【新型コロナウイルス関連】進められている研究ー果たして「茶」は新型コロナウイルスに効果があるのかー





この記事を書いているのが東京都の新規感染が130人を超えたところで、7月の今後の予定を組みなおすかどうか日々検討中です。。

昨日は九州地方での大雨による災害が起こり、お世話になっている農家さんたちの無事を願うばかりでした。

色々悩ましい日々が続いておりますが、少しだけ先に明かりが灯るニュースも時折入ってきています。

「茶」が果たして新型コロナウイルスに効果があるのか否か。

研究が始まったり、すでにある程度の研究がされているところもあるようです。

日本でもついに研究が開始?

少し前(2020/6/22)のニュースですが、2020/6/16に自由民主党内に「茶カテキン研究会」が発足したという記事がありました。

同研究会によれば、「茶カテキンは、免疫力を高める作用、抗ウイルス作用、酸化抑制作用、がんの発生・増殖を抑える作用、血中・肝臓のコレステロール値上昇を抑える作用、体の脂肪量を低下させる作用など、さまざまな作用があることが知られている」(記事本文引用)とし、合わせて茶生産が危機に瀕している面を憂慮し、茶カテキンが新型コロナウイルスへの有用性を研究しているとのこと。
▼参考:「茶カテキン研究会」発足 コロナ感染症への効果など検証

その少し後(2020/7/2)のニュースでは、6月の静岡県議会でも新型コロナウイルスへの抗ウイルス作用について研究を進めていることが明らかになったと伝えています。

「新型コロナウイルスに対しては、茶の研究実績が豊富な県立大教授ら専門家が参画し、県環境衛生科学研究所で5月から、培養細胞を使って感染抑制効果を確かめる研究に取り組んでいるという。」(記事本文引用)
▼参考:対コロナ 緑茶効能、研究に着手 静岡県、議会答弁



インドでも研究が進んでいる


acworksさんによる写真ACからの写真

こちらも数日前のニュースです。

インドのクスマ生物化学大学院( the Kusuma School of Biological Sciences (KSBS))の研究チームが51種類の薬用植物を新型コロナウイルスの3CLプロテアーゼ(3CLProprotease (3-chymotrypsin-like protease))でスクリーニングしたところ、茶とハリタキ(ヒンズー語でハラド)が潜在的な抗ウイルス活性を持つことが分かったそうです。
▼参考記事:Tea (Camellia sinensis) and Haritaki (Terminalia chebula) may act as potential therapeutic options against SARS-CoV-2 targeting 3CLpro protease: IIT Delhi study

IITデリーの研究者は「茶とハリタキの生理活性成分を調査し、ガロカテキン(またはタンニン酸)が主に3CLプロウイルスプロテアーゼの阻害に関与している」と結論づけたそうです。

この中での茶は「紅茶」と「緑茶」とのこと。
51種類の薬用植物の中に烏龍茶が入っていたのかは不明…。

ただし、あくまでも”潜在的な効果”ですので、研究は今後より、進めていかなければならないと書かれています。

ガロカテキン自体が茶の化学の中でそれほど名前が出てくるものではなく(ガロカテキンはよく聞きますが)、筆者の勉強不足で申し訳ありませんが今後もう少し知識をつけていきたいと思います。

筆者は残念ながら研究者ではないため、細かいところは説明が出来ません…。
いくつか論文を読んでみたのですが挫折しました…。

ハリタキ(ハラド)とは?

ハリタキはミロバランとも言われ、インドのアーユルヴェーダで使用されている植物だそうです。

民族薬物データ」から以下引用させていただきます。

アーユルヴェーダ(インド医学)における主要薬物の一つで,生薬名を「ハリータキー」という.果実の形や産地の異なる7種類のハリータキーがあるとされ,ヒマラヤ産で丸い Vijaya が最良とされる.インドでは慢性便秘,慢性潰瘍,消化不良,気管支炎,咳,喘息,かすれ声,下痢,寄生虫,出血など種々の疾患に応用される.ハリータキーに,アーマラカ(余甘子),ヴィビータカ(毛訶子)を集めたものをトリパラ(三果)といい,散剤,飲料,その他の剤形として強壮や抗老化に用いられる.この薬物はチベットへ伝わり,チベット生薬名を「アルラ A-ru-la」または「アルー A-ru」という.チベット医学では一切の疾病を治す万能薬とされ,薬師如来の象徴とされる.中国では,唐代に著された『新修本草』に「訶梨勒」の名で初めて収載されるが,それ以前に伝わり,用いられていた可能性がある.「訶梨勒」は日本へも奈良時代に鑑真和尚によってもたらされている.

筆者、あいにくこちらも全く存じ上げず…。

調べてみると、染料などに使われているようです。

”自然生活”というサイトで販売されていました。
他にもいくつかのネットで購入できるようです。

結び

当然、これらのニュースはお茶関係(末端)の筆者にとっても朗報です。
以前から恐らく研究はされているのだと思われていましたが、こうして明らかになってきたのが最近のことですので、筆者としては「ようやく…」という思いが強いです。

抗ウイルス作用については茶は有効であることが昔から研究され、ご存知の方も多いかと思いますが、未知のウイルスである新型コロナウイルスへの効果は現在全く分かりません。

そして、抗インフルエンザ効果等から連想して、「新型コロナウイルスに効く」と謳ってしまうと消費者庁から注意を受けてしまうということを先日記事に書きました。
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

研究が進み、実際に抗新型コロナウイルス効果が認められれば堂々と文句を謳ってお茶を販売することもできるようになります。

ただし、いつもお伝えしている通り茶は薬ではありません。
▼参照記事:茶を飲むのは体に良いから?茶=薬?特定保健用食品?機能性表示食品?(追記あり)

とはいえ、実際に茶の価格が低迷し、イベント自粛しない訳にはいかない茶業関係者(飲食店含む)のことを思うと、今回ばかりは早く茶に抗新型コロナウイルス効果があることを願うばかりです。

そして、当然一刻も早い終息を願います。

なんだか、茶関連ではあるのですが、新型コロナウイルス関連ばかりですね…。
何か楽しい記事をあげたいもんです…。



【新型コロナウイルス関連】世界の茶の状況追記





今日は梅雨の間の晴れ間が見えており幸せな気持ちになりますね。

あちらこちらで洗濯物やら布団やらが揺れています。

最近徐々に世界の茶産地のニュースを目にするようになってきたような気がしていますが、今まで筆者が見えていなかっただけかも知れません。

今日は簡単に。

トルコの状況

トルコの紅茶については以前記事にも書きました。
▼参照記事:トルコ産の紅茶が大人気!トルコは世界最大級の紅茶消費国&生産国 2019/02/11追記あり

前回の記事に詳細を書きましたが、トルコは世界で一番紅茶を飲む国で、生産量も世界トップクラスです。

通常は茶の収穫を近隣のジョージアの季節労働者に頼っているようですが、国境封鎖や新型コロナウイルスの影響で労働力が確保できないようです。

▼参照:COVID-19 lockdowns take toll on Turkey tea harvest

インドのチャイ屋さん





インドと言えば、チャイ屋が有名です。

筆者もチャイ屋のおじさんから2ルピーくらいのチャイを買って、初めて飲んだ時の感動は未だに忘れられません。

甘ったるくて、汗だくの体に染み渡りました。
▼参照記事:寒い時期にはとっておきのチャイを。チャイの作り方のご紹介
▼参照記事:「マツコの知らない世界」で扱っていたチャイ。飲みたくなったので作ってみた。

インドの方々にとってはチャイ屋はカフェであり、ちょっとした休憩所であり、コンビニのような役割を果たしています。

それが今回の新型コロナウイルスによって存亡の危機に瀕しているそうです。

現在外出禁止令は解かれたものの、感染者数、死者数が増加の一途をたどっており、再度外出禁止令が発令するのではないかと言われている状況の中、都市部で働く方たちの多くは在宅勤務となっています。

仕事中や仕事終わりにお茶を楽しみに来る客がいなくなっているということです。

そのため、チャイ屋は生活が出来ずにいくつも消えているとか…。

小さなチャイカフェを経営している店主は「裕福な人々は綺麗な場所からオンラインで注文をしますが、小さな店にやってくる人はいなくなってしまうでしょう。そのため値上げをしなければならないかも知れません。」と。

同じような店では、使い捨てのコップ、プレート等に切り替えなければならないと検討しています。

仕事前に早く着いた時にチャイで一服。
煮詰まった仕事の合間にティーブレイク。
同僚を誘って一杯。

そんな当たり前の日常すら懐かしいですね…。

▼参照記事:Bhaiya ek chai: How COVID-19 has taken away the joy of that highly prized tea break



結び

小さなチャイ屋は密になって並んでいましたし、そこに集まってくる人たちもまた密でした。

中には食べることもままならないような子供たちもたくさんいて、誰かがチャイをご馳走してくれるのを待っていたりします。

これでは新型コロナウイルスの温床になってしまうことは明らかです。

筆者はしばらくインドに行けていないのですが、新型コロナウイルスに関するインドのニュースを耳にする度に「チャイ屋はどうなっているのだろうか」と気になっていました。

新型コロナウイルスによって、長く根付いた茶の文化さえも変化することになるかも知れません。

とはいえ、「進化するものが一番強い」とよく言います。
この災厄を乗り越えて、進化するものがこれから生き残っていくのでしょう。

商売でも茶生産でも。

そして新たな茶の文化がこれから始まっていくのかも知れません。

ただ、どれほど状況が変わっても、変わらないことがあるように思えます。

チャイ屋の記事の中に、このように書かれていました。

チャイを飲むときは誰も咎めない。
仕事中だからと厳しい目を向けたりもしない。

「That is the beauty of tea, the hot beverage that brings people closer」
人の距離を縮める、温かく素敵な飲み物、これが茶

【新型コロナウイルス関連】新型コロナウイルスによる世界の茶生産、輸出への影響(6/26現在)





大きな声では言えませんが新型コロナウイルスへの対応がかなり緩くなってきた筆者です。

手洗いうがいとマスクは相変わらずしっかりとしているものの、気持ち的には少し緩んだ気がします。
毎日ニュースで注意が流れていると、精神まで追い詰まってしまうものですね。。

とはいえ、まだまだ世界中では毎日感染者数がうなぎのぼりで、死者数も増えている国もあります。

そんな中で茶の輸出や輸入はどうなっているのか、現状をまとめてみたいと思います。

インドはどうなっている?


少し前ですが、インドの2020年の輸出について書かれていた記事があったので読みました。

要約すると以下です。

・2019年度の茶の輸出は2018年度に比べて2億5450万キロから2億4000万キロに微減(5.6%減)
・最大の取引先であるCIS諸国への輸出もわずかに減少
・原因は世界中の景気後退にあるのではないか
・会計年度最終の2020年3月の茶生産は急減

2020年3月の生産が落ちるのはそれはもう仕方ないことです。

思えばインド全土で3月25日からロックダウンが始まりました。

日程的に考えれば春摘みを生産している最中(もしくは終わっている)のように思いますが、結果として生産量は落ちていたようです。

その後、封じ込めゾーンでは6/30までロックダウン延長。
5/30からは徐々に解除をしていたというのに、6/12のニューズウィーク日本版によると感染者数が最大になり、累計感染者数はイギリスを抜いて世界第4位となったそうです。

ロックダウン再導入の可能性も検討されているとか。

茶生産に関しては地域によっても若干異なるようですが、基本的に茶の製造に関しては4月20日から少しずつ再開されておりました。

しかしながらオークションは行われず、さらに航空便も動いていないので輸出はできない状況が続いていました。

北インドでは6/2に今年最初のオークションがあったようです。
▼参考:業務用紅茶卸販売テイスティー

さらにそんな最中の5月20日、大型サイクロンが西ベンガル州の州都であるコルカタに接近。

浸水、家屋倒壊等、コルカタでは約1400万人にも停電の被害が及びました。

ダージリン等がある西ベンガル州にも直撃をしており、多数の死者が出ていたようです。
▼参考:NEWS JAPAN

ロックダウン、オークションの閉鎖、コルカタ空港の浸水と航空便の減便、さらにタイ航空破綻…。
▼参考:日本経済新聞

茶の輸出にとってはかなりの痛手です。

今日本にもようやくダージリンのファーストフラッシュが続々と入ってきているのをSNSなどで目にしていますが、いつも以上に愛おしく感じますね。

夏摘みの収穫等は問題なく行われているようですが、ロックダウンが再度行われると状況が変化するかも知れません。




スリランカはどう?

こちらも以下記事より抜粋です。

・今年の1月~3月までの生産量は過去数十年で最低レベル
・3月は前年比53%減の1320万㎏
・1月~3月の累計生産量は前年の7342万kgから2016万kg減の5326万kg
・CTCの生産量も前年に比べわずかに減少
・2020年3月の輸出量は1380万kgで、1260万kg減って47%の現象
※これは2009年4月以来の最低輸出量
・前年より132億ルピーの売上減(日本円で2億ほど?)

3月の生産量と輸出量が減ってしまったのはインドと同様で言うまでもないでしょう。

2009年と言えば、リーマンショック後でありさらに新型インフルエンザが世界中で猛威を振るっていた年です。
その年以来の輸出減とは厳しいですね…。

その他

【ネパール】

ネパールはしばらく日本への航空便がなく、ようやく一部再開したようです。
ネパールの紅茶もちらほらと見かけるようになってきました。

【日本】

日本は全体的に茶の価格が下がり、茶業も厳しい状況…。
茶関係のイベントも今年は軒並み中止…。

そんなところで朗報が。
ついに「茶カテキン研究会」が自由民主党内で発足されました。

茶カテキンは確かに以前から抗ウイルス作用があると言われています。
こちらにより新型コロナウイルスへの効果が明らかになるような論文や研究が発表されれば、日本茶もまた輸出量が増えるかも知れません。
▼参考:食品新聞

少々古いですがこんな本もあります。


これは是非国を挙げて行ってほしいと願っておりましたので、嬉しいニュースでした。

ただし、今のところは以前記事にしたように「新型コロナウイルスに効果あり!」は言ってはいけません。
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

「茶カテキン研究会」の皆様、どうぞよろしくお願い致します!!!←切実

 

【台湾】

今年は現地に行くことが出来ないけれどリモートで仕入れを行っていたというバイヤーさんが春茶を販売されました。


この方の仕入れる台湾茶を好まないという方を見たことがないくらい、美味しくて香り高いものが多いです。

お茶のイベント等ではいつも人だかりができているような人気バイヤー。

お試しセットが出ていたので、まだ飲んだことがない方には良いと思います。

台湾茶の初心者から上級者までおススメします。

結び

他の国も様々なのでもう少しまとめてみたいと思っているのですが、事態は刻々と変化しておりますのでこういったものはSNSなどで追った方が早いような気すらしてきました。(-_-;)

新型コロナウイルスの影響はまだ続いています。

航空便が徐々に運航を再開しているとはいえ、海外との物流が以前通りになるにはまだ相当な時間もかかるでしょうし、世界的に経済がダメージを受けている状況では茶の消費も減ることは容易に想像できます。

茶を使用する飲食店が制限されて、閉店を余儀なくされ、茶を飲む人たちの消費もこれからますます冷え込んでいくことが予想されます…。

残念なことに茶は嗜好品ですので、「飲まなくても生きていける」ものなのです…。

それでも筆者は茶がなければ生きていけません。

こんなに安価で人の心に安らぎとくつろぎを与えてくれるものは他にあるでしょうか。

茶はただの飲料としてだけではなく、心を潤すものだと思っています。

茶を飲みましょう。
こんな時だからこそ。
是非ご一緒に。



茶殻どうしてる?捨てる?再活用?伊藤園の茶殻リサイクルシステムから考える





お茶を日常的に飲む人たちは皆様感じているとは思いますが、過剰に生ごみを排出しがちじゃありませんか?

■気づくと三角コーナーに茶殻しか入っていない
■可燃ごみの袋の大半は茶殻だ

そう、あなたのことです。(そして筆者のことです)

当然のことながら、お茶を飲めば茶殻が出ます。
ティーバッグも生分解性素材のものだとすれば、ティーバッグごと生ごみです。
▼参照記事:ティーバッグってどこでどうやって生まれたの?素材はどんなもの?ティーバッグについての色々

どうしても発生してしまう茶殻問題。

家庭での茶殻の活用方法や、企業の努力についてもまとめてみたいと思います。

一般家庭どころか大企業も茶殻処理に苦労してる?

先日ニュースになっていましたが、伊藤園が茶殻を活用して、抗菌対策自販機を設置するとのことです。

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伊藤園は、株式会社ワンウィルとサンロック工業株式会社と共同開発した製品「茶殻配合シート」を活用した「茶殻抗菌シール」を、自動販売機での購入時に手が触れる部分に貼付した、抗菌対策自動販売機を6月より順次展開する。衛生面への配慮が求められる病院や介護施設などから先行し、全国30,000台を目標に展開する。

茶殻抗菌シールは、独自の技術「茶殻リサイクルシステム」により開発され、カテキンなど緑茶成分由来の抗菌効果がある。同社によれば、茶殻配合シートは、大腸菌、MRSA、サルモネラ菌、白癬菌を用いて抗菌力評価試験を行ったところ、抗菌効果が認められたという。

▼引用:“茶殻”を活用した抗菌対策自販機、伊藤園が3万台展開へ

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この記事を読んでいて、伊藤園で働いている知人から手紙が届いた際に、茶殻入り封筒だったことを思いだしました。

それもかれこれ5年ほど前の話ですが、伊藤園のHPを見ると2000年から独自の「茶殻リサイクルシステム」を開発されているそうです。
そしていくつもの賞を受賞されています。



確かこの6折紙ナプキン、静岡のお茶の郷博物館(現在:ふじのくに茶の都ミュージアム)のレストランで使っていました。
現在は存じ上げませんが…

意識していなくてもお茶のイベントなどで見かけているんですよね。

伊藤園HPにある「茶殻リサイクルシステム」開発秘話などを読むと、「10トンの茶殻を燃やすのに5000リットルの灯油が必要だったため、水を含んだまま茶殻を運んだり処理したりする方法を考えた」とのこと。

ここがすごいところ!

生ごみとして捨てるだけだと、水分を含んで相当な重さになる上に燃やすのに相当なエネルギーを消費するのです。

そのため家庭でも茶殻を再利用する場合は乾燥させてから使用することが多いです。

茶殻は水を多く含みカビやすいため、筆者も余裕がある時はオーブンで乾燥させたり、日干しにしたりしてから可燃ごみとして捨てています。

それを水分を保持したまま処理できるようにしたというところに企業努力を感じます。

あれだけの大手企業ですとペットボトルの売れ数から考えれば、茶殻の量は想像できないほどの量になります。

そこから新たな商品を生み出すとは…。
びっくりしたものにはお茶殻ベンチや屋内向けのタイルまでありました。

そして、ペットボトルが今ほど普及する前からリサイクルについて考えているとはさすがです、伊藤園。



家庭での茶殻はどうしてる?

茶殻の活用方法として、筆者が頻度高く利用しているのは以下になります。

①食べる
②除湿、乾燥剤
③消臭剤
③堆肥にする

簡単にですがご紹介したいと思います。

①食べる


こちらは以前にもご紹介しました。
▼参照記事:茶葉を食べる?筆者おススメレシピもご紹介

新茶の場合、柔らかいものが多いので茶殻にそのままポン酢をつけて食べると非常に美味しいです。

水溶性の栄養分は茶を飲むことで摂取し、脂溶性の栄養分(ビタミン等)は茶殻を食べることで摂取できます。
一石二鳥!

 また、新茶の時期になると、多くの方が新茶を飲んだ後の茶殻でおにぎりを作っていますね。
▼参考:お茶をいれた後の緑茶葉おにぎり

あくまで好みですが、筆者は新茶の時期の煎茶の茶殻を食べるのが一番美味しいと思っています。(ちなみに乾燥状態で食べるのも好き、ポリポリ)

②除湿、乾燥剤
③消臭剤
②と③はほぼ同じくらいの頻度ですね。

こちらは飲んだ後の茶殻を乾燥させてから使用します。

筆者は電子レンジでカラカラに乾くまで乾燥させて、小さい布の袋などに入れて洋服ダンスに入れます。

乾燥剤兼消臭剤として使用できます。

布に入った乾燥茶殻にエッセンシャルオイルを垂らして、ポプリのようにも使用しています。

一番使うのがシューキーパー。

使い古したストッキングやシャツの腕を切って、縫い合わせてそこに乾燥茶殻を詰めるだけ詰めて、ロングブーツに入れると形を保つのにも最適。

これからの梅雨時期や冬のブーツ等を履く時期には消臭剤代わりになって便利です。

匂いが取れたらついに生ごみとしてポイ。

これだけ使えば、心おきなく捨てられるというものです。

③堆肥にする

これは普通の生ごみと同様です。

家庭用コンポストは今かなり安く購入できますね。

ただ、筆者の現在の住まいは庭がないため、コンポストが使えません…。
室内で使えるコンポストもありますが、少々香りがね…ほら夏だし…。。

店時代はこれでかなり生ごみを処理して、ゴミの量を減らしていました。
また、庭の植物への堆肥としても使っていました。

理想的には茶殻をコンポストで堆肥にし、それを茶畑で撒きたいと思っています。
あ、でも共食い…?w

結び





茶殻リサイクルシステムが非常に気になったのは、丁度三角コーナーが茶殻で埋まっていたからでした。

特に今は水出しを毎日3ℓくらい作っているので、お湯で飲む場合よりかなりの茶殻が発生するのです。。
▼参照記事:夏必携!HARIO カークボトルはすごい!割れない、耐熱、横置きできる!
▼参照記事:緑茶の水出し?淹れ方でカフェインの量は変わる?

そしてそれを上回る店時代に茶殻の消費するため色々なことを試しました。
ネットで調べて枕も作ったことが…。



最近よく見かけるのは緑茶配合の上記のような消臭スプレーやアルコールですね。

緑茶に殺菌効果、抗ウイルス効果があることは知られています。

ただし、新型コロナウイルスに関してはまだ研究結果が出ていません。
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

それでも、お茶好きな筆者は「なに?!緑茶成分配合?」と知っては購入してしまうのでした。(笑)

ちなみに、食器用洗剤も現在緑茶成分配合…w

実際に一般家庭でのカテキン効果がどれほどあるのかは筆者も正直よくわかっていませんが、こうして様々な企業も活用しているくらいですから間違いなくあるのでしょう。

リサイクルという意味でも、殺菌効果という意味でも茶殻を活用していきたいものです。

地理的表示(GI)と地域団体商標。茶に絡む商標にも様々なものがある?!





先日「宇治」の商標登録について少し追記をしました。

茶には国に登録し、国から保護されている名称等があります。

また、国に登録はするものの、団体で管理しているものもあります。

今回は「地理的表示(GI)」と「地域団体商標」についてまとめてみたいと思います。

「地理的表示(GI)」とは?

何度かこのブログでも扱っています。
▼参照記事:インド、アッサムティの地理的表示(GI)保護制度
▼参照記事:「西尾の抹茶」が地理的表示(GI)保護の登録取り下げ?!GIの問題点とは?

一番簡単な例は「インドのダージリン地方で作られた紅茶以外、ダージリンティと名乗ってはいけない」というものです。

もしくは、「フランスのシャンパーニュ地方で作られた発泡性のワインしか、シャンパンと名乗ってはいけない」でしょうか。

地理的表示(GI)は「その土地の特徴を生かして作られたものを知的財産として保護するための認定制度」ということ。

元々、茶としては「八女伝統本玉露」と「西尾の抹茶」が登録されていました。

しかしながら、「西尾の抹茶」は2020年2月に登録生産者団体からの要望により消除されています。
▼参照記事:「西尾の抹茶」が地理的表示(GI)保護の登録取り下げ?!GIの問題点とは?

よって、現在(2020/6/15)日本の茶で地理的表示(GI)登録されているのは「八女伝統本玉露」のみとなります。
ちょっと寂しいですね…。



地域団体商標とは?

(図)「地域団体商標 特許庁」カラーのロゴ
「地域に根差した団体が地域ブランドの商標を有し、その団体の構成員が使用できるもの。
地域の名称と商品(サービス)に関連性があり、ある程度の認知度が必要」です。

こちらの登録がされているものが以下になります。

【茶】
足柄茶、伊勢茶、宇治玉露、宇治煎茶、宇治茶、宇治碾茶、うれしの茶、掛川茶、かごしま知覧茶、河越抹茶、川根茶、霧島茶、くまもと茶、甲賀のお茶、静岡茶、知覧茶、西尾の抹茶、東山茶、福岡の八女茶、政所茶、美濃白川茶、八女茶

【茶外茶】
甲斐の桑パウダー、甲斐の桑茶

【海外】
CEYLON TEA(せいろん てぃー)

以前記事にしましたが、中国で「宇治」が商標登録されてそれを訴え、現在も訴訟が続いています。

最近、中国の国家知識産権局が「宇治は日本の有名な都市であり、抹茶の産地」と認めたそうです。
▼参照記事:【2019/11/18、2020/6/12追記あり】中国で「宇治」が商標登録?!今後宇治茶と名乗れなくなる?!

地理的表示(GI)と地域団体商標の違いは?

特許庁に分かりやすいPDFがありましたので、そのまま表を添付させていただきます。


▼引用:地域団体商標と地理的表示(GI)の活用Q&A(2019年6月)

いくつかピックアップすると、

■地理的表示(GI)は「農林水産物、飲食料品店」に限るが、地域団体商標は「すべての商品、サービス」となっている
⇒お茶に関係するものだと「常滑焼」や「九谷焼」等も登録されている

■地理的表示(GI)は品質基準等を公開し国もチェックをするが、地域団体商標は登録団体に品質管理も委ねられている。
⇒地理的表示(GI)の方が厳しい(ように思われる)

■不正使用の場合、地理的表示(GI)は国が介入。
地域団体商標は商標登録団体等が取り締まる

くらいが主な違いでしょうか。

なお、地理的表示(GI)と地域団体商標を二重に登録することも可能です。

しかしながら、地域団体商標は団体によるある意味独占が可能ですが、地理的表示(GI)となると「その地域全体」で使用することが可能なため、独占は難しくなります。

団体のみの利益追求を考えるのであれば、地域団体商標を取って、自衛をしなければならないものと思われます。(国の保護は得られないため)

この辺りは非常に難しい問題ですね…。

輸出等を視野に入れるなら、地理的表示保護(GI)。
近隣地域のみの独占を考えるなら「地域団体商標」。

のように、将来的なビジョンを描きながら登録が必要であると考えられます。
どちらにせよ、周囲と円滑な関係を築かないと難しいところでもあるのかも?

結び


bBearさんによる写真ACからの写真




この二種類だけでも農林水産省のHPと特許庁のHPを見比べなければなかなか理解が難しいです。

他にも茶に関わる権利関係はたくさんあります。
種苗法等もまとめたい…。いつか…。

そして、宇治の問題のように地域団体商標を登録していて、国を跨いだ問題に発展してしまうこともあります。

それが地理的表示(GI)だった場合は国同士が介入するような事態に発展するのかも知れませんね。
※宇治の件は「宇治小山園」の問題のため、国を跨いだ企業同士の争いです。

例えば、フルーツの人気品種の苗が盗まれて、海外に盗用されるような例は後を絶ちません。

日本の食が注目されるようになったという意味では喜ばしいことですが、実際の被害を考えると由々しき問題です。

植物の苗も茶の名称も知的財産には変わりありません。

今後より日本茶を海外の方に広めたいのであれば、知的財産を守るということもきちんと考えていかなければいけないのは当然のこと。

今はコロナウイルスのため、海外へ行くことも来ることもままならない状況ですが、終息した際にはまた多くの観光客がやってきて日本の茶に触れてくださると思います。

茶の素晴らしさを伝えるために、理解してもらうために、地域や国がみんなで協力して管理、保護していっていただきたいと切に思います。