「お茶で新型コロナを無害化」研究報道に関するあれこれ

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数日前、Twitterのタイムラインを席巻した「お茶で新型コロナを無害化」研究報道。

お茶に関わっている人たち、お茶好きな方々の反応自体は全体的に「ああ、またか」という感じでした。

反応も含めて、少し見ていきたいと思います。

以下の記事も参考ください。
▼参照記事:【新型コロナウイルス関連】進められている研究ー果たして「茶」は新型コロナウイルスに効果があるのかー
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

研究の概要

奈良県立医科大学微生物感染症学講座の矢野寿一教授らによって11/27に明らかにした研究結果。

実験では試験管内に新型コロナウイルスと様々なお茶10種類(ペットボトルと茶葉から煮出した紅茶、奈良県産の大和茶(奈良県産の緑茶?)等)をそれぞれ混ぜて一定時間経過後にウイルスがどれだけ残るかを測定。最も効果が高かったのは茶葉から淹れた紅茶で、感染力のあるウイルスは1分間で100分の1、10分間で千分の1以下にまで減少したとのこと。

現在のところ商品名は企業の了解を得てないため明かしていないこと、またあくまでも試験管内での結果であることを強調しつつも、今後も研究を継続していくそうです。▼参照:奈良県立医大 お茶の成分でウイルス無害化を確認

 

世間の反応は?

様々な意見が飛び交う中でよく見かけたのは、

①あくまでも試験管内での話
②同様な効果を人体で行うには1分間お茶に浸かっていなくてはいけないのでは?
③なぜ感染力が弱まったのかのメカニズムが明らかにされていないこの段階で「茶がコロナに効果的」と謳うのは時期尚早
④商品が明らかになったらまた買い占め、転売ヤーの問題が起こるのでは?
⑤一日何杯も紅茶を飲むイギリス人に感染拡大が広がっているのだから説得力がない

というようなところでしょうか。

中には「毎日お茶飲んでてよかった」「お茶もっと飲もう」というような肯定的な意見も数多くありました。

商品名が明らかになるのはどうなの?

ペットボトル茶
ペットボトルにせよ、紅茶葉にせよ、商品名(企業名)を出してしまった場合、様々なメリットデメリットがあるのではないかと思われます。

毎回「また?」とは思うものの、イソジンにせよ渋柿にせよ買い占めが起こっている状況ですので(渋柿は筆者はあまり見かけませんでしたが)買い占めが起こるほどには売れるのではないかと思います。

企業としては嬉しい悲鳴でしょう。

上述したように、買い占めとセットで転売ヤーも動き出すことでしょうからやはり「またか…」ということになりかねません。

そして、その商品を信じて飲み続けたのにも関わらず新型コロナウイルスに感染してしまった場合、逆恨みを受ける可能性も考えられます。

風評被害にも繋がりかねません。
長い目で見て現段階での商品名公表はデメリットにしかならないように思います。(目先の利益を求めるなら話は別ですが)

結び

筆者としては前回書いた記事と同様、効果があることを願うばかりです。
▼参照記事:【新型コロナウイルス関連】進められている研究ー果たして「茶」は新型コロナウイルスに効果があるのかー

ですが、今回の発表は正直完全に中途半端だったような気がします。

研究者の方たちのご苦労もありますし「新型コロナウイルスに茶が効果ある」と早く断言していただきたいのはやまやまですが、まだ試験管内の話と言う時点で時期尚早ですよね。。

紅茶のインフルエンザウイルス効果についても多くの研究結果は出ているものの未知の部分は多いままですから、薬ですらまだ世に出ていない新型コロナウイルスに対して効果があると謳ってしまうのは危険です。

お茶屋さん、茶業関係者の方でもご注意いただきたいと願うばかりです。
そして、マスコミの方たちが煽らないでほしいですね。

まぁ、そんなことは右から左へ聞き流しつつ、結局のところ今日も好きなお茶を飲むだけなのですが。
皆様もゆっくりとティータイムをお過ごしください。 ^^) _旦~~

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