台茶24号誕生!台湾生まれ台湾育ちの新品種?!




中華民国(台湾)の行政院に属している、行政農業委員会(日本の農林水産省にあたる)茶業改良所が2019/8/6に新品種台茶24号が発見されたというニュースをアップしています。
日本の茶業試験場、茶業研究所と同じイメージですが違っていたらどなたか教えてください。

台湾の茶業界では「タイワンマス(中華民国指定国宝魚)」ほど希少な在来種が発見され、19年間育種をしてきたものだそうです。
原木は氷河期時代にあったものだとのこと。

マッシュルーム、アーモンド、珈琲のような独特な香りを有しているそうです。

台茶24号って何?

台湾の茶の品種には通し番号がついています。
台茶1号、2号、3号…今回の台茶24号。

筆者が個人的に馴染み深いのは「台茶18号」です。
通称、「紅玉」と言われる、紅茶用品種です。
※りんごではありません

初めて≪台湾の紅茶≫と聞いて飲んだのがこの「紅玉」で、スリランカのウバのようなサリチル酸メチル(スーッとした薄荷のような香り)を感じ、強く印象に残っていました。

紅茶を例に出したので、日本の紅茶品種で見てみますと「べにふうき」という品種があります。

「べにふうき」は<べにほまれ>と<枕cd86>を親に持ち、鹿児島県枕崎の茶業試験場で
育てられました。
1993年には≪茶農林44号≫として品種登録がされています。
ちなみに、農林水産省の品種登録ホームページにていつ登録されたのか等が検索できます。



そもそも育種って何?

そうそう、そもそも育種って何?という方もいらっしゃるかと思います。
筆者もよくわかっていませんでした。(今も細かいところは分かりません。やったことないから)

かなり前に試験場に話を伺いに行った際、お話を伺ったことがあります。

“チャノキ”(学名カメリア・シネンシス)は自家受粉しません。(他花受粉)
つまり、花が咲いて、自分のおしべとめしべで受粉しないのです。

そのため、茶業試験場で茶の花が咲くと、育種したい品種の花粉を取り、違う品種に受粉させます。
そして、他の花粉が混じらないように花に袋を被せ、実が成るのを待つそうです。

結実しないこともあり、結実したものを土に植えても発芽しないものもあり…。
さらに、発芽して数年経っても枯れたり、うまく育って新芽を取って茶を作っても病害虫に弱く品種として登録できなかったり…。

さらに言うと、ある程度病害虫に強いとか耐寒性があるとか、新品種として特徴があるものは、農家さんに里子に出され、実際その土地でどのように育つのかを調べます。

よって、たった一つの品種が生まれるのにも十数年かかるということでした。
話を伺っているだけでも途方に暮れました…。
研究員一人が一つの品種を生み出すだけでも奇跡に近いんじゃ…?

品種って簡単に言うけど、ものすごいたくさんの方のたくさんの貴重な時間が費やされて生まれているのだと思うと堪らなく愛おしく思えます。

と。
ちょっと余談が過ぎました。。

今回の台茶24号は原木が氷河期のもの、とのことですので種が見つかったのでしょうかね?
それを茶業改良所で大切に大切に育てて、挿し木で増やして…とやったのではないかと勝手に推察します。(違ったらごめんなさい)

【追記】
中央通訊社の記事に記載がありました。
氷河期の遺存種で、「台茶」シリーズの中で初めての在来種の山茶となるそうです。(2019/8/8)

結び

台茶24号の≪マッシュルーム、アーモンド、珈琲≫の香りが、緑茶、烏龍茶、紅茶と作り分けた時にどのような変化を見せるのか、味はどうなのか、非常に気になります。

台茶23号もデビューしたばかり。
※こちらは紅茶用品種とのこと。

日本の新しい品種も全く飲めていないっていうのに、世界中でどんどん新しいお茶が出てくるから大変です。←
公益社団法人静岡県茶業会議所では【新版 茶の品種】が2019年3月に刊行されておりますが、購入したもののあまり見ていないっていう…。
【新版 茶の品種】を購入したい方はこちら

チャノキに限らず、お米や野菜なども美味しいものや珍しいものが年々増えていくのは、農業試験場(研究所)の方々のおかげですね。

農業(茶業)の奥深さを感じつつ、今後も新品種の動向を追っていきたいと思います。

参照:行政院農業委員会茶業改良所HP



小ロットで製茶ができる機械セット~インド紅茶局スタッフが作った小さな製茶機械セット~




少し前の記事となりますが、インド紅茶局の方が簡単に製茶ができる機械を開発したという記事がありました。

インド紅茶局のアシスタントディレクターである男性が2キロのお茶を作れる小さな製茶セットを作ったというもの。

筆者は趣味で時折お茶作り(製茶)をやらせていただきますが、すべての工程を手で行うため、それはそれは高尚な趣味な訳です。

簡単な茶種であっても数時間は最低かかります。(すべての茶種を作ったわけではありませんので、自身の知る限りですが)

そして1日で作れる量も生葉で1キロくらいがせいぜい。
生葉を手に入れるのもなかなか困難なため、完成品も当然少量です。
※あくまでも筆者の話です。

そもそも製茶機械とはどんなもの?

作る茶の種類(緑茶、烏龍茶、紅茶等)により、必要な機械は異なります。
すべてを釜だけで作り上げる中国の緑茶などもありますので、一言でまとめることができません。

今回は紅茶用機械の例を写真とともに簡単にご紹介します。。

▼萎凋(槽)<いちょう>

葉を揉みやすくするために、萎れさせるところです。
自然の風で行う場合もあれば、温風を当てる場合もあります。


インドダージリンの茶園

 

▼揉捻<じゅうねん>

萎れた葉を機械で揉みます。
手で行う場合は、板やざる、布などで揉む場合もあります。


静岡

インドやスリランカの揉捻機の大きさが分かりやすい写真がなかったため、静岡で和紅茶をお作りになっている農家さんの揉捻機の写真を載せておきます。

2枚目の写真をご覧いただくと、人が簡単に入るくらいのサイズ感であることがお分かりいただけるかと思います。

 

▼酸化発酵<さんかはっこう>


インドダージリンの茶園

上記写真では自然酸化発酵を行っていました。
電熱線が下に入っていて、温度を上げて強制的に酸化発酵を促すこともあります。

 

▼乾燥<かんそう>

揉んだ葉を乾燥させます。
大きな機械に葉を投入し、乾燥を行います。

 

▼ふるい分け


インドダージリンの茶園

乾燥した茶葉を大きさに分けてふるい分けやゴミを省いたりします。
人の手でゴミや悪い茶葉を取る茶園もあります。

非常に簡単ですが、このような流れで紅茶は作られます。
※オーソドックス製法



インド紅茶局のアシスタントディレクターが作った製茶機械とは?

こちらです。


写真出典(元記事)⇒こちら

本当にコンパクト…!!!

この機械は、<萎凋槽><ローラー(揉捻機?)><発酵室><加湿器><乾燥機>を装備しているそうです。

残念ながら実物を見なければどれがどのように動くのか、どうやって使用するのかが分かりませんが、実際にこの機械を導入してから3か月以内に【白茶】【緑茶】【烏龍茶】【オーソドックス製法の紅茶】を作ったそうです。


写真出典(元記事)⇒こちら

美しい茶葉の形状…。
これがあの機械でできるのか…。ほしい…。←本音

しかもしかもしかも!!!
こちらをお作りになったアシスタントディレクターによれば、家庭にあるような道具で作れ、1,5000ルピーで出来るとのこと!!!

1,5000ルピーですと、おおよそ2,5000円くらい!!!!!

小さめの揉捻機だけでも数十万円するというのに!!!!!
すべての機材がそろって、2,5000円!!!!!

送料を考えたって、作って送ってほしい…と記事を読みながら何度もつぶやいたのでした。←心の声が漏れ出てる状態

とはいえ、こちらは趣味で作ったわけではなく、小さな茶農家が自家製茶が作れるように開発されたものだそうです。

茶葉のみを大きな茶工場に持ち込んで売っている、小さな茶農家がそれぞれ自分のところで自家製茶を作ったら…。
将来的にはとても面白いお茶が小ロットで登場するかも知れません。

茶好きとしては非常に興味深いので、是非普及していってほしいです。

結び

茶業試験場には試験的に製茶を行う機械が置いてあります。
こちらも2キロくらいずつ作れると話だったかと思います。

先日京都の茶業試験場でも製茶機械を見せていただく機会がありましたので、そちらも追ってアップしたいと思います。

昔は手ですべて行っていた製茶ですので、実際に手作り茶を作ると、茶の成り立ちが見えて、非常に面白いです。

ちなみに、手で製茶する際の道具はこんなものを利用しています。(ごく一部)

こちらは萎凋用、揺青用に使用しています。
梅や野菜を干すのにも使えます。(というか、本来はこちらが正しい使い方)

こちらのザルの上で茶葉を揉むこともあり、酸化発酵を行う時もあります。
なんなら、粉も振るえます。

かなり必要不可欠な道具かも?



こちらは揉捻機の代わりに茶葉を揉む時に使用するもの。

紅茶をしっかりと揉みこみたい時に使用しています。
茶汁がしみ込んで、着色するのも素敵。←マニアックで伝わりにくい(笑)

などなど。

生葉を茶農家さんに販売していただける、家の庭に茶の木がある等、生茶葉が手に入りやすい環境にいる方には是非自分で手作り茶(自製茶、自家製茶)をお試しいただきたいと思います。(農家さんのご迷惑にならないようにしてくださいね~)

南九州市知覧の茶商が初めてのFSSC22000取得。日本茶はますます海外へ。

明治維新ののち、開港してしばらくは日本の主要な輸出品目が「茶」「生糸」「米」などであったことは学校でも学びました。

当時の茶の輸出先はアメリカ。
次第にインドやセイロンの茶に押され、低迷していきます。
その中には和紅茶もあったのですが、そちらはまた別記事で書きたいと思います。

ここ10年程、日本茶の国内消費は減少しているものの、輸出や輸出国は増加しています。
クオリティは高いとの評価があるものの、価格の面では他国の緑茶(中国やベトナム等)よりは高価であること、また、輸出国の基準(※)に満たしていないこと等で伸び悩んでいることも事実です。
※農薬等の基準

積極的に輸出を進めていっている企業、農家も増えており、国際基準を取得するところも増加中です。

少々前となりますが南九州市の茶商が初めてのFSSC22000を取得したというニュースがありましたのでご紹介していきたいと思います。

関連記事:
▼インド、アッサムティの地理的表示(GI)保護制度
▼東京オリンピック・パラリンピックに向けた茶の取り組み。GAPについて。
▼ユネスコ無形文化遺産に日本茶を!大切な日本の文化を守ろう。
▼「宇治茶の普及とおもてなしの心の醸成に関する条例」、「府『宇治茶』新条例」(仮称)とは?

 

FSSC22000とは?

オランダの食品安全認証財団(FSSC)が開発した食品安全マネジメントシステムの一つで国際的な認証を取っている食品安全規格です。

一般財団法人日本品質保証機構のHPによれば、「ISO22000をベースに、より確実な食品安全管理を実践するためのマネジメントシステム規格」とのこと。

では、ISO22000とはいったい何でしょうか?




まず、「ISO」とは何を指すのでしょうか?
以下一般財団法人日本品質保証機構のHPより抜粋

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ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格といいます。

ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしましょう」という国際的な基準であり、制定や改訂は日本を含む世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。身近な例として、非常口のマーク(ISO 7010)やカードのサイズ(ISO/IEC 7810)、ネジ(ISO 68)といったISO規格が挙げられます。これらは製品そのものを対象とする、「モノ規格」です。

一方、製品そのものではなく、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組み(マネジメントシステム)についてもISO規格が制定されています。これらは「マネジメントシステム規格」と呼ばれ、品質マネジメントシステム(ISO 9001)や環境マネジメントシステム(ISO 14001)などの規格が該当します。つまり、「ISOマネジメントシステム規格」とは、“ISOが策定したマネジメントシステムに関する規格”ということになります。

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今よくニュースなどで報道されている、2020年オリンピックに際するピクトグラムの変更の話題はISOと関係があります。

日本で長らく使われてきた案内用図記号(ピクトグラム)を外国人にもわかるように数年にわたって協議がされてきました。
経済産業省のHP参照


JIS規格     ISO規格

例えば上記の温泉のマークを外国人も認識しやすいマークに変える、というような話。

左側の見慣れた温泉のマークだと外国の方の中には「何かを焼いている=食堂?」と想像されるため、湯気の下に親子3人を加えることにより、より温泉であることが分かるようにするということが検討されていました。

この従来の温泉マークはJIS規格と言い、ISO規格を日本で流通しやすくするために作られた日本独自の規格となります。

結果として、日本人は圧倒的にJIS規格が良いという意見で、外国人はISOの方が良いということになり、平行運用となったようです。




…話がそれましたが、ISOは【食品安全マネジメントシステムに関する国際規格】であること。

また、FSSC22000はISO22000の追加補強規格であるということです。

ISO22000+ISO/TS22002-1(ISO/TS22002-4)=FSSC22000
※それぞれの規格については、一般財団法人日本品質保証機構のHPを参照ください。

つまりは≪消費者に安全な食品を提供することを目的とした食品安全マネジメントシステムの確立≫のために、世界で通用する規格を定めている、ということになります。

 

茶商で初めてFSSC22000を取得した「お茶のはまだ」

お茶のはまだHP

鹿児島県南九州市知覧町郡にある茶商です。
南九州市は日本の市町村の中で日本第一位の生産量を誇ります。

最初に書きましたが、2020年のオリンピックに伴い(それ以前から)日本の茶が外国人に注目されてきています。

日本茶輸出促進協議会のHPには日本茶輸出の現状や促進のためのノウハウなどが様々記載されていますので、是非参照ください。

日本の茶商がFSSC22000を取得したというのは今回が初のことですが、これには多くのご苦労があったものと考えられます。

茶商ですので、合組(日本茶のブレンド)を行ってオリジナルブランドの茶を販売されている訳ですが、合組する茶の品質すべてが国際基準をクリアしていなければなりません。

また、包装、工場の清掃、輸送等すべての工程において厳しい国際基準が設けられていますので、それらをクリアするまで何年もかかっているものと思います。

「お茶のはまだ」の茶をまだ飲んだことがないので、近く新茶が出た際に購入してみたいと思います。




結び

世界規格に近づけることによって、輸出を増やすという試みは以前から目や耳にしていますし、個人の農家でもすでに積極的に輸出を行っているところも少なくありません。

中国では何年も前から国をあげて茶業界の整備を行っていると聞きます。

日本の文化である「茶」に関してはなぜか後進国であるように見えるのは筆者だけでしょうか。

オリンピックや今後より多くの外国人が日本に来日した際、世界に通用する<日本茶>を胸を張って提供できるようになりたいと願います。

筆者自身もせめて英語で呈茶ができるようになりたいと思っています。(数年言い続けて結局全然できておりませんが…)

茶からサルモネラ菌が検出された?!茶のリコール

先日お茶のニュースをチェックしていたところ、少し驚きの内容のものがありましたのでご紹介したいと思います。

カナダ食品検査局(CFIA)で2019/3/27にサルモネラ菌に汚染されている可能性があるLee’s Teaの茶をリコールしたとのこと。

その1週間前にOrganic Mattersというブランドの茶がサルモネラ菌に汚染されている可能性があると、Lee’s Teaと同様にリコールされた件が関連しています。
Lee’s Teaの茶にはOrganic Mattersの茶をブレンドしたり、パッケージを変えて販売されていたものがあったためのようです。

Organic Mattersの茶を飲むことにより、今のところサルモネラ菌に感染したという方はいなく、生命の危機になるほどのリスクはないと見られていますが、万が一対象の商品を飲んで、腹痛や吐き気などを起こした方は病院へ行くことを勧めています。

≪リコール対象商品≫

▼Lee’s Tea Mint Chill Loose Leaf, organic tulsi tea blend in mint, in 70-gram (2.5 oz) and 60-gram (2.1 oz) quantities

▼Lee’s Tea Original Loose Leaf, organic three tulsi tea blend, in 60-gram (2.1 oz) and 50-gram (1.8 oz) quantities

▼Lee’s Tea Pink Chai Loose Leaf, organic spiced tulsi tea blend, in 90-gram (3.2 oz) or 30-gram (1 oz) quantities




サルモネラ菌ってどんなもの?

サルモネラ菌と言えば、調理経験者であれば必ず職場や保健所からのお知らせ等で見たことがあるかと思います。

卵や生肉などで発生することが多いため、消毒や殺菌の徹底するよう指導を受けたり、社内検査等が行われたりします。
時折集団食中毒のニュースが流れるときはサルモネラ菌によるものであるケースもあります。

調べてみると、ドックフードで検出されていることが多くあるようで意外でした。

サルモネラ菌に感染すると以下のような症状が起こります。

①腹痛
②吐き気
③下痢
④38度を超える高熱
⑤脱水症状
⑥血便

治療法としては脱水症状を起こさないように、水分補給をしながら安静にするという方法が主です。
およそ1週間程度で症状は治まります。

急性胃腸炎の症状と似ているため、知らぬ間に罹患している可能性もあるかも知れません。
※筆者も上記と全く同じ症状で病院へ行ったことがありまして…

 

対策方法としては、やはり卵や生肉はきちんと加熱して食べるということ。
生肉を調理した器具の消毒。

サルモネラ菌を保菌しているペットやネズミやゴキブリの糞尿等から感染することも多いので、掃除。

生肉調理、糞尿掃除の後の手洗いの徹底。

など。




茶からも感染?

今回のニュースで驚いたのは、≪茶≫からの感染と記載されていたことです。

今回リコールになっているものに共通して入っているのは、ホーリーバジルです。

今回、どういった経緯でサルモネラ菌に感染しているのかはニュースでは見ることができませんでしたが、乾燥ハーブの管理が悪く、ゴキブリやねずみの糞尿が混入したというケースは想像ができます。

茶はむしろ、カテキンがサルモネラ菌やO-157に対しての殺菌効果があることが話題になることが多いので、「茶を飲んでサルモネラ菌に感染する可能性がある」というニュースに驚いたのでした。

しかし、茶も乾燥しているとはいえ、例えばサルモネラ菌を保菌している人が袋詰めした場合はこういう形で拡散してしまう可能性もあるのかもしれません。
詳しいことは筆者にはわかりかねますが…。

茶は乾物と同じ扱いのため、油断することが多いですがこれからサルモネラ菌が増殖しやすい暑い時期には改めて注意が必要だと思います。

結び

日本は工場の衛生管理が世界的にも評価されるほど徹底されていますが、今回の件のように輸入商材で感染、拡散する可能性もあるのだと知りました。

輸入の際、残留農薬や添加物の検査は行われるはずですが、細菌検査については行っているのかが筆者は分かりません。
調べてみましたが、詳細は分からず…。
もう少し勉強が必要だと痛感しています。

JETROにハーブティの輸入手続きについて記載がありましたので、添付します。
参照:https://www.jetro.go.jp/world/qa/04M-030008.html

今後とも個人的に注目していきたい内容です。

三井農林の「お茶科学研究所」の研究がすごい

お茶が体に良い効果をもたらすという研究は世界的になされています。
その都度新しい研究結果が発表され、茶の健康効果等については日々進歩していると感じます。

茶の≪特定保健用食品(トクホ)≫を謳っているペットボトル飲料も気づくと新しいものがどんどん増えています。
特定保健用食品についてはこちら

茶の健康機能で最近話題になったのは紅茶の「インフルエンザ予防」でしょうか。
その記事はこちら

そして、つい数日前に新しい研究結果が出たというニュースを発見しました。




紅茶の香りが睡眠の質を向上させる効果がある?!

インフルエンザ予防に効果的とかがん抑制効果があるとか、健康効果が高いといわれる紅茶。
その紅茶の香りには癒し効果の他に快適な眠りに有効な効果があることが明らかになったそうです。

三井農林では2018年から鹿児島県西之表市と筑波大学との協力の元、西之表市の高齢者に対する<生活の質(QOL)支援活動>を開始し、その一環として紅茶の香りが高齢者の生活の質を向上させることを目的とした研究も行ってきたそうです。

研究内容としては、西之表市に住む年齢75歳前後の高齢者16名を対象に「紅茶の香り」または「水」のアロマディフューザーを寝る前に使用して拡散し、1か月間継続してもらう中での睡眠の質について調査を行ったものです。

紅茶の香りを嗅いだ場合は、睡眠の質の上昇、認知機能の上昇、うつ気分の改善が見られたとのこと。
※研究の成果は第20回日本健康支援学会年次学術大会等ですでに発表されているとのこと。

 

三井農林の「お茶科学研究所」が熱い

三井農林といえば、知らず知らずに皆様お世話になっているかと思いますが某大手ファミレスなどのドリンクバーに使用されている「WHITE NOBLE TEA」やスーパーで必ず見かける「日東紅茶」が有名です。

筆者にとっては昔から身近に当たり前のようにあった紅茶のイメージが強いです。
(多分多くの方が同じ感想だと思いますが…)

その三井農林で行われているお茶の研究、「お茶科学研究所」が熱いです。

お茶好きな方なら見たことがあるかと思いますが、日本人の感性に合わせた紅茶のキャラクターホイールを作って話題になりました。

参照:三井農林 お茶の科学研究所

こちらが発表されたのは確か2014年だったかと思います。
とても感動したのを今でも覚えています。
また、紅茶のティスティングをする際の参考にもさせていただいている貴重な資料です。

また、緑茶のキャラクターホイールもあるのです!
こちらも勉強になります。

 

参照:三井農林 お茶の科学研究所

筆者はこんなに素晴らしいものを惜しげもなく公表してくださる三井農林ファンになりまして、積極的に紅茶教室などで商品を使わせていただいております。
ありがとうございます。

純国産紅茶のティーバッグなども販売されており、長年様々なニーズに答え続けていらっしゃる茶業界にとっては重鎮の企業です。

お茶の科学研究所のHPをのぞくと、様々な茶の研究成果等も見ることができてとても興味深いです。
ちなみに日東紅茶のHPの紅茶占いが好きです。←
※大事なことを忘れていないか?とのお告げ。今日のおすすめはセイロンティでした。笑




結び

大手茶飲料の企業は様々な上述してきたような研究とともに、消費者の購買欲を刺激するような仕掛けを常に考えてくれていて、茶好きな人間としては常に注目です。

茶好きな方の中にはペットボトル飲料を毛嫌いする方もいらっしゃいますが、筆者はペットボトル飲料のおかげで今の茶ブームがあると言っても決して過言ではないと思っています。

様々な問題は常にあるものです。
目先の利益だけではなく、未来を見据えて茶について考えていくことは、今茶業に関わっている方(筆者レベルの人間も含めて)についての課題ではないでしょうか。

「昔は茶葉がたくさん売れて~」「今は急須を持っていない人ばかりで~」と恨み節ばかり言っている暇はありません。
前向きに、かつ多くの方が楽しめる茶の生産や販売を。

そういった意味で大手企業の参入は茶業にとって発展への大きな力になります。

三井農林の「茶の科学研究所」は今後も見逃せません。

簡単にお茶を飲めるグッズ②-Teplo “The Smart Bottle”と”IoT teapot teplo”-




お茶を好きな方は常に茶を持ち歩いている方も多いのではないでしょうか。
筆者もその一人です。

いつでもどんな時でもマイボトルが欠かせません。
夜寝るときもベッドサイドには必ずマイボトルを置いています。
夜中に目が覚めた時に水分がないと困るんです。

そんなマイボトラー(?!)にお勧めなのが給茶スポット(お茶Bar)なのですが、そちらの記事は是非以下をご覧くださいませ。
熱中症予防に「給茶」や「お茶Bar」!お茶屋さんで色々なお茶を楽しもう!

頭から脱線しましたが、今回は最先端のお茶淹れ道具についてご紹介したいと思います。

Teplo: The Smart Bottle for Tea Lovers

動画元はこちら

なんて素敵な響きでしょう。
”お茶を愛する人のためのスマートボトル”。

2016年にクラウドファンディングで話題となったボトルです。
このボトルは竹とガラスでできており、温度計、ヒーター、Bluetooth通信モジュール、2つのバッテリーを備えています。

なんと、iPhoneアプリと連携し、どのお茶を淹れるのか、どの温度で淹れるのか、抽出時間等を適切に選択して、最高の状態でお茶が飲めるという夢のようなボトルなのです。

筆者もものすごく欲しかったのですが、ぐっと堪えました。
家にマイボトルが山のようにあるのですよ。
これ以上増やしてどうする…という…。

最先端のお茶の飲み方と言っても過言はないでしょう。

「これを考えたのはきっと合理主義のアメリカ人かな」と一種偏見を持って製作者を見ると、日本人とインド人でした。
茶の生産地である2つの国の方たちがアメリカで出会って、お茶のマシンを開発するというのもなんだか興味深いところです。

そのTeploがさらに新しい商品を製作中というニュースを発見しました。
こちらです。

IoT teapot teploとは?

動画元はこちら

こちらもスマートボトルと同様、iPhoneと連動しており、抽出温度などを選択することができるのですが、さらにすごいのは心拍数や体温を計るセンサーがついているところです。

画像元はこちら

こちらのセンサーに指を当てると心拍数や体温を測定し、茶葉と飲む人に最適な状態でお茶を淹れてくれるという優れもの。
例えば、心拍数が高くストレスが多いと判断すると、低温で甘味が多く出るように抽出を調整してくれるとか。

さらに!
iPhoneと連動しているので、毎回お茶の淹れ方を評価することができ、淹れれば淹れるだけ好みを学習してくれるそうです。

さらにさらに!!
音声アシスタント(SiriやAlexa)にも対応。

つまり、水と茶葉だけ入れておけば「お茶いれといてー」とスマホに伝えるだけで美味しいお茶を淹れてくれるようになるんですよ。!!!
まさに夢のようなマシンです。
ドラえもんの世界です。←我ながら昭和な例え…

ただいまクラウドファンディング中

2020年4月には発送されるそうなので、まだ購入を考える時間がありますね。
筆者も前向きに検討したいと思っています!
androidアプリ開発も切に希望…。




結び

あと年30、40年経ったら、「わしが若いころには急須っていう道具があってな。それで茶を淹れたんじゃ」的なことを言うのかも知れないなぁとぼんやり考えてしまいました。

「茶は、相手と対話をしながら相手の体調や心理を汲み取って淹れるもの」
といった【もてなしの心】に通じる概念も無くなってしまうのでしょうか。

ペットボトルの茶飲料が横行し、急須やティーポットで茶葉から茶を淹れなくなったという話をよく耳にしますから、≪茶を淹れる≫≪茶でもてなす≫という大切な文化を守っていきたいと当然思っています。

同時に、時代は常に進化していますので、新しいものを受け入れて楽しんでいきたいという気持ちも同時に存在します。

古いものと新しいものが共存しあって、茶に関わる多くの方に幸せが訪れるのを願うばかりです。

入社、退職、結婚などのお祝いに!気持ちを伝えるティーバッグ

歓送迎会が続いております。
気づいたら年度変わりの時期ですね。
一年が本当に早いです。

筆者は自称「お茶マニア」なのですが、いざお茶を飲んだことがない方や興味のない方にリーフで飲むことをお勧めするのは少々気が引けるものです。

もちろん、お勧めしたい気持ちは満々です。
お茶の話が少しでも出てきたらノリノリで話します。
淹れ方について聞かれたら、家に来てもらってまで語ります。笑

でも、実際職場の方と話をしていると、日常的に急須やティーポットでお茶を飲んでいるという方は思った以上に少ないということがよく分かります。
日常的に飲んでいる、という方でもやはり圧倒的にティーバッグが多いわけです。

前の記事で紅茶をプレゼントする際のポイントについてまとめたものがあります。
▼紅茶をプレゼントしたい!プレゼント用紅茶選びのコツをご紹介!

紅茶をプレゼントする際にはやはりティーバッグが妥当だと筆者は考えています。
なぜなら、相手がポットを持っているのか、一日どれくらい飲むのか、等を気にしなくて済むからです。

自分はお茶が大好き!できればお茶を飲んでもらえるようになりたい!
でもどうやってプレゼントを選べばよいのかわからない…というそんなあなたにお勧めのティーバッグをご紹介したいと思います。

お茶好きな筆者がおススメする商品はどんなもの?

プレゼント(ギフト)用のお茶が最近色々なところで販売されているように思います。
東〇ハンズさんとか、L〇FTさんとか。

お茶好きな筆者の心をもわしづかみにしたのがこちら。




メッセージティーバッグのHARENOHIの≪文字で伝えるメッセージティーバッグ≫です。

こちらティーバッグに様々なメッセージが入っています。
「ありがとう」
「おめでとう」
「祝」
「寿」
などなど。

ティーバッグのタグが占いになっているものもあったり、高級玉露に金粉が入っているという商品もあったり、なかなか面白いです。

のしの印刷された一煎パックに入っているものもあり、グリーティングカードにティーバッグがついた商品もありますので、シーンや相手に合わせてプレゼントを選べるもの魅力的。

価格はどんな感じ?

難を言えば、若干単価は高いです。

ですが、「なぜ高いのか」にはきちんとした理由があります。

1、静岡で60年の老舗茶屋の3代目店主であり、日本茶鑑定士の方が素材にこだ わった茶を使用
2、農林水産大臣賞や世界緑茶コンテスト金賞を受賞
3、ティーバッグで美味しく飲めるような工夫

お茶に興味のない方にも差し上げやすいのですが、お茶をある程度飲む方をも唸らせるクオリティです。

筆者は退職する少し年上の女性にプレゼントで差し上げたところ、緑茶のおいしさに目覚めたと言われ、しかもインスタ映えがすると大喜びでした。

しかも、ギフト対応(のし&風呂敷&メッセージカード&手提げ袋 すべて無料)!
パッケージも和モダンでかわいいのです。

母の日にお勧めのものもありました!



ちなみに、父の日バージョンの商品などもありました。
自称お茶マニアの筆者としては、「アールグレイの和紅茶」という部分も気になるし、サンルージュを使っているところに、「おぬしなかなかやるな」的な感想を抱かずにはおれません。

サンルージュというのは茶の品種です。
新芽が赤い、平成21年に品種登録がされた割と新しい品種です。
アントシアニンという成分を多く含んでいるため、新芽が赤いのですが、アントシアニンは抗酸化作用や抗眼精疲労効果があるとされており、注目度が高い品種なのです。


農研機構HPより

筆者のおすすめしたいポイントはこちら!

★女性が好む柑橘系の香りのアールグレイ紅茶を、渋みが強くなく飲みやすい和紅茶で作っているところ。

★年齢が気になる女性にとって抗酸化作用があるサンルージュの釜炒り緑茶にさらにレモンピールをプラス。(レモンを加えると綺麗なピンク色になるのです)

間違いなくいつも頑張っているお母さんにはピッタリです。
インスタ映えもしちゃいます!

結び

今回はメッセージティーバッグのHARENOHIをピックアップしてご紹介させていただきました。

お茶好きな人も、そうでない人も喜んでくれること間違いなしです。

最近は非常に様々なかわいいティーバッグが販売されているので、またプレゼントに最適な商品がありましたらご紹介したいと思います。

インドの密造酒で死者多数。アッサムの茶園労働者たち




2019/02/21の夜以降、インド北東部にあるアッサム州ゴラカート県(Golaghat)で密造酒を飲んで体調不良を訴えた人々が病院に運び込まれたとのこと。
他にも近隣のジョルハット県(Jorhat)でも同様の症状で死亡した人たちがいるそうです。
23日の夜までに100人近い人たちが死亡。
さらに病院で治療を受けている方たちが200人程度いる模様。

病院に運び込まれた方たちは「深刻な嘔吐、胸部の激痛、呼吸困難」等を訴えているようです。

捜査当局によればアルコール度数を上げるために有毒なメチルアルコールが含まれている密造酒を摂取したためとのこと。
同月の頭にも同様にメチルアルコールが含まれている密造酒を飲んだ人たち、100名程度の死者が出ていました。

多くは貧しい茶園の労働者と見られており、来年のお茶の生産に影響があるのではないかと心配です。

メチルアルコールとは?

酒に使用されるのはエチルアルコール(エチノール)。
燃料等に使われるのはメチルアルコール(メチノール)。

メチルアルコール(メタノール)が体内に入ると、ホルムアルデヒドに分解され、最後に猛毒の「ギ酸」に変化します。

ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因物質の一つとして、一時期ニュースでも多く名前を聞きました。
気体の場合は呼吸器などの粘膜を刺激し、呼吸困難などを引き起こします。
また、ギ酸は頭痛や吐き気を引き起こします。
ギ酸には視神経を傷つける作用もあるため、少量でも長期間に渡って飲んだ場合は失明することもあるとか。

日本でも戦後の混乱期、エチルアルコールの酒が手に入らず、闇市などで購入したエチルアルコール(メタノール)入りの酒を飲んで死亡したり、失明したりした人が多くいたそうです。




なぜ密造酒?

20世紀代にはインドで酒は悪いものという教育がされていたようですが、現在は外国の情報も簡単に入ってくるようになり、インドのドラマなどでも飲酒シーンがあるとか。
※それより以前は逆に酒を飲むことは問題ではなかったようです。

しかし実際は、2017/4/1付で「高速道路沿い500m圏内での飲酒、酒の提供が禁止」と最高裁判所が決定し、飲酒運転による事故を減らそうとしています。
しかも、告知は前日だったとか。。

レストランでも、酒屋でも販売、広告を出すことも禁止という厳しい決定。
500m圏内の日本食レストランでも大損害を被ったようです。

茶園の労働者たちが実際にはどのように酒を入手して飲んでいたのかは、残念ながら筆者にはわかりません。
“貧しい茶園労働者”というニュースの通り、日常的に酒を手に入れることも難しい金銭状況なのか、禁酒の影響なのか…。

なぜ密造酒が2019年2月に入ってから二度も、しかも数百名の命を奪うことになったのか…。

ちなみに、インドで有名なキングフィッシャーは結構おいしいです。
筆者はほとんど酒を飲みませんが、キングフィッシャーはすっきりしており飲みやすいです。

結び

筆者がこのニュースを取り上げたのは、何より茶園の労働者に多数の死者が出たということです。アッサムでは時折川が氾濫して、多くの死者が出るというようなニュースも出るのですが、これから茶の生産が多くなるこの時期に多数の死者が出て、アッサム茶の高騰などにつながるのではないかと懸念しています。

命は落とさなかったとしても、失明する可能性が多いということもあります。

ダージリンのような産地に比べるとそれほど話題になりませんが(筆者があまり気にしたことがなかった汗)、今後もニュースを追いかけていこうと思います。

紅茶界の巨星墜つ-紅茶研究家 磯淵猛氏の訃報-




2019/2/21 16:08
紅茶界の巨匠、紅茶研究家の磯淵猛さんが亡くなりました。

そのニュースを知り、そっと涙を流している方は少なくないはずです。
日本中、いえ、韓国や中国までファンがいらっしゃる方ですので、SNSでもお悔やみの言葉が多く流れてきます。

筆者自身、紅茶にはまるきっかけとなったのは磯淵さんの本でした。
磯淵さんのセミナーに行くようになり、スリランカの紅茶に興味を持ちました。
思えば、スリランカの紅茶を意識して初めて購入したのは彼のお店でした。
(意識しないで購入したのは某メーカーのティーバッグ等ですが)
その後、スリランカのツアーにもご一緒させていただいたことがあります。

自身の店のことや、つまづいた時、悩んだ時、磯淵さんに相談させていただいたこともあります。
その度に、温かい言葉で励ましていただきました。

紅茶研究家 磯淵猛さんの功績


紅茶専門店ディンブラ HPより

1951年愛媛県出身。
学生の頃出会ったスリランカ人と商社に勤めていた時代に再会し、紅茶の輸入をするようになり、紅茶専門店ディンブラを開業。
のちに株式会社ティー・イソブチカンパニーを設立。(1994年)

多数の著書、テレビ、ラジオ等で紅茶の楽しさやすばらしさを広めてきた人物です。

特別紅茶好きでなくても、実は多くの方が無意識のうちに彼の紅茶に触れています。
モスバーガーやマザーリーフ、キリン午後の紅茶のプロデュースやアドバイザーをされていたのは磯淵さんです。

株式会社モスフードサービスの「マザーリーフ(Tea&Waffle motherleaf)」のコンサルタントやキリンビバレッジ株式会社「キリン午後の紅茶」のアドバイザー。

また、ご自身でマザーリーフでのティーセミナーやキリンの紅茶セミナーなども精力的に行っておられました。

また、日本創芸学院「紅茶コーディネーター養成講座」の主任教授でもあります。

“紅茶について知りたい”と思った時に、彼の存在を避けては通れないほどではないでしょうか。



磯淵猛さんの著書

磯淵さんの著書は非常に多いです。
残念ながら、今や絶版になっている本も多数。
(筆者おそらくすべて持っています。紅茶専門店ディンブラで直接サインもいただけました。)

最近では、以下の本でしょうか。

紅茶を飲んでみたい、自分で淹れてみたい、そんな方たちには必見の著書です。
最新の紅茶の産地の情報や紅茶の種類や味などの紹介、またアレンジ方法等も多数載っています。
筆者は個人的に彼のエッセイが好きなので、是非読んでいただきたいと思っています。
温かい人柄がにじみ出ている、とても心温まるお話ばかりです。

「金の芽」「紅茶の国 紅茶の旅」などはスリランカやインドへ行ってみたくなるお話が満載で、何度も読み返したことを今も思い出します。(どちらも絶版)

また、筆者が店で紅茶のアレンジを考える際、紅茶の教室を行う際に今でも参考にさせていただいている本が多数あります。

結び

個人的な思い出はこちらには書きませんが、これを書いているうちにたくさんのことを思い出しました。ここ数年、藤沢の紅茶専門店ディンブラにも足を運べず、磯淵さんにもお会いしていません。
ですが、ブログや著書でご活躍は拝見していたため、今でも信じられません。

紅茶界にはたくさんの巨匠がいらっしゃいますが、筆者が一番言葉をかけていただいたのは磯淵さんだと思います。
たくさんのお言葉をいただきました。
そして、茶の縁もたくさん繋いでいただきました。

多くの方を紅茶の世界に導いてきた彼の功績はあまりにも大きく、悲しみが尽きません、彼から学んだこと、教えていただいたことを次代に微力ながら繋げていきたいと思っています。
筆者なりに、細く長く。

長らく紅茶業界をけん引してきた磯淵さん、本当にお疲れ様でした。
どうぞ安らかに…。

烏龍茶が乳がんの予防に効果があるという研究結果について-薬事法とかいろいろと-




茶はがんの抑制効果がある、という話はあちこちで聞く話。
先日の紅茶がインフルエンザに効くという話と同じで、本当に目に、耳にします。

先日、烏龍茶が乳がんの抑制効果があるという論文が「 Anticancer Research」誌に発表されたというニュースを見ましたので、茶とがんについての話をまとめてみたいと思います。

 

烏龍茶が乳がんの抑制をする?

Anticancer Research」誌で発表された新しい論文には烏龍茶が乳がん細胞の増殖を防ぎ、進行を妨げる効果があると記されているそうです。

ミズーリ州セントルイス大学の研究者チームが緑茶、烏龍茶、紅茶および濃茶の抽出物(dark tea extracts、何を意味するのかよくわかりません…)の濃度を変えて、6種類の乳がん細胞株に対する生物学的効果を調査したそうです。

結果として、烏龍茶は乳がん細胞の増殖、および腫瘍形成において抑制的役割を果たしていることが判明したとのこと。
乳がんに対する化学的な抑制剤として大きな可能性があると結論付けています。

ただ、上記はあくまでもシャーレの中での話であって、人間(動物)で実験を行っている訳でも、臨床実験が行われている訳でもありません。

「乳がんに対する化学的な抑制剤として大きな可能性がある」ということです。

※詳細は医療従事者でも、研究者でもないただのお茶好きな筆者には難しいため、概要のみの説明となります。
ご興味ある方は「 Anticancer Research」誌の論文をお読みください。

 

 

緑茶にはがん予防効果があるという話は?

 

緑茶にはがん予防効果がある、という話も今のところは上記の「烏龍茶が乳がん抑止に効果がある可能性がある」と同様のレベルに近いのではないかと思います。

確かに、お茶屋さんの宣伝文句としても多く見られますし、テレビやラジオのメディアでも時折耳に、目にします。

「緑茶はがんの予防に効果がある」
なら良いのですが、
「緑茶はがんに効く」
と断言してしまっている方も(少数ですが)いらっしゃいますので問題ですよね。。

そもそも、病気の治療、予防を目的とするものは「医薬品」となります。
上記のような表示や宣伝文句は「医薬品」として国の承認を受けたものにしか許されません。
薬事法によって、そう定められています。

茶は薬ではありませんので、がんの治療や予防については言及してはいけません。
※こちらは以前に特定保健用食品についてまとめた記事も参考にどうぞ。

ダメ、誇大広告!
 

 

公的にはどうなっているの?

国立がん研究センターでは「科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」を行っているそうです。

緑茶と胃がんリスクという内容がHPにまとめられています。

様々な研究論文をまとめた結果、

「疫学研究と生物学的メカニズムの両面から、日本人女性においては、緑茶の摂取が胃がんリスクを低下させる可能性があるという結論になりました。しかし、男性に関しては緑茶と胃がんリスクの関連を示す十分な疫学的エビデンスは得られていません。」

と結論づけています。

つまり、やはり残念ながらカテキンや紅茶(烏龍茶)ポリフェノールのがん抑止効果についてははっきりとした科学的証拠がないというのが実情のようです。

 

 

結び

筆者の友人が若くして乳がんにかかった際に「お茶ががんに効くと聞いてから、お茶ばかり飲んでいる」と言っていたことを思い出します。

その時ばかりは
「間違いない。絶対に効くよ」
と断言した覚えがあります。

そして、効くことをただひたすらに願いましたが残念なことに彼女は再発した乳がんにより、旅立ちました。

筆者にはがんになった方の気持ちは汲み取ることができません。
しかしながら、「がんに効く(可能性がある)」と言われた方が藁にも縋る思いで茶を購入する気持ちはある程度想像ができます。

筆者自身も大病をした経験があるのですが、その時に健康食品の押し売りに心動いたことがあったからです。
あとから、「あー、こうやって詐欺は生まれるのだなぁ」と思ったり。

そういった経験から「せめて茶についてはできうる限り正しい情報を、正しく伝えたい」と強く思うようになりました。

勉強不足で分からないことも多々ありますし、勘違いをしている部分も複数ありますが、茶を愛する者としてせめて気持ちだけでも「正しく伝える」を意識していきたいと思っています。

「茶ががん予防に効く」と大きな声で言えるようになることを願いつつも、美味しいから飲んでほしいというお茶好きとして複雑な心境ではありますが。笑