南九州市知覧の茶商が初めてのFSSC22000取得。日本茶はますます海外へ。

明治維新ののち、開港してしばらくは日本の主要な輸出品目が「茶」「生糸」「米」などであったことは学校でも学びました。

当時の茶の輸出先はアメリカ。
次第にインドやセイロンの茶に押され、低迷していきます。
その中には和紅茶もあったのですが、そちらはまた別記事で書きたいと思います。

ここ10年程、日本茶の国内消費は減少しているものの、輸出や輸出国は増加しています。
クオリティは高いとの評価があるものの、価格の面では他国の緑茶(中国やベトナム等)よりは高価であること、また、輸出国の基準(※)に満たしていないこと等で伸び悩んでいることも事実です。
※農薬等の基準

積極的に輸出を進めていっている企業、農家も増えており、国際基準を取得するところも増加中です。

少々前となりますが南九州市の茶商が初めてのFSSC22000を取得したというニュースがありましたのでご紹介していきたいと思います。

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FSSC22000とは?

オランダの食品安全認証財団(FSSC)が開発した食品安全マネジメントシステムの一つで国際的な認証を取っている食品安全規格です。

一般財団法人日本品質保証機構のHPによれば、「ISO22000をベースに、より確実な食品安全管理を実践するためのマネジメントシステム規格」とのこと。

では、ISO22000とはいったい何でしょうか?




まず、「ISO」とは何を指すのでしょうか?
以下一般財団法人日本品質保証機構のHPより抜粋

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ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格といいます。

ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしましょう」という国際的な基準であり、制定や改訂は日本を含む世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。身近な例として、非常口のマーク(ISO 7010)やカードのサイズ(ISO/IEC 7810)、ネジ(ISO 68)といったISO規格が挙げられます。これらは製品そのものを対象とする、「モノ規格」です。

一方、製品そのものではなく、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組み(マネジメントシステム)についてもISO規格が制定されています。これらは「マネジメントシステム規格」と呼ばれ、品質マネジメントシステム(ISO 9001)や環境マネジメントシステム(ISO 14001)などの規格が該当します。つまり、「ISOマネジメントシステム規格」とは、“ISOが策定したマネジメントシステムに関する規格”ということになります。

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今よくニュースなどで報道されている、2020年オリンピックに際するピクトグラムの変更の話題はISOと関係があります。

日本で長らく使われてきた案内用図記号(ピクトグラム)を外国人にもわかるように数年にわたって協議がされてきました。
経済産業省のHP参照


JIS規格     ISO規格

例えば上記の温泉のマークを外国人も認識しやすいマークに変える、というような話。

左側の見慣れた温泉のマークだと外国の方の中には「何かを焼いている=食堂?」と想像されるため、湯気の下に親子3人を加えることにより、より温泉であることが分かるようにするということが検討されていました。

この従来の温泉マークはJIS規格と言い、ISO規格を日本で流通しやすくするために作られた日本独自の規格となります。

結果として、日本人は圧倒的にJIS規格が良いという意見で、外国人はISOの方が良いということになり、平行運用となったようです。




…話がそれましたが、ISOは【食品安全マネジメントシステムに関する国際規格】であること。

また、FSSC22000はISO22000の追加補強規格であるということです。

ISO22000+ISO/TS22002-1(ISO/TS22002-4)=FSSC22000
※それぞれの規格については、一般財団法人日本品質保証機構のHPを参照ください。

つまりは≪消費者に安全な食品を提供することを目的とした食品安全マネジメントシステムの確立≫のために、世界で通用する規格を定めている、ということになります。

 

茶商で初めてFSSC22000を取得した「お茶のはまだ」

お茶のはまだHP

鹿児島県南九州市知覧町郡にある茶商です。
南九州市は日本の市町村の中で日本第一位の生産量を誇ります。

最初に書きましたが、2020年のオリンピックに伴い(それ以前から)日本の茶が外国人に注目されてきています。

日本茶輸出促進協議会のHPには日本茶輸出の現状や促進のためのノウハウなどが様々記載されていますので、是非参照ください。

日本の茶商がFSSC22000を取得したというのは今回が初のことですが、これには多くのご苦労があったものと考えられます。

茶商ですので、合組(日本茶のブレンド)を行ってオリジナルブランドの茶を販売されている訳ですが、合組する茶の品質すべてが国際基準をクリアしていなければなりません。

また、包装、工場の清掃、輸送等すべての工程において厳しい国際基準が設けられていますので、それらをクリアするまで何年もかかっているものと思います。

「お茶のはまだ」の茶をまだ飲んだことがないので、近く新茶が出た際に購入してみたいと思います。




結び

世界規格に近づけることによって、輸出を増やすという試みは以前から目や耳にしていますし、個人の農家でもすでに積極的に輸出を行っているところも少なくありません。

中国では何年も前から国をあげて茶業界の整備を行っていると聞きます。

日本の文化である「茶」に関してはなぜか後進国であるように見えるのは筆者だけでしょうか。

オリンピックや今後より多くの外国人が日本に来日した際、世界に通用する<日本茶>を胸を張って提供できるようになりたいと願います。

筆者自身もせめて英語で呈茶ができるようになりたいと思っています。(数年言い続けて結局全然できておりませんが…)