【新型コロナウイルス関連】進められている研究ー果たして「茶」は新型コロナウイルスに効果があるのかー

コロナちゃん 茶のニュース

この記事を書いているのが東京都の新規感染が130人を超えたところで、7月の今後の予定を組みなおすかどうか日々検討中です。。

昨日は九州地方での大雨による災害が起こり、お世話になっている農家さんたちの無事を願うばかりでした。

色々悩ましい日々が続いておりますが、少しだけ先に明かりが灯るニュースも時折入ってきています。

「茶」は果たして新型コロナウイルスに効果があるのか否か。

研究が始まったり、すでにある程度の研究がされているところもあるようです。

日本でもついに研究が開始?

少し前(2020/6/22)のニュースですが、2020/6/16に自由民主党内に「茶カテキン研究会」が発足したという記事がありました。

同研究会によれば、「茶カテキンは、免疫力を高める作用、抗ウイルス作用、酸化抑制作用、がんの発生・増殖を抑える作用、血中・肝臓のコレステロール値上昇を抑える作用、体の脂肪量を低下させる作用など、さまざまな作用があることが知られている」(記事本文引用)とし、合わせて茶生産が危機に瀕している面を憂慮し、茶カテキンが新型コロナウイルスへの有用性を研究しているとのこと。
▼参考:「茶カテキン研究会」発足 コロナ感染症への効果など検証

その少し後(2020/7/2)のニュースでは、6月の静岡県議会でも新型コロナウイルスへの抗ウイルス作用について研究を進めていることが明らかになったと伝えています。

「新型コロナウイルスに対しては、茶の研究実績が豊富な県立大教授ら専門家が参画し、県環境衛生科学研究所で5月から、培養細胞を使って感染抑制効果を確かめる研究に取り組んでいるという。」(記事本文引用)
▼参考:対コロナ 緑茶効能、研究に着手 静岡県、議会答弁

インドでも研究が進んでいる

研究中
acworksさんによる写真ACからの写真

こちらも数日前のニュースです。

インドのクスマ生物化学大学院( the Kusuma School of Biological Sciences (KSBS))の研究チームが51種類の薬用植物を新型コロナウイルスの3CLプロテアーゼ(3CLProprotease (3-chymotrypsin-like protease))でスクリーニングしたところ、茶とハリタキ(ヒンズー語でハラド)が潜在的な抗ウイルス活性を持つことが分かったそうです。
▼参考記事:Tea (Camellia sinensis) and Haritaki (Terminalia chebula) may act as potential therapeutic options against SARS-CoV-2 targeting 3CLpro protease: IIT Delhi study

IITデリーの研究者は「茶とハリタキの生理活性成分を調査し、ガロカテキン(またはタンニン酸)が主に3CLプロウイルスプロテアーゼの阻害に関与している」と結論づけたそうです。

この中での茶は「紅茶」と「緑茶」とのこと。
51種類の薬用植物の中に烏龍茶が入っていたのかは不明…。

ただし、あくまでも”潜在的な効果”ですので、研究は今後より、進めていかなければならないと書かれています。

ガロカテキン自体が茶の化学の中でそれほど名前が出てくるものではなく(ガロカテキンはよく聞きますが)、筆者の勉強不足で申し訳ありませんが今後もう少し知識をつけていきたいと思います。

筆者は残念ながら研究者ではないため、細かいところは説明が出来ません…。
いくつか論文を読んでみたのですが挫折しました…。

ハリタキ(ハラド)とは?

ハリタキ

ハリタキはミロバランとも言われ、インドのアーユルヴェーダで使用されている植物だそうです。

民族薬物データ」から以下引用させていただきます。

アーユルヴェーダ(インド医学)における主要薬物の一つで,生薬名を「ハリータキー」という.果実の形や産地の異なる7種類のハリータキーがあるとされ,ヒマラヤ産で丸い Vijaya が最良とされる.インドでは慢性便秘,慢性潰瘍,消化不良,気管支炎,咳,喘息,かすれ声,下痢,寄生虫,出血など種々の疾患に応用される.ハリータキーに,アーマラカ(余甘子),ヴィビータカ(毛訶子)を集めたものをトリパラ(三果)といい,散剤,飲料,その他の剤形として強壮や抗老化に用いられる.この薬物はチベットへ伝わり,チベット生薬名を「アルラ A-ru-la」または「アルー A-ru」という.チベット医学では一切の疾病を治す万能薬とされ,薬師如来の象徴とされる.中国では,唐代に著された『新修本草』に「訶梨勒」の名で初めて収載されるが,それ以前に伝わり,用いられていた可能性がある.「訶梨勒」は日本へも奈良時代に鑑真和尚によってもたらされている.

筆者、あいにくこちらも全く存じ上げず…。

調べてみると、染料などに使われているようです。

”自然生活”というサイトで販売されていました。
他にもいくつかのネットで購入できるようです。

結び

当然、これらのニュースはお茶関係(末端)の筆者にとっても朗報です。

以前から恐らく研究はされているのだと思われていましたが、こうして明らかになってきたのが最近のことですので、筆者としては「ようやく…」という思いが強いです。

抗ウイルス作用については茶は有効であることが昔から研究され、ご存知の方も多いかと思いますが、未知のウイルスである新型コロナウイルスへの効果は現在全く分かりません。

そして、抗インフルエンザ効果等から連想して、「新型コロナウイルスに効く」と謳ってしまうと消費者庁から注意を受けてしまうということを先日記事に書きました。
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

研究が進み、実際に抗新型コロナウイルス効果が認められれば堂々と文句を謳ってお茶を販売することもできるようになります。

ただし、いつもお伝えしている通り茶は薬ではありません。
▼参照記事:茶を飲むのは体に良いから?茶=薬?特定保健用食品?機能性表示食品?(追記あり)

とはいえ、実際に茶の価格が低迷し、イベント自粛しない訳にはいかない茶業関係者(飲食店含む)のことを思うと、今回ばかりは早く茶に抗新型コロナウイルス効果があることを願うばかりです。

そして、当然一刻も早い終息を願います。

なんだか、茶関連ではあるのですが、新型コロナウイルス関連ばかりですね…。
何か楽しい記事をあげたいもんです…。

【追記】
茶の新型コロナウイルスへの効果は現在(2021年)も行われており、先日参加したオンラインシンポジウムの内容もまとめています。
▼参照記事:2021/4/15「緑茶と健康シンポジウム」に参加して(1)ー緑茶と新型コロナウイルス研究最前線ー
▼参照記事:2021/4/15「緑茶と健康シンポジウム」に参加して(2)ー緑茶と新型コロナウイルス研究最前線ー

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