下で栽培されたものを西尾の抹茶の原料として使用する。ただし、立地条件や気象条件により、定められた被覆期間より早く摘採時期を迎えた場合は、一番茶および二番茶について、止芽(とめ)が開き、2cmを超えたことを目安として確認したうえで、摘採されたものを原料として使用する。
*止芽(とめ)とは茶葉が生育し枝の頂点に最終開葉する茶葉。
(2)荒茶碾茶の加工方法
 (1)の方法で栽培された茶葉を、荒茶加工工場において、褐変化を防ぐため高温で蒸し発酵酵素の活動を止めた後、三河式碾茶乾燥炉(レンガ積み五段網・遠赤外線による乾燥方式)で水分を抜いて荒茶碾茶に加工する。
(3)抹茶の加工方法
 (2)の方法により乾燥させた荒茶碾茶を用い、葉の部分だけを仕上げ碾茶として精製し、愛知県岡崎市産の御影石でできた茶臼により、1分間に60回転以下の速度を目安に微粉末状に挽いて抹茶を製造する。
(4)最終製品としての形態
 「西尾の抹茶」の最終製品としての形態は、茶葉(抹茶)である。
農林水産省HPより引用
▼参照記事:旅の思い出2019年5月-京都府茶業研究所①(玉露の本ず栽培)-

結び

地理的表示(GI)保護制度が始まったのが2015年とまだ数年前の話であり、筆者が知らないだけでこういった問題は各地で起こっているのかも知れません。

商標にしてもGIにしても、知的財産として文化を保護することが目的であるはずなのに様々な利権が見え隠れしており、少々残念に思うところがあります。。

★数百年と続いた「伝統製法」をGIによって守ること。
★「伝統製法」を緩和し、利益をあげることで生産者を守ること。

この二つが今後GIに登録する際のカギになるような気がします。

ただ、個人的に思うのですが、「伝統製法」が現代の科学で検証すると「明らかに非効率で、品質も劣る」のであれば、それをGIに登録するのは無理があるかも知れません。

しかしながら、「伝統製法」のものは、個々の好みはあれど美味しく、素晴らしい製品であることが多いはずです。
多くの方が長い間支持して、その土地に根付いて作られてきたものですから。

GIを取得し、利益を得るために「伝統製法」を簡素化する、省力化してしまう、というのは本末転倒のように感じます。

「手間暇がかかって、価格も高くなってしまうけれど、<この製品>でなければいけない」という付加価値をつけるのがGIのあるべき姿のように思うのは筆者の思い違いでしょうか。

筆者に出来ることはとても小さいですが、「日本伝統」の素晴らしいものを知り、学び、購入し、伝えること。

小さくとも、細く長く続けていこうと思います。
そして、GI登録については今後もニュースを追っていこうと思います。
抹茶についての正式な定義を茶業界が早く定めることも急務のように思います…。



頻度が多く、長期間に渡って茶を飲んでいる人ほど鬱になりにくい?シンガポール在住高齢者での研究結果

少し前のものですが興味深い調査を行っているという記事を見つけたので、調べてみました。

茶を長い期間、定期的にお茶を飲んでいる人の方が鬱になる方が少ない、という研究結果をシンガポール国立大学の研究チームが発表したそうです。(2017年6月)

シンガポールで過去からずっと、現在でも定期的に茶を飲んでいる高齢者を対象に茶を飲んでいない人に比べて鬱傾向が低いという結果が出たとのこと。

似たような調査は中国でも行われていました。

シンガポールの研究がどのような内容なのか、筆者が分かる範囲で調べてみました。



調査の内容について


【質問内容】
登録時もしくは45歳の時点で次の各食品または飲料をどのくらいの頻度で消費しますか(していましたか)?
対象の茶は緑茶、中国の烏龍茶、英国式紅茶。
つまり、これでお茶を飲んでいる人は15年ほど継続して茶を飲んでいるということが分かる。

【選択回答】
・ほとんど飲まない、もしくは稀に飲む
・月に1回以上、週に1回未満
・週に1~3回
・週に4~6回
・1日に1~2回
・1日3回以上

【被験者】
シンガポール市民とジュロン島に居住する60歳以上の永住者、614人
(「食事と健康的な高齢化研究」(Diet and Healthy Aging (DaHA) study)から抽出 2011年7月に開始)

【調査方法、内容】
訓練を受けたスタッフたちが訪問しアンケートを行い、Training and Research Academy at Jurong Point (TaRA@JP)で調査と評価。

うつ病のレベルは15段階の「老人性うつ病診断(GDS-15)」で測定。
不安の重症度は20項目の「老年不安尺度(GAI)」で測定。
スコアが高いほど重症度が高い。

「年齢、性別、民族、婚姻状況、学歴等の社会的要因」と「病歴や病状」はインタビュアーがヒアリング。



結果としてどうなの?

残念ながら詳細な結果については論文を購入しないとわかりませんので途中で挫折しました…。

中国の高齢者の研究結果では65歳から79歳までの男性のみに「長期的に茶を飲むこと」が軽度の鬱や不安症状を防ぐ効果があったとのこと。
(調査内容としては、2005年から2014年までの「長期健康寿命調査(CLHLS)」を利用して13000人に及ぶ中国の高齢者のデータを分析したもの。)

シンガポールの研究結果は中国の研究結果に合わせて【茶種】を加えたことで、どのお茶が鬱に効果的かということが具体的になったそうです。

また、今後も継続して調査は行っていくようですが、現時点でも「長期に渡って定期的に茶を飲むこと」は抑うつ及び不安症状の軽減に効果があるとしています。

詳細が気になる方は是非論文をダウンロードしてみてください。
Associations of Long-Term Tea Consumption with Depressive and Anxiety Symptoms in Community-Living Elderly: Findings from the Diet and Healthy Aging Study

結び

毎日世界の茶のニュースを少しずつでも読むようにしているのですが、「茶の効能」についての研究は世界中で非常に多く行われていると感じます。
▼例:烏龍茶が乳がんの予防に効果があるという研究結果について-薬事法とかいろいろと-

「ふむふむ」と読んでみるととんでもない内容(嘘ばかりや適当なもの)の時もあるのですが(どこの国でも同じ笑)、数千年にもわたって人間がお茶を飲み続けているのはやはり何かしら体に効果をもたらすからだと思います。

テアニンの効果でほっとしたり、リラックスしたり、カフェインの効果で夜中まで仕事を集中して出来たり。

とはいえ、毎回書いていますが、「茶=薬」ではないためご注意を!
▼参照:茶を飲むのは体に良いから?茶=薬?

どの茶種が一番高齢者の鬱に効果的なのか、他にも茶を飲むことでもたらされる効能は非常に気になりますので今後もこういった記事には注目していきたいと思います。