45種類の茶の香り成分が嗅ぎ比べられる?!-TEA SENSORY KITS-





茶には様々な成分が含まれていることが知られています。

「青葉アルコール」「リナロール」「ゲラニオール」などなど。

また、火入れをしたことによって発生する香り(ピラジン類)や覆い香(ジメチルスルフィド)などもあり、数百とも数千とも言われています。

品種によっても、製法によっても香りの成分の発生は異なっていて、多種多様な香りが発生します。

筆者自身、例えばいつも同じ畑で同じ品種のものを使用して、同じように紅茶を作ったとしても、全く同じものを生み出すのは難しいと感じています。

特に香りには違いが多く現れます。

そんなことから茶の香りは製茶技術にも関わる非常に大切な部分であるように思っています。

さて、そこで筆者が非常に気になった商品をご紹介したいと思います。
※今年一番欲しい!!!と大きな声で叫びました。

なんという商品?


▼参照:https://scentsoftea.com/shop/ols/products/professional-kit-45-aromas

  • 45 Aroma Vials & Full Set of Flashcards
  • Guidebook Written by Dr. Virginia Utermohlen Lovelace & Scott Svihula
  • Flashcards, Matching All 45 Scents
  • 8.5″ x 11″ Tea Scent Fan™
  • Deluxe Bamboo Storage Box

こちらはプロフェッショナルキットで、45種類もの茶の香りのアロマオイルを嗅ぐことができます。

香りをカテゴリに分けて言語化した「Tea Scent Fan」という資料もついており、その香りがどこで発生したのか等も分かるように記載されたガイドブック付きです。

以前ご紹介した三井農林の「キャラクターホイール」のような「Tea Scent Fan」が非常に気になります。
▼参照記事:三井農林の「お茶科学研究所」の研究がすごい!

茶の香りの勉強をしたいと思った時に非常に良いと思います。

香り成分は「GC(ガスクロマトグラフ)」という香気成分を分析する機械で計測することが可能です。

ただ、専用の機械があるにも関わらず、茶は現在もなお人間の鼻や舌によって審査されています。

機械で計測出来ない香気成分でも、人間の鼻は感知することが出来るそうなのです。

現在のところはまだ、茶の香りを学ぶ時にはやはり自身の鼻で嗅いで、感じて、記憶と結びつけるのが一番良いようです。

それは自身の経験からも思うところです。
とはいえ、品種の香りや欠点茶の香りが判別できないことも多く、経験不足を日々痛感しています。



お茶好きにはたまらない茶種別商品もある!


▼参照:https://scentsoftea.com/shop/ols/products/black-tea-kit-4-aromas

▼参照:https://scentsoftea.com/shop/ols/products/oolong-tea-kit-4-aroma

煎茶に多く含まれる香り、紅茶に多く含まれる香り、と製法によって多く現れる香りがあります。

およそそれぞれの茶種の香りの中心となっている4種類程度に絞られています。

お茶好き、と言えども得意な茶種があることが多いですので、45種類を一気に購入しなくても自分の好きな茶種に絞って勉強をするのも良い方法かも知れません。

そして、こういうところに目に付けるあたり、こちらを開発された方、かなりのお茶好きと見ています。友達になりたい。。

結び

筆者自身が今現在、特に茶の香りの勉強(認識、定着)に力を入れています。

製茶の時に「これくらいで萎凋を終わらせて揉捻に入っていいな」と香りで判断することが多いのです。

お茶を飲むときも、「これはフルーティ。フルーツの種類は…」と考えながら飲みますし、食べ物を食べるときも同じようにしています。

それでも分からない香りや記憶と結びつかずに悔しくて眠れないことすらあります。(笑)

人によっても感じ方が違うので、確かに一概には言えませんが訓練をすることによってより深くお茶を知ることもできるように思うのです。

そのために、欲しい!!!!

ただそれだけの理由でこの記事を書きました。(;^_^A

購入された方、是非感想を教えてください。
そして友達になってください!
きっと気が合うと思います。←



兼業茶農家の畑仕事ー2020年秋整枝終了!刈り取った枝で焼茶を作ってみるー





急に寒くなったり、台風の後は暑かったりで体がついていきません。。
寒くなり、日の出も遅くなってきて布団から出られず辛くなってくる季節到来。

こたつや冬物を出したりして冬支度を少しずつ始めているご家庭も多いのではないでしょうか。

同じように茶畑もそろそろ冬支度をしなければいけません。

そんな茶畑の冬支度のお話と、刈り取った枝を使って原始的な茶を作ってみたという内容です。

秋整枝とは?

来年の一番茶摘採のためのベース作り、が第一義ではないかと思います。

秋整枝は、最終芽が硬化した時点で行います。
もうひとつの判断として、越冬芽が萌芽開葉しないように気温が下がるのを待って実施する必要があります。
茶樹は、整枝した時点で次の芽をつくる「したく」をはじめます。



上記文章はこちらの書籍に書かれています。
筆者も以前から茶畑管理の参考にしている本です。

今苗や挿し木を育てていますので、そちらも参考にさせていただいています。

こちらの書籍中で平均気温は18℃~19℃以下になるまで待ってから行うこと、また秋整枝が遅くなった場合、早すぎた場合などのデメリットも書かれていますのでご興味がある方は是非参考になさってください。

通常は一番茶、二番茶、三番茶、秋冬番(しゅうとうばん)と、新芽が1年の間に何度か出てきて、それを摘み製茶します。

そしてもう芽が出てこない今くらいの時期に上部を刈り取ることにより、来年の新芽の数が多く出るように、揃って出てくるように調整をする訳です。

それらを秋整枝と言い、来年美味しいお茶を作るために非常に大切な作業です。

筆者のところは?

筆者のところは一番茶を刈った後、深く刈り落としました。

これは以前記事にしていますので是非ご覧ください。
▼参照記事:兼業茶農家の畑仕事‐更新という作業について‐

そのため、二番茶、三番茶は収穫していません。
というか、毎年生葉の納品は一番茶だけなのですが…。(-_-;)

一部の畑は一番茶を刈った後更新せず、その後手で芽を摘めるように伸ばしたままにしていました。

二番茶の芽、三番茶の芽(それ以外にもばらばらと芽が出てきますのでその都度摘んでいました)を摘んで手で茶を作っています。

今年は新型コロナウイルスの影響で例年より更に二番茶、三番茶の茶の買取価格は下がり、芽は摘まずに刈り落としだけを行うところも多かったようです。

そして廃業していく方たちも今まで以上に多く…。涙

話を元に戻しますと…。
筆者のところは、一番茶が終わってからずっと伸ばし放題の畑の枝が30cm以上伸びていました。

ですが、このお陰でかなり葉が元気になり、葉層が厚くなりました。

葉層の話もこちらの記事よりどうぞ。
▼参照記事:兼業茶農家の畑仕事‐更新という作業について‐

それを以前更新した時と同じ「浅番刈機(あさばんかりき)」を使用してごっそり刈り落としました。

もう少し綺麗にならして、春先にもう一度「化粧刈り」を行って5月の新芽を待ちます。



刈り落とした枝を再利用

ごっそり刈り落とした枝や葉はそのまま畝間で枯れていくので、筆者のところは放置しています。

ただ、病気にもなっていない(炭疽病など)綺麗な葉が多かったのと、花芽がたくさんついていたので何本か持って帰ってきました。

この時期はトップ画像のようにそっと飾ったりしています。
また、先日ご紹介しましたが花を摘んで保存しておいたりもします。
▼参照記事:茶畑の二次活用を考える③ー茶の花で遊ぶ

毎年行っているのですが、「焼き茶(やきちゃ)」を作ってみます。

焼き茶とは?

山野において茶葉の用意がなかった時、身近な茶の枝を折り取って焚き火で炙り、薬缶で煮出す方法である。
林業者の間では今でも当たり前のように行われている…(略)

焼き茶と呼ばれる方法で、普通に当たり前に行われている(いた?)方法だったようです。

引用はこちらからお借りしています。


最近注目されることが増えた日本中にある「番茶」について細かく書かれていますのでご興味のある方は是非どうぞ。

漬け込んで発酵させる「碁石茶(ごいしちゃ)」や「阿波番茶」などについても書かれていて、参考文献として非常に役立っています。

焼き茶は本当に「茶」を飲むことの始まりの始まりかも知れないと考えさせられます。
火と茶があればどこでも飲めますものね。(水と器も必要ですが。。)

そしてある先生が仰っていましたが、番茶は民俗学とは切っても切り離せない存在なのだと感じます。

番茶についてもまた機会があれば記事を書きたいと思います。

焼き茶の作り方

焼き茶の作り方も何も…なのですが、一応筆者のやり方をご紹介します。

①火で炙る
②オーブントースターで焼く

今回はこちらの二種類で作ってみました。


ガス火でただ炙ります。

一部火がついて焦げ、茎にはなかなか火が通っていない状態だと思われます。。


オーブントースターに入れて焼いたところ、かなり焦がしました。。。

そのため、もう一度焦げるまでいかない程度に焼いたものと二種類作りました。


同じ薬缶が三つ無かったので、手鍋で煮ます。


出来上がり!

お分かりいただけると思いますが、真ん中が一番水色が濃いです。

これが焦げたものでした。
そして一番飲みやすかったです。(笑)
ほうじ茶のような味わい。

左はガス火で炙ったもので、右は程よくトースターで焼いたものですがどちらも生っぽい、青っぽさが非常に強くあまり美味しいとは言い難いものでした。

結論!

「焼き茶は焦がしてなんぼ」

結び

枝や葉などの茶畑にあるものを活用して何か遊んでやろうという気持ちでいっぱいです。
▼第1弾:茶畑の二次活用を考える‐茶杓を作ってみる‐
▼第2弾:茶畑の二次活用を考える②‐0円でリースを作ってみた‐
▼第3弾:茶畑の二次活用を考える③ー茶の花で遊ぶー

あとは、漬け込んで発酵させる系のお茶を作ってみたいのと、あとは…えーと…。

案外思いつかないもので、思いついたらまた時折更新していきたいと思います。(;’∀’)

寒くなってきましたが、着実に春が近づいているのですでにわくわくしております。

そろそろほうじ茶の作り置きをしなくてはなぁという感じですね。
▼参照記事:ほうじ茶って何?自宅で簡単ほうじ茶の作り方をご紹介!
▼参照記事:年の瀬のほうじ茶作り。2019年に向けての棚卸



ジュンチヤバリ茶園の紅茶を先物買い(先物取引)?ワインのプリムールと同じようなシステムが紅茶でも登場





「先物買い」というと何を頭に浮かべるでしょうか。

「先物買い」は一般的に将来値上がりすることを見越して、早くに購入をしておくことを指します。

筆者はその言葉だけを聞くと、投機目的で損失を出したり莫大な利益を出すというような光景が頭に浮かびます。

それとは若干異なりますが、生産者から茶をいち早く購入するような新たな取引方法を行っていく会社があるそうです。

農作物の先物買いで有名なものはワイン


ボルドー地方では価格が上がることが確実なワインを先物取引「プリムール」で購入するということは昔からある取引方法だそうです。

プリムールとは、フランス語で新しい(Primeur)を意味しており、市場に出回る前の若いワインを購入し、そのおよそ2年後に手に入れることが出来るというワインの先物取引です。

ワインは葡萄の圧搾、発酵、木樽での熟成ののち、様々な人の手を介して市場に出ることになります。
市場に出回るのは収穫から3年後以降になることがほとんどです。

プリムールが行われるのは通常収穫された翌4月。
樽に入ったばかりの若いワインを試飲して、購入を行います。

以前は個人でプリムールで購入するのはかなり難しかったようですが(プリムールで現地に行き、これから成長するワインを見極め、税関への手続き等も購入者が行うため)、今は代行を行っている業者があり、そこで1本からでも購入が出来るようになっているようです。
しかも、プリムール試飲会を行うのも現地に行かず日本で参加可能になっているとか。
▼参照:徳岡ワイン

なお、これからボジョレー・ヌーボーが11月に解禁されますので楽しみの人が多いかと思います。

ボジョレー・ヌーボーは言うまでもなくボジョレー地方で作られた新酒を指します。

「プリムール」という言葉はボルドー地方では先ほどまで述べた「樽熟成中のワインの先物取引」を指しますが、ブルゴーニュ地方では「ヌーボー」と同じ「新酒」の意味を持つそうです。


このように書かれていると、分からない人は混乱してしまいますね。
筆者も下戸なのでワインは詳しくありません。。

ネパールのジュンチャバリ茶園とは?

先日あるニュースを見ていたところ、ネパールにあるジュンチヤバリ茶園の秋作りの紅茶(2020年)を先物買いするという会社の記事がありました。

ネパールのジュンチヤバリ茶園は、筆者も個人的に大ファンです。

インドのダージリンの紅茶製法をベースに、世界各国の製茶法を学び、それらを応用しています。

小規模な茶園ながら、東方美人のような紅茶だったり、台湾の蜜香紅茶のようなものだったり、日本の釜炒り茶だったりと様々なロットのお茶(緑茶や烏龍茶も)を輩出しており、世界的にファンが多いです。

また、茶園従業員へのフォローも厚く、オーガニックで栽培していることもあることから人気が高い茶園です。

オーナーが非常にフランクな方で筆者も何度かお会いしたことがあります。
日本が大好きだそうで、日本の文化なども非常に詳しい素敵な方です。


こういうリンクを探していたのですが、一番新しいものが2015年産…。
ですが、2015年くらいなら熟成して美味しくなっています!
筆者の茶棚にもたくさんあります。実は。

他でも通年ではなく不定期に販売していることが多いですがジークレフ一芯二葉など(他にも多数)でも購入できますので、最近のもので気になるものがある方は是非一度試してみてください。

紅茶の先物買い?





そこで、紅茶の先物買いとは?という話です。

冒頭にワインのお話をしましたが、それと同じようなシステムで紅茶の先物買いを行う会社があるそうです。

ロンドンの会社であるRARE TEA COMPANYの社長は今までの大手企業による茶園支配と搾取をなくし、新しいお茶の流通を作りたいと語っています。

その会社にはジュンチャバリ茶園の紅茶を先物買いするというフォームがあり、以下のように書かれています。

IMPORTANT: please note that anything added to your basket with this product will not be delivered until December.

A unique Autumn harvest black tea from Jun Chiyabari Nepal. Plucked and hand-crafted exclusively for us from the finest autumn tips.

An exceptional tea of the highest quality from one of the best gardens in the world.

Available only to PRE-ORDER until 31st October. This is a limited harvest; please place your order quickly to ensure availability. Delivery globally December 2020 (in time for Christmas).
▼参照:RARE TEA COMPANYのHP

“10/31までに事前購入をすれば、収穫した紅茶はクリスマスに間に合うように12月発送します。”

そして、気になる価格は
◆1Kg £365(約50000円)
◆500g £185(約25000円)
◆300g £110(約15000円)
となっています。

売上の一部はチャリティに回されるそうです。

そう考えると決して値段は高くありません。

通常紅茶の場合はオークションを通してブローカーやバイヤーの手に渡っています。

このRARE TEA COMPANYの購入システムの場合、生産する量に対する資金を先に集めることができますので生産者は安心して生産を行うことが出来ます。

また、多くの人手を通過しないため消費者の手にお茶は早く届き、消費者は生産者と直接繋がることができます。(RARE TEA COMPANYを通してはいますが)

どちらにとってもメリットは大きいように感じますし、ワインとは異なり投機の意味合いは薄くなるように感じます。

結び

RARE TEA COMPANYの新しい仕組みが今後どうなっていくのか、非常に興味深いです。

筆者の少ない脳みそで考える限り、デメリットとしては、以下でしょうか。

◆販売会社(今回はRARE TEA COMPANY)の破綻
◆販売会社(今回はRARE TEA COMPANY)の独占販売
◆先に購入することにより、質の良し悪しは二の次

チャリティ要素が強くなってしまうと、質の低下を招きかねないという不安があります。

農作物ですので、出来不出来はどうしても発生するものです。
それにより価格が変動するものですし、そこが面白いところでもあります。

とはいえ、美味しいお茶を作ってくれている茶園労働者たちが幸せであることは消費者である筆者も第一に願うところです。

また、RARE TEA COMPANYのHPを見る限り、日本の煎茶も静岡の森内農園のものを使用しており(他は生産者が書かれていませんでしたが写真を見る限り良質な葉でした)知識やこだわりがあることを感じられました。

今後も新しいお茶の取引等があればご紹介していきたいと思います。

流通の知識がありませんので、ご指摘等がございましたらメッセージいただけると幸いです。




2020年秋の紅茶作り実習ー丸子紅茶ー

先日、秋の紅茶作り実習に参加してきました。

丁度台風14号が関東直撃という最中(結局逸れたのですが)で、中止になるのではないかとソワソワ過ごしていましたが、蓋を開けてみれば当日快晴。

おまけに暑い…。

たくさんの方が集まっており、常に和気あいあいと実習が行われました。

写真多めでお届けします。

写真がブレブレでびっくりしましたが(汗)、「萎凋」槽にはたくさんの茶葉が入っています。

何キロ入るのか聞き忘れてしまいましたが、大きな二つの萎凋槽に目いっぱい入っていました。

葉からは果実のような香りがします。

水分が良い感じで抜けたら今度は「揉捻」です。

茶葉を少しずつ投入して、少しずつ圧を強くしながら揉んでいきます。

香りは完全に青りんご。

途中、他の参加者の方が作られた紅茶を試飲させていただくことができました。

色々な風味のものがあり、興味深く試飲をしました。
井村園さんの「ももか」は本当に桃の香りがします。
▼参照記事:世界お茶まつり2019!<番外編>井村園の紅茶作り体験に行ってきた!

狭山でお作りになっているという紅茶で一つとても素晴らしい香りのものがあったのですが、メモなど何もせずに帰ってきてしまい残念…。

1時間ほどの揉捻が終わると、かなり水分が出てきてしっとりしています。

5月の新芽と比べると、秋の芽はとても大きいです。

今度は「発酵」です。

発酵機の中で湿度を十分に保ち、少し温かい状態で酸化酵素の働きを促します。
この発酵機は村松二六さんが特許を取られています。

発酵が終わると緑が多かった葉は酸化酵素の働きによって茶色っぽくなります。

このまま置いておくと、残っている酸化酵素の働きで発酵が進んでしまいますので、程よいところで酸化酵素の働きを止めます。

中揉機に入れて「発酵止め」をします。

中揉機は一般的に緑茶の製造に使われている機械で、揉捻の終わった煎茶を入れて熱風乾燥します。

熱が高いと中が湿った状態で外がパリパリになり、茶が砕けてしまうので丁度良い温度や時間で回転させるそうです。

紅茶の場合は、最初に少し高い温度で酸化酵素の働きを止め、その後ゆっくりと回転させながら芯まで乾燥させていきます。

排気温は120℃程度とのことでした。
茶温がどれくらいだったのか確認せず…

形よく、全体がバランス良くパリパリになっています。

こちらを裁断し、ふるい分けをして完成!

出来上がってすぐの紅茶を淹れていただき試飲。
見事なジャンピング。(^^)/

あちこちから「美味しい!!!」の声が!!!

甘くてほんのり香ばしく、飲みやすい紅茶でした。

4班に分かれて作っていたのですが、それぞれ微妙に異なり、それぞれの班の人はそれぞれ自分たちが作ったものが一番美味しいと言ってます。(笑)

自分で作った紅茶はどうしたってかわいいものです。ウンウン。

一人二袋もご用意いただき、ほくほくで家に帰りました。

最後には村松二六さんから製茶のお話があり、大事なことをメモして帰ってきました。

今回は「べにふじ」という希少品種で、筆者は初めてべにふじの紅茶を飲んだような気がします。多分。

べにふじについてはもう少し勉強したいと思います。
▼参照記事:日本の茶には様々な品種がある?品種について学びたい!

最後に…

一日限りでしたが、本当にたくさんの方がいらっしゃっていました。

静岡大学の学生さん、生産者の方たち、お茶屋さん…。
岡山や鹿児島からも。

コロナ禍の不安な時期にも関わらずこんなにたくさんの方が集まるって素晴らしいなぁと、改めて丸子紅茶の村松二六さんの偉大さを感じます。

昨年の秋に烏龍茶作りも体験させていただきました。
▼参照記事:【追記あり】丸子紅茶の村松二六さんに日本の烏龍茶製造を体験させてもらった!

また、紅茶作りの工程が分からないという方へ。
▼参照記事:茶を作る2020②‐出始めの新芽で作る紅茶‐
▼参照記事:製茶を始める前に。「茶の絵本」がおススメ!

こうした機械がしっかり揃っていない筆者は普段手で摘んで揉んで、と作っているのですが、機械で作るには本当にコツがいるだろうなぁと感じました。

偉大な先人の後姿を見ながら、これからも細々と紅茶や烏龍茶作りに励んでいこうと思います。

2020年6月よりHACCPが義務化!対応どうしてます?茶業界はどういう対応?





台風14号が日本に近づいている中、こちらを書いています。
今週末は相方も休みを取ったので、秋整枝を行う予定だったのですが見事に無駄となりそうな予感…。(まだ希望は捨てないけど)

被害が最小限であることを願うばかりです。
日本、頑張れ…!

久しぶりに真面目な内容をば。

小さいながらも飲食店を経営していましたのでこの話題は他人事ではないのですが、茶の製造販売などに関してはどうなのかと疑問がムクムクと。

個人事業主にとっては本当に厳しいこと続きですが、しっかりと勉強して時代に合った経営を目指していかなければなりませんね。

日々是勉強です。ハイ。

2020年6月にHACCPが義務化


2020年6月からすべての食品事業者(食品の製造・加工、調理、販売等)にHACCPに沿った食品衛生の実施が義務化されました。

1年間の経過措置があるため、実際には2021年6月から対応が出来れば問題はありません。

HACCPの義務化は基本的に小規模事業者でも適応となるため、飲食店や茶業関係者も準備に追われていらっしゃることでしょう。

筆者も飲食店に勤務していた時はこちらに関係するチェックが様々ありました。
食材の納品のチェック、トイレ掃除のチェック、調理手順のチェックなどなど…。

非常に面倒くさいと思っていたのは内緒です。。

ですが、これらによって食中毒や異物混入が防げるようになると考えれば大切なことであることも理解はしていますよ、もちろん…。

そして、世界でHACCPはどんどん義務化が進んでいるようですので、日本でも今後義務化が進み罰則などが設けられる可能性があるのではないかと想像されます。(現在はまだない)

そもそもHACCPって何?

HACCP(ハサップ)とは、1960年代(70年代とも)に宇宙食の安全性を守るためにアメリカで開発された食品衛生管理の方法となります。

HACCAPはそれぞれ
「H」⇒Hazard(危害)
「A」⇒Analysis(分析)
「C」⇒Critical(重要)
「C」⇒Control(管理)
「P」⇒Point(点)
の頭文字を繋げたものです。

本手法は、原料の入荷・受入から製造工程、さらには製品の出荷までのあらゆる工程において、発生するおそれのある生物的・化学的・物理的危害要因をあらかじめ分析(危害要因分析)します。

製造工程のどの段階で、どのような対策を講じれば危害要因を管理(消滅、許容レベルまで減少)できるかを検討し、その工程(重要管理点)を定めます。

そして、この重要管理点に対する管理基準や基準の測定法などを定め、測定した値を記録します。
これを継続的に実施することが製品の安全を確保する科学的な衛生管理の方法なのです。

こ の 手 法 は、国 連 食 糧 農 業 機 関(FAO: Food and Agriculture Organization)と 世 界 保 健 機 関(WHO: World Health Organization)の合同機関であるコーデックス委員会から示され、各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。

HACCP入門のための手引書【焼き菓子編】より引用)

とあります。



どういう事業者が対象?

冒頭でもご紹介しましたが、2020年6月よりすべての食品事業者が対象となりました。

ですが、大企業と例えば数名の零細企業で全く同じことを行うというのは物理的に難しいですよね。

そこで、すべての食品事業者がHACCPを遂行していくことには変わらないものの、大手企業(と畜場、食鳥処理場)と小規模な営業者と二つに基準を分けています。

◆小規模な営業者とは

• 食品を製造し、又は加工する営業者であって、食品を製造し、又は加工する施設に併設され、又は隣接した店舗においてその施設で製造し、又は加工した食品の全部又は大部分を小売販売するもの(例:菓子の製造販売、豆腐の製造販売、食肉の販売、魚介類の販売 等)

• 飲食店営業又は喫茶店営業を行う者その他の食品を調理する営業者(そうざい製造業、パン製造業(消費期限が概ね5日程度のもの)、学校・病院等の営業外の集団給食施設、調理機能を有する自動販売機を含む)

• 容器包装に入れられ、又は容器包装で包まれた食品のみを貯蔵し、運搬し、又は販売する営業者

• 食品を分割して容器包装に入れ、又は容器包装で包み小売販売する営業者(例:八百屋、米屋、コーヒーの量り売り 等)

• 食品を製造し、加工し、貯蔵し、販売し、又は処理する営業を行う者のうち、食品等の取扱いに従事する者の数が50人未満である事業場(事務職員等の食品の取扱いに直接従事しない者はカウントしない)

▼参照:HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化

ということですので、筆者が元々経営していたカフェも、今現在の状況(兼業で茶を製造している)も表の右に該当します。

表の左に該当する事業者は「HACCPに基づく衛生管理」(基準A)という厳しい基準に沿っていく形になりますが、表の右の小規模営業者は「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(基準B)という少し優しい基準に沿って対応していくことになります。(小規模営業者への若干の情けでしょうか…)

基準Aと基準Bのどちらに該当するのかは、目安は従業員の人数です。

50人以上であれば基準Aとなります。

茶関係者は実際に何をしたら良い?


HiCさんによる写真ACからの写真

今回は筆者自身を例に取っていきたいと思います。

まず、筆者は家族で茶の栽培、製造、小分け販売を行っています。
従業員が50人以下ですので、適応されるのは「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」(基準B)。

筆者のような小さな茶農家や茶カフェなどで具体的に行わなければいけないのは、

1、「一般的な衛生管理」および「ハサップに沿った衛生管理」に基づいた衛生管理計画書の作成、従業員への周知
2、その実施、管理、保存
3、定期的な振り返り、見直し

ということになるでしょうか。




衛生管理計画書を作るために手順書が各団体で作られています。

◆HACCPに基づく衛生管理のための手引書(基準A)
◆HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(基準B)

筆者の場合はどれに当たるのか少々悩みますが、<小規模な麦茶(焙煎麦)製造事業者向け>、<小規模な一般飲食店事業者向け><仕上茶・抹茶工場向け>などを参照しながら、独自に作ってみようと思っています。

茶業関係で手順書が見つかったのは、「全国茶商工業協同組合連合会」が「仕上茶・抹茶工場向け」のみでした。

▼HACCP の考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(仕上茶・抹茶工場向け)

小分けで販売するお茶カフェや小規模な卸業をやっている人たちもきっとあちこちの手順書を見て作らないといけない状況なのではないかと思います。

なお、今回すべての食品事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務付けられたことにより、保健所の営業許可の対象となっていない場合は新たに「届け出」が必要となります。

営業許可とは異なり、施設の基準(例えばカフェの場合は手洗いシンクと調理シンクを別にするというようなもの)はありません。(事業者氏名、施設所在地、営業形態、主として取り扱う食品等に関する情報、食品衛生責任者の氏名等)

結び

筆者はこれから茶を作る場所を新しく借りたりする予定ですので、色々と手続きが増えていきそうです。。

カフェを始めた頃に比べて、様々変化しており頭を悩ませることが増えています。

以前、ISOやGAPのことなども書いたのですがこちらもこれから時代に合わせて変化していくのでしょう。
▼参照記事:南九州市知覧の茶商が初めてのFSSC22000取得。日本茶はますます海外へ。
▼参照記事:
東京オリンピック・パラリンピックに向けた茶の取り組み。GAPについて。

個人事業主は昔、制度上儲けやすいと言われていましたが、今は本当に力がある個人事業主でなければ生きていけなくなっているように感じます。

筆者も今はサラリーマンですが、いずれ独立してやっていけるように今から知識や経験を着々とためて頑張っていこうと思います。

同じような個人事業主の方、小さなお茶カフェなどを志す方に少しでも役立つ内容が書けるように、このブログも頑張っていきたいと思います…。なかなか書けていませんが…。(-_-;)