「21世紀の紅茶を考える」熊崎俊太郎先生の講演会メモと参加して考えたこと

先日「NPO法人 現代喫茶人の会 主催・シンポジウム<第15回もてなし講座>」の「21世紀の紅茶を考える」という講演会に参加してきました。

講師はティーブレンダーとして名高い熊崎俊太郎先生。

一昔前は「紅茶王子」と言われ、今も紅茶業界で光り輝く存在。
ご自身で「元祖」と仰っていましたが。(今は他にも紅茶王子がいらっしゃいます。)

彼のお作りになった紅茶はどれも美味しく筆者はただのファンです。
熊崎先生の紅茶はフィーユ・ブルーで購入できます。

今回の講演についてまとめていきます。



「21世紀の紅茶を考える」について

今回の場所は大妻女子大学。

大学の講堂に入るなんて、かれこれ…何年振りでしょうか。
自分に娘がいたら授業 “「21世紀の紅茶を考える」熊崎俊太郎先生の講演会メモと参加して考えたこと” の続きを読む

学生のカフェイン過剰摂取が問題に?受験シーズンのカフェイン摂取について。

受験シーズン真っ只中ですね。

今回も少しシーズン的なことで「受験シーズンのカフェイン摂取」について書きたいと思います。

というのも、こちらの記事を見たからです。
福井大学子どもの心の発達研究センターの准教授が「中高生の最大2割がカフェイン依存症である」と仰っているそうです。

確かに筆者も学生時代、珈琲や紅茶などを濃くして眠気覚ましとして飲んでいたことを思い出します。
筆者が学生時代にはエナジードリンクなるものはありませんでしたが、手軽にカフェインを摂取できるという意味では便利な世の中です。

錠剤でも売っています。


とはいえ、受験生がカフェインの過剰摂取による依存になってしまうというのは甚だ問題ですね。

カフェインについて

カフェインという名前は非常によく耳にしますし、茶(緑茶、烏龍茶、紅茶など)に含まれています。
そしてまるで毒物のように扱う方も多い存在です。




「眠れなくなる」「興奮する」「トイレが近くなる」という効果に加え、多量のエナジードリンクを摂取した方が亡くなったという事件も以前起こっていたため、ネガティブに捉えがちで、
カフェイン=悪
と思っている方が非常に多いように思います。

カフェインは「植物アルカロイド」の一種で、「植物アルカロイド」とは植物の体内に含まれるアルカリ性の有機化合物の総称です。

カフェインの作用としていくつかありますが、特に今回の話の中で重要な部分はここです。

■中枢神経を興奮させる

脳が疲労すると「アデノシン」という物質が出てきます。
アデノシンを受け入れる受容体(アデノシン受容体)にアデノシンが入り込むと興奮作用を抑制して眠くなります。

カフェインはこのアデノシンと似たような構造をしており、アデノシンの代わりにアデノシン受容体に入り込んでアデノシンが受容体に入ることを阻害します。

そのため、カフェインを摂取すると興奮して眠れなくなる、ということが起こります。

徹夜の方や受験生等が眠気を覚ますため、多くのカフェイン入り飲料を摂取して依存症状や離脱症状を起こしてしまうということが今回の記事で問題視されている部分です。



カフェインは体に悪いの?

カフェインには様々な効果があるのですが、過剰に摂取をすると体に負担をかけることが一部研究で発表されています。
とはいえ、まだまだ全容は分からないもので今も様々な世界的機関で研究が行われているという実情です。

また、農林水産省のHP(食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~)には、

「カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります。」

と明記されており、世界保健機構(WHO)や各国のカフェインについての報告が書かれてあります。
詳細は上記ページでご確認ください。

ただ、日本の場合はまだ正確に一日の最大摂取量などは定められていません。
▼参照:内閣府食品安全委員会ファクトシート(平成30年2月23日最終更新)

「体に良い」効果もありますので、「体に悪い」とも「体に良い」とも言い切れないけれど、「人のよっては体に悪い効果もある」というのが答えになるでしょうか。

世界保健機構(WHO)で定めているカフェインの最大摂取量は?


各国によってカフェインに対する許容量の指定等は異なっています。

そのため、日本も加盟している世界保健機構(WHO)ではどうなのか、というところを見ていきましょう。

世界保健機構(WHO)で公表している「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding(2001)」には以下のように記載されています。

・Effects of caffeine on the foetus are not well established yet. Tea, cocoa and cola-type drinks contain about the same amount of caffeine while coffee contains about twice as much caffeine. Try to limit your

・caffeine can pass into the breast milk and cause hyperactivity and sleeping problems in your baby – try not to drink too much coffee, tea and cola drinks (recommendations are the same as for pregnancy);

農林水産省のHPには「カフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料は同じくらいの量のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを、1日3~4カップまでにすることを呼びかけています。」と訳されています。

「Try to limit your 」とありますので、世界保健機構(WHO)としても個体差によってかなりの違いがあるため正確なところは明言出来ないというところではないかと思います。

受験生のカフェイン過剰摂取の記事で言われている「欧州食品安全機関(EFSA)」での基準は?





欧州食品安全機関(EFSA)の「Scientific Opinion on the safety of caffeine(2015)」については、以下の通りです。
農林水産省のHPに記載の訳を参照します。

「欧州食品安全機関(EFSA)は、2015年にカフェインについてリスク評価を行っています。
大人では、カフェイン摂取量が3 mg/kg体重であれば急性毒性の懸念はないとし、これから、体重70 kgの大人であれば、1回当たり200 mgのカフェイン摂取であれば健康リスクは増加しないとしています。また、習慣的なカフェイン摂取に関しては、妊婦を除く大人では1日当たり400 mgまでであれば健康リスクは増加しないとしています。
妊婦及び授乳婦については、習慣的なカフェイン摂取に関し、1日当たり200 mgまでであれば、胎児や乳児の健康リスクは増加しないと評価しています。
子供については、長期的・習慣的なカフェイン摂取に関する研究が少なく不確実性が残るものの、大人と同様、3 mg/kg体重/日であれば悪影響が見られないと推測されるとしています。

Scientific Opinion on the safety of caffeine(2015)」の本文中を確認すると、
青少年⇒10歳~18歳/子ども⇒3歳~10歳以下/幼児⇒12か月~36か月以下
と分けられていますが、農林水産省のHPの「子ども」は3歳~18歳の子どもと青少年のことを指していると考えられます。

カフェイン3㎎/㎏体重/日ってどれくらい?


▼引用:農林水産省HP

例えば、50㎏の女子高生だった場合、1日当たりのカフェイン摂取量は150㎖(3㎎×50㎏)が上限と考えますので、コーヒー(浸出液)でしたら2.5杯(100㎖、珈琲カップくらいのサイズ)程度で抑えた方が良いということになります。

表を見ると、エナジードリンクのようなものを摂取した場合は商品にもよりますが1本で一日の摂取量を越えてしまう場合があるようです。

さらに、カフェインはお茶、珈琲、チョコレート、コーラ…と様々なものに入っていますので、<受験勉強中にチョコレートを食べながら珈琲を飲んだ場合>はもう少し摂取量を抑えなければならないということになります。

また、あくまでも目安であり、個人差があるということも忘れてはいけません。

カフェイン依存症になるとどうなるの?

カフェインを過剰に摂取をしていると、そのうち依存症となり、カフェインが摂取できないことによる中毒症状を起こす場合があります。
さらに、急にやめると離脱症状を起こすケースすらあります。

本文中にも記載がありますが、米国精神医学会の診断基準(DSM5にはカフェインの摂取量が精神に影響を及ぼすことがあることを記しているそうです。

過剰摂取の場合は、不眠、興奮などが現れ、離脱症状では頭痛や不安などが現れます。

カフェインは過剰に摂取して中毒状態になってしまうと、やめられなくなるという薬のような側面があることは覚えておいた方が良いと思います。

だからこそ、子どもの場合は注意が必要です。

結び


akizouさんによる写真ACからの写真

子どものカフェイン摂取量に関して、日本独自の研究結果は現在まだありません。

そのため、欧州や米国の研究結果に頼ることとなるのですが、体格や人種による遺伝的なものなどを考慮するとカフェイン耐性も異なると考えられます。

よく言われているのは「日本人は昔から茶を飲んでいるのでカフェイン耐性がついている」というもの。

では、

もっと古くから茶を飲んでいる中国ではどうなのか?
ミルクティを飲んでいるイギリスは?
チャイやキリテーを飲んでいるインドやスリランカの場合は?
アメリカって昔から珈琲よく飲んでるよね?

などなど疑問は尽きません。

筆者自身もカフェインはその日の体調にかなり左右されます。

店をやっていた時代は試飲や実験等も含めて、1日4~5ℓの茶を摂取していましたが特別体に不調があったこともありませんでした。

しかし、会社員に戻ってあまり茶の量を摂取できなくなると休みの日でも1日3ℓくらいしか飲めなくなったように思います。

また、お茶好きな方の中にも「紅茶はいくらでも飲めるけど、緑茶は2杯程度しか飲めない」とか「お茶会に行っても、すぐにカフェイン酔いするのでなかなか行けない」等々、様々な意見が飛び交っています。

もちろん茶種によってカフェイン含有量が異なりますし、そもそも感じる違和感のすべてがカフェインに起因しているかどうかすら分かりません。

あくまでも「Try to limit your」という姿勢で、自身の体と対話をしながら茶を飲むことが大切です。
※お酒と同じ考え方で良いのではないかと思います。

カフェイン入り飲料を飲んだ際に「いつもと違うな、少しおかしいな」と思った時点で、カフェインを少し控える、違う方法で眠気を覚ます、というようなことも必要になるでしょう。

受験シーズン、どうしても根を詰めて最後の追い上げをしたくなる時期です。

受験は人生にとって一大事ではあるかと思いますが、まだまだ先は長いです。

カフェイン中毒になるほど、体に不調をきたすほど頑張り続けなくとも良いのではないかと筆者は思います。(経験談)

とはいえ、過剰に摂取しなければ「体に良い効果もたくさんある」カフェイン。
近くにいる大人が少し気にして、カフェイン中毒にならない程度にカフェイン入り飲料を摂取させてあげるように心掛けていただきたいと思います。

あと少し、受験生の皆様体と心を労わりながら受験勉強を頑張ってくださいね!

紅茶の選び方③~食べ物との関係(ペアリング)~

紅茶の選び方の3回目です。
▼参照記事:紅茶の選び方①-アールグレイなどのフレーバードティについて-
▼参照記事: 紅茶の選び方②~シングルオリジン?orブレンド?~

紅茶というと<withスイーツ>のイメージが強いのではないでしょうか。

恐らくアフタヌーンティセットなどの影響が強いように思います。

個人的ですが、台湾の高山烏龍茶や中国の鳳凰単欉など香りに特徴があるものは特にお茶だけで満足する部分が多いです。
食べても、ナッツとかドライフルーツとか。

そもそも、紅茶に合うスイーツを頭に浮かべた時、こってり濃厚系(?)が多いですよね。

紅茶とスイーツの甘い関係についてまとめていきたいと思います。



ペアリングってなに?


お は る んさんによる写真ACからの写真

ペアリングってそもそもなんでしょうね。

ペアリング=Pairing
「食べ物」と「飲み物」を合わせること。
調べてみると、「動物をつがいにさせること」とか色々出てきますが。。

というくらいの認識で良いのではないでしょうか。
他にも<マリアージュ>という言葉も同様に使われていますね。
細かく言えば違うのかも知れませんが、今回はそこまで調べません。

赤ワインは肉で白ワインは魚、というようなペアリングは多くの方が耳にしたことがあるのではないでしょうか。

紅茶にも同様にペアリング(マリアージュ)があります。
例えば、

■ダージリンファーストフラッシュ×大福
■アッサムCTCのミルクティ×ショートケーキ
■キャンディとフルーツゼリー

などなど。

食べ物を美味しくする、紅茶を楽しむ、一つの手段としてペアリングを行います。

ペアリングはどうやって行えばいい?


特にルールなどはありません。
って書くと、もう終わっちゃうのですが、本当にこれは真実。

筆者の経験から言えるのは「常に想像する」ということくらいでしょうか。

今でも常に行っているのですが、どのお茶を飲んでいる時も「何の食べ物に合うだろう」と考えることにしています。

逆も然り。

食べ物やスイーツを食べた時に、「どのお茶が合うだろう」と考えています。

そして、お茶を淹れられる環境であればすぐに淹れます。

実際に合わせてみると、「合う!!!」という時もあれば「いいと思ったけど合わないなぁ」とか様々あります。

あとは人の感想を聞きます。

お茶好きな方で一緒に食事をする機会があれば、「あなたならどのお茶を合わせますか?」と尋ねることにしています。

お茶会など多くの人が集まるところならもっといいですね。
意見が多く聞けます。

恐らくお茶好きな方は息をするように(?!)ペアリングを行っていると思います。



もう少し分かりやすくペアリングを行うには?

上記の内容だと、やはり経験に基づくものになるかと思います。
多くのお茶と多くのスイーツを食べている人の方が圧倒的に有利です。

紅茶初心者の方がまずペアリングをするにはどうしたらよいでしょうか。

1、本を開いてみましょう



紅茶の本には必ずと言っていいほどペアリングについて書かれています。
こちらは写真付きで数ページに渡ってペアリングについてまとめられています。
ウバにはチョコレートケーキ、シナモンロールなどなど。なるほど。

紅茶の本を数冊買って、全部のペアリングをしてみたらかなり勉強になりますね。

2、紅茶専門店に足を運びましょう

紅茶のプロが合わせるスイーツとのペアリングを実際に試すのが、もしかしたら一番早いかも知れません。

丁寧に一覧表にしている店などもありますので、実際にすべてのメニューを制覇しなくても勉強になるかと思います。

全国にあるのは「アフタヌーンティ・ティールーム」でしょうか。

挙げればきりがないので、まずはお近くの紅茶専門店を検索してみましょう。

結び





筆者の経験から言えば、やはり経験値をためるのが一番早いです。
ただ、それはなかなか時間とお金がかかるというのが現状…。

食事の時もお茶を淹れるのですが、料理に合わせるのもとても楽しいです。

先日チョコレートについていろいろと書きましたが、チョコレートのカカオ分に合わせて紅茶を変えるのもこれまた面白い。
▼参照記事: 茶とチョコレートの素敵な関係!バレンタインデーには茶とチョコを!

お菓子とお茶のレビューを書いている人も多いですしね。
Twitterを検索すれば多くの方がペアリングについて書いてくれています。

興味があれば色々と調べてみてください。
そして、ご自身で少しでも試してみてください。

常に想像しながら食べたり飲んだりする時間は心に潤いをもたらしますし、副産物で痩せるかも?笑

楽しみながら少しずつ経験を増やしていきましょう。(^^)/

紅茶の選び方②~シングルオリジン?orブレンド?~

紅茶の選び方①を書いてからずいぶん経っていることにはっと気づいて、②を書くことにしました。
記事を書いていて以前の記事にリンクを貼り付ける時に「今度書きます」のコメント多すぎて驚愕しております。。

紅茶の選び方①でご紹介したのはアールグレイなどに代表される<フレーバードティ>でした。
▼参照記事:紅茶の選び方①-アールグレイなどのフレーバードティについて-

今回は香り付けされていない紅茶の選び方をご紹介したいと思います。



そもそも「紅茶」って?

製法やら細かいことは今後書いていきたいと思っていますが、ISO(国際標準化機構)による紅茶の定義の冒頭は、

「3   Terms and definitions
For the purposes of this document, the following terms and definitions apply.
3.1
black tea
tea derived solely and exclusively, and produced by acceptable processes, notably withering, leaf maceration, aeration and drying, from the tender shoots of varieties of the species Camellia sinensis (L.) O. Kuntze, known to be suitable for making tea for consumption as a beverage」

となっています。
▼参照記事:南九州市知覧の茶商が初めてのFSSC22000取得。日本茶はますます海外へ。

ISOで定めた紅茶の定義が世界の標準となります。
このISOに基づいた中国国内の茶の定義については合同会社ティーメディアコーポレーションがセミナー等を行っており、非常に明確です。
日本での紅茶の定義について調べたのですが、JASでもヒットせず、日本紅茶協会でもヒットせず、筆者には分かりかねます…。誰か教えてください…。

筆者が認識している限り、紅茶は[萎凋⇒揉捻⇒(酸化)発酵⇒乾燥]という工程で作られたものが「紅茶」とされていますが、その「紅茶」の中でも様々な種類があります。

そのため、「好きな紅茶はなんですか?」と聞かれたときに非常に様々な回答が返ってきますし、ペットボトルの紅茶飲料も含めてしまうと非常に種類が多く複雑です。

そこで香りで認識しやすいフレーバードティの「アールグレイ」が「好きな紅茶はなんですか?」の回答の一番に挙げられるのだろうと思います。
おおよそ次は「ダージリン」「アッサム」と続き、他には「○○メーカーの<△△>」という回答が多いです。



まずは「紅茶」について整理する


筆者が紅茶のセミナーや教室でまずお伝えすることがあります。

①紅茶は農作物のため、全く同じ(ロットの)紅茶はない

②味を一定に保つためにブレンドを行う
③紅茶に香り付け(着香)をしているのがフレーバードティだ

①紅茶は農作物であるということを念頭に置きましょう

紅茶、中国茶台湾茶、緑茶がすべてチャノキ(学名:カメリアシネンシス)というツバキ科の常緑樹から作られているということはご存知の方が多いと思います。

例えばトマトを買った場合のことを考えてみてください。

「今年のトマトは甘いね」
「去年は価格がすごく高かったけど、今年は安いね」

というようなことが起こりますよね。
天候によって左右されるのが農作物です。
そして、収量により価格が左右されます。

農作物である紅茶も同じです。
どうしても天候の影響を受けて、収量が変化してしまいます。
また、天候は如実に味に影響を及ぼします。

例えば今年のとある茶園の紅茶の味があまり良くなかったという場合、輸入をされる方(バイヤー)は他の茶園の紅茶を当たるかもしれません。

それでもいつも注文しているところの紅茶を手に入れたければ、仕入れ価格が上がってもその中でクオリティの高いロットを仕入れるかも知れません。

そうなると、毎年同じ価格で販売するというのはどう考えても難しいですよね?
そもそも、毎年同じものなんて存在しませんよね?

こちらがシングルオリジンと言われる紅茶になります。
ロットそれぞれが唯一無二のものであり、生産茶園、製造日などがはっきりしているものであるからです。

②でも、いつも同じ味の紅茶もあるよね?

そう、あるんです。
通年通して同じ味の紅茶。

大手のメーカーの例えばリプトンの「イエローラベル」。
他にもフォートナムメイソンの「イングリッシュブレックファースト」やフォションの「モーニング」というような昔からずっとある有名な紅茶もそうです。

それはなぜか。

各メーカーには「ティーブレンダー」という職業の方がいらっしゃいます。

リプトンの「イエローラベル」の味をいつも同じ味、いつも同じ価格で提供するために「ティーブレンダー」はブレンドを行います。

でも先ほど書きましたが、茶は農作物です。
いくら技術がある農園で毎年全く同じ製法でも100%同じものはできません。
そして、天候にどうしても左右されます。

そこで「ティーブレンダー」の登場。

世界中から集めたサンプルをテイスティングし、その中から(例えば)「イエローラベル」を作り出すためのブレンドを行います。

筆者にはティーブレンダーの知り合いもいなければ、やったことも見たこともありませんので、正確なところはお伝え出来かねますが、価格なども絡んでくるでしょうから相当に大変な作業だと想像できます。

世界中の人たちがいつ飲んでも同じ紅茶を作り出すティーブレンダーはまるでマジシャンのようです。
そのために、毎日同じ生活をし、同じものを食べ、自分の味覚がぶれないように大変なご苦労をされているという話を聞いたことがあります。すごいですよね…!

③さらに、「シングルオリジンの紅茶に着香しているもの」と「ティーブレンダーがブレンドした紅茶に香り付けしているもの」がある

シングルオリジンの紅茶に香りをつけている紅茶もあります。


非常に分かりやすいので、あえて国産のアールグレイを引用させていただきました。
屋久島の屋久島大崎農場(有機JAS認定農場)で6月に作られた屋久島在来紅茶にベルガモットの香りをつけたものとなっています。
これは「シングルオリジン」の「フレーバードティ」ということになります。ワカリヤスイ。


そしてこちらは「ティーブレンダーがブレンドした紅茶」にベルガモットの香りをつけた紅茶です。
「トワイニング」というメーカーで、専門のティーブレンダーさんが年間通して同じ「トワイニングのアールグレイ」を作っているものになります。
とはいえ、詳細はわかりませんのでもしかしたらシングルオリジンで着香しているかも知れません。おそらくないとは思いますが…。

さて、その中であなたが興味を持ったのはどういう紅茶?

■唯一無二のシングルオリジン紅茶?

■いつも同じ味で安心するブレンドティ?

■それともフレーバードティ?

この三択くらいまでまとめておけば、ご自身が飲みたい紅茶がどの方向のものなのかがなんとなく想像できるのではないでしょうか?

とはいえ、これだけでは味の想像も何もかもわからないと思います…。
この後細分化して紅茶の産地などをまとめていきたいと思っています。
きっと、多分、気力があれば…。

頭になんとなくの分類を整理した上で、あとは気になった紅茶をただひたすらに飲んでいくのが良いのではないかと思います。

今Twitterなどでよく見かける、「持ち寄り茶会」というようなものは、お茶好きな先輩たちがお茶をたくさん飲ませてくださることが多いです。

筆者もお茶に興味を持ち始めた頃、持ち寄り茶会でとにかくたくさんの種類のお茶を飲んで、「これが美味しい」「これは渋い」とおしゃべりしていました。
そしてその時の楽しさは忘れられません。

是非足を運んでみてください。
お茶好きな人たちと知らないお茶にたくさん出会えるはずです。
様々な場所で行われていますので、行きやすい場所で行われているお茶会を探してみてくださいね。

とにかく、飲む!
気になったものはひとまず購入して飲む!
お茶会に参加する!
イベントに参加する!
▼参照記事:日本でも紅茶が作られている?-和紅茶の歴史やイベントなどについて-
▼参照記事: お茶のイベント【2018年8月25日26日北の茶縁日和~ぶらり喫茶小道~】
▼参照記事:3年に一度の茶の祭典!「世界お茶まつり2019」に行ってきました。<概要編>

それがお茶を知る一番の早道です!(^^)/



テーブルウェア・フェスティバル2020~暮らしを彩る器展~へ行く(東京ドーム)

2020/2/2(日)~2/10(月)に東京ドームで「テーブルウェア・フェスティバル2020」が開催されています。

毎年行われているこちらのイベント。
多くのお茶好きな方が集まる、テンション上がる器の展示販売会です。

勉強というよりはただ参加しただけなので、写真多めでご紹介したいと思います。



テーブルウエア・フェスティバル2020概要について

■期間:2020/2/2(日)~2/10(月)
■時間:10:00-19:00(初日は11:00~/最終日は18:00まで)
■場所:東京ドーム

■公式HP:https://www.tokyo-dome.co.jp/tableware/
■公式Twitter:https://twitter.com/tablewarefest

前売り券を手に入れていたのですが、若干早く到着してしまい30分ほど入場を待っていました。
すでにその間に長い列が…。

当日券を求める人たちもかなり長蛇の列が出来ており、混雑していました。
新型コロナウイルスの影響が怖いので行かない、という声もTwitterに上がっていたので実際の来場人数は今までに比べて少ないのかも?

筆者の独断と偏見のセレクト器たち


まずは<D5:「一期一会の茶の間づくり」~とこなめ焼~>からスタート。
作家さんの一点ものがこれだけ揃っているのはありがたいです。
手で持ってみて、注いでみるところを想像しながら拝見しました。

やはり、とこなめ焼急須好きですね。


<D7:「長崎のやきもの 暮らしのアトリエ~波佐見焼~」>
波佐見焼は女性が好みそうなパステル調の食器が多かったように思います。
ドット柄などのポップなものもあり、全体的にかわいらしい印象です。


<O-1~O~16◇オリエンタルロード[骨董通り]>
アンティーク等の販売がされていました。
自身が昔とても好きだったウェッジウッドのカップが売っていてテンションアップ⤴


どこだかもはや分かりませんが、目に留まったものたち。
絞り出しや蓋椀は一点もの、欲しくなります…!





テーブルウエアに必要なかごやテーブルクロス、ランチョンマット、箸等色々と販売されていました。
紅茶関係のテーブルグッズのお店は大行列していたところもありました。すごい。


ガラスものはときめきますなー。
息をのむほど美しいものばかり。


テーブルセッティングも勉強になります。
この色とこの形でこんな印象を受けるのか、とか家にあるもので再現できるかとか考えながら展示を見ていました。

結び

個人的には茶器メインで見ていましたが、急須の見比べは非常に良かったです。
筆者が持っているのはとこなめ焼が圧倒的に多いのですが、万古焼も欲しくなりました。

万古焼、土鍋もヒットしており販売もしていたのですが、やっぱり欲しい…。
確実に美味しく米が炊ける…!!!


購入したものは今回少なかったのですが、これだけ世界中の器が集まっていると自身の好みの色や形が分かってきます。
多くのものを見て、感じることが出来るこういうイベントというのは本当にありがたいですね。

2/10(月)まで行われていますので、ご興味ある方は是非行ってみてください。

SNSでテーブルウェアフェスティバルの公式アカウントをフォローの上、「#テーブルウェアフェスティバル2020」とつけて写真と感想をアップすると豪華プレゼントが当たるかも?というキャンペーンも行われていますよー!



茶葉を食べる?筆者おススメレシピもご紹介

2020年も1月半ばとなりました。
もう春が近いですね!←早い

少しポカポカした日があると、「あー、いつ茶畑に行けるかなー」「早く茶畑に行きたいなー」となるのはお茶好きあるあるではないでしょうか。
まぁ、実際は一番茶まであと4か月くらいあるんですけれども。笑

今朝お茶の記事で目に留まったものがあったので、ご紹介しておきます。
ケンコーマヨネーズ、 飲むだけにとどまらない「お茶料理」のレシピ(8品)を公開!

ここ数年、茶を使ったお菓子、ドリンクなどなどが世間を席巻していますね。
飲むだけではなく、「茶を食べる」ということがますます注目されてきたように思います。
▼参照:日本茶ノ生餡?緑茶彩米?緑茶を食べるとどんな効果があるの?

「茶を食べる」ことについてまとめてみました。
ありきたりなのですが、筆者おススメのレシピもご紹介しようと思います。

「お茶料理」?


こちらの写真は筆者が以前参加させていただいた生葉を使って料理をするという会のものを拝借しました。

「茶を食べる」、というのは昔からあったことだと思われます。
昔、というのは本当にはるか昔から。
恐らく飲むのと同じくらいの時期から。

茶の原産地に近いと言われている中国やミャンマーの山岳民族たちの中には茶を食べるという習慣もあります。

実際ミャンマーでは<茶の漬物>である「ラペソー」というものが今もあります。


筆者はかなり前にこの本を読んで、茶を食べるということを知りました。
気軽に読めますので見つけたら是非。

また、タイには「ミエン」というものも。
そして、日本は「茶粥」が。

「茶を食べる」レシピ本も実は出版されているのです。


緑茶、烏龍茶、紅茶と使用しているので料理に合わせて茶葉を選択できます。
どれも美味しそうで涎が出ます…!

以前ご紹介した茶梅のレシピも細かく出ています。
▼参照:茶梅を漬けてます。本格的な茶梅ってどんな感じ?煮茶梅は簡単?
▼参照:茶梅その後‐3か月経ちました‐
※実は3か月後の記事を書いた後にカビをはやしてしまいまして。。泣く泣く破棄しました…。
昨年はその時期ものすごくバタバタしていてそういや作ってません…。

また、以前ご紹介した紅茶シロップや紅茶ジャムなども掲載されていますよ!
▼参照:紅茶シロップ(ティーシロップ)の簡単作り方をご紹介。紅茶シロップのフルーツ漬けやティーソーダにもオススメ!

筆者得意(?)の茶葉を使った料理をご紹介!

名付けて【チャノベーゼ】!←安易


バジルで作るジェノベーゼを生葉で作ります。

全く同じ作り方なので非常に簡単!そしてこれ、実は結構あちこちで瓶で売ってます。笑

【レシピ】

・エクストラバージンオリーブオイル 130g
・生葉 50g
・松の実(なければクルミ) 50g
・粉チーズ 25g
・にんにく 5g(できればチューブではなく生)
・塩 5g
・ブラックペッパー(粒) 3g



【作り方】

①松の実(クルミ)を乾煎りしておく。
※筆者は150℃のオーブンで10分乾煎りします。
②生葉を洗って、ペーパーでしっかり水を取っておく。
③生葉以外のものをすべてミキサー(フードプロセッサー)に入れて、かき混ぜる。
④混ざったら生葉を加えてさらに攪拌。
⑤完成

茹でたパスタにそのまま絡めて。
グリルチキンにそのままかけて。
ジェノベーゼと同じように使えます。
味も葉っぱのえぐみや苦みはそれほど感じないと思います。

筆者は他にも「緑茶の白和え」とか「エビの緑茶炒め」とか、「紅茶で煮込んだチャーシュー」とかを良く作ります。
色々と作った結果、柔らかい煎茶の一番茶の出がらしが活用しやすいです。
スリランカとかインドの紅茶は食べない方が…。あくまで個人の経験に基づく感想です。

ちなみにこんなものも発売されています。


業務用に使用することの方が多いと思いますが、ペースト状になっていれば色々と使えますね。
ポタージュとか?
スムージーとか?
ケーキ?
色々と考えるのも面白そうです。

ちなみに、筆者はたくさん作って50gずつくらいに小分けして冷凍しておいています。
使う時は自然解凍で。(若干変色しますが…)

結び

先日「茶畑の二次活用を考える‐茶杓を作ってみる‐」という記事を書きました。
こちらは茶葉の活用というよりは茶畑の副産物の活用ですが…

「耕作放棄地」の茶を摘むことが許されていて、茶葉を活用できるのであればお茶好きな方たちが集まってお茶摘み、製茶体験等が出来ると思います。

そこで摘んでくることが出来たなら、お茶を作ったついでにこうして生葉を食べてみるというのも面白いのではないでしょうか。

また、お茶摘みや製茶体験を行っているところでは、よく「茶葉を食べる」という体験もさせていただけます。(新芽のてんぷらは最高!)

恐らく今年も一番茶の時期(農家さんのド繁忙を避けた時期)などにあちこちでこういった体験を行うと思います。
気になる方はチェックしてみてください。

ただし!!!
生葉はカフェインやカテキンがそのまま摂取されます。
そのため、あとで胃がやられたり、気持ち悪くなったりする方もいます。(特に一番茶)

あまり大量に摂取しないことをお勧めします。。

今年も茶畑が呼んでるよー!!!←早いw



寒い時期にはとっておきのチャイを。チャイの作り方のご紹介

朝起きると寒くて布団から出られない冬。
まずは目覚めに甘いミルクティを淹れるのが筆者の長年の習慣です。

時には鍋で煮込んだチャイもいいものです。

甘くて、ミルクたっぷり。
テンションが上がること間違いなしです。



チャイとは?

筆者は長らく煮込みのミルクティを「チャイ」と言っています。
他にも「シチュードティ」や「インディアンミルクティ」というような名前もあります。

「チャイ」と言ってしまうと、スパイスたっぷりのインドの飲み物を想像する方がほとんどだと思いますが、スパイスが入っていなくてもミルクで煮込んだものは「チャイ」と呼んでいます。(きっぱり)

シナモンを入れたものは「シナモンチャイ」。
マサラスパイスを入れたものは「マサラチャイ」。

と筆者は定義しています。

販売している茶葉でスパイス入りの「チャイ」と名前がついているものもありますので、別にいいのではないかと。
例えばこちら。

というか、そもそも「チャイ」は「茶」の意味ですからねーという認識。

筆者の「チャイ」の作り方はこんな感じですというご紹介ですので、ご参考までに。

【用意するもの(カップ2杯分くらい)】

・手鍋
・水 150㏄
・茶葉(CTCの細かいものがおススメ) 12gほど
・牛乳(ノンホモの低温殺菌牛乳がおススメ) 300㏄
・砂糖 大さじ2杯ほど

今回使用したのはケニア、アフリカ(マラウィなど)のCTCを混ぜ合わせたものです。(なぜならそれぞれ3gずつくらいしかなかったから(笑))

こういったコロコロとしたCTC製法の紅茶がチャイには合います。
(大きい葉のものでも出来ますが、CTCだと抽出が早いこと、味がしっかりしていることがありますのでおススメです)

結構量が入って安いので、ざぶざぶ入れて飲みましょう。

【作り方】


①まずは手鍋に水と茶葉を入れて煮立つまで待ちます。
煮立ったところに砂糖を入れて、1分ほど弱火で煮立たせます。
スパイスを入れるならここで投入し、一緒に煮込みます。


②ミルク投入
筆者の好みだと「ノンホモの低温殺菌牛乳」で作るのがおススメですが、毎日飲むと経費(?)がかかるので一般的な「UHT牛乳」を使用します。

※「ノンホモの低温殺菌牛乳」は脂肪球の大きさを揃えずに(ノンホモジナイズド)63℃~65℃くらいで30分殺菌しているもの。(75℃で15秒殺菌のもの等もあります。)
「UHT牛乳」は一般的にスーパーで売っているもの。120℃~130℃で2,3秒殺菌。
▼参照:筆者お勧めの本①‐「人とミルクの1万年」‐
▼参照:紅茶のミルク後入れ派が8割?!2003年王立科学協会の発表から15年





③インド風にかき混ぜる
インドのチャイ屋で見るとお玉でがちゃがちゃとかき混ぜているので真似をしています。
こうすると味がまろやかになるとかなんとか。でも確かにまろやかに感じます。


④空気を含ませながら茶葉を濾し、器に注ぐ
インドのチャイはあまーくて、ぬるいです。
空気を含ませながら高い位置から注いであげると丁度良く冷めて飲みやすくなります。
容器を二つ持って、何度か移すパフォーマンスを見たことがある方もいると思いますが、あれは温度を下げる効果もあるようです。

最近はありがたいことにこういった動画が見られますよね。
自分がお茶に興味を持ち始めた頃はまだ動画なんて当たり前じゃなかったんだよなー。


⑤完成
これで2人分くらいあるのですが、筆者はがぶがぶ飲みたいので500㎖入るこちらのグラスを愛用。


このグラスは耐熱で割れにくいので、夏はアイス、冬はホットで年中使えます。
カフェで利用している人も多く、筆者も使っていました。
非常にお気に入り。

結び

トップ画像の茶色い器はクリと言う素焼きの器です。
昔はこれにチャイを入れて、そのまま投げ捨てて土に返したらしいのですが今はほとんど見られないようです。

グラスだったり、プラスチックだったり。

牛乳ではなく豆乳で「ソイチャイ」も作れます。
ソイチャイを作るなら個人的には「調整豆乳」がおススメ。
「無調整豆乳」だと豆感が強すぎて、スパイスなどを入れても豆に負ける感じがします。

また、手鍋でチャイを作ると洗うのが大変…という方も多いと思います。
確かにこびりつくので落としにくいです…。
その場合は「だしパック」などに茶葉とスパイスを入れて煮込んでもオッケー!
チャイ用のティーバッグなども販売しています。

煮込まずに、電子レンジで作る方法もあります。
やり方は色々あるので検索してみてください。

筆者はマグに水とティーバッグを入れてレンジで温め、その後ミルクを入れてさらにレンジで温めて作る方法でやってます。

チャイの作り方は検索すればいくらでも出てきますので、ご自分に合った方法で作ってみてください。
慣れればとっても簡単。
体がホカホカ温まって、パワーが湧いてきます。

寒い朝に是非どうぞ!

茶畑からアブラヤシ畑に?!アッサムティの危機?

昨日少々気になるニュースを見つけました。
元記事はこちら

インド茶協会(ITA)は茶の価格に対する不満を抱えた現状から、茶畑をアブラヤシ畑に変えてしまおうとインド紅茶局に進言しているとのこと。

アブラヤシはパーム油を作ることができ、インドはパーム油をほぼ輸入に頼っているため大きな利益が見込めると考えているようです。

茶畑が無くなってしまう…?!



パーム油とは?


▼出典:http://www.bctj.jp/3minutes-palmoil/

パーム油とはアブラヤシから取れる植物油です。
ココナッツオイルも椰子から取れるものですが、栽培から精製までは全く異なっているようです。

アブラヤシは年間通して実をつけるため、単位面積当たりの収穫量が他の植物油に比べて圧倒的に高いのです。
大豆油や菜種油に比べて10倍程度の生産量があるため、当然価格は安く世界中で使用されている植物油です。
工業用だけではなく、食用に多く使用されています。

食用で利用されているのは例えば、チョコレート、アイスクリーム、カレールー、マーガリン、ホイップクリームの代替品、インスタント麺やスナック菓子の揚げ油などなど。

工業用に使用されているのは洗剤、シャンプー、歯磨き粉などなど。

恐らく今日本で暮らしている上で無意識に使用していない人はいないと思われます。

また、全世界の供給量の80%以上はインドネシアとマレーシアで賄われています。

パーム油の何が問題か?





筆者はただ単純に「茶⇒アブラヤシ」に農地転換していくことが問題だと思っていました。
それは世界一を誇るインド茶の生産量が必然的に減少することになるからです。
インドの紅茶を昔から愛飲している人間としては非常に切ない…

しかしながら色々と調べているうちに、アブラヤシ栽培による環境問題やパーム油を作るときに発生するトランス脂肪酸の問題にぶつかりました。

こちらのニュースによれば、インドでは州により茶栽培の土地の使用方法を定めているそうで、すでに西ベンガル州では部分的に「茶ではないもの」を栽培することが許されているとのこと。

そして、西ベンガルに追随してアッサムでも「茶ではないもの」を栽培する許可がおりるように期待していると。

西ベンガル州
↑赤い部分が西ベンガル州の位置、有名なダージリンも含まれます。
アッサムは赤い部分の右側に当たる場所です。

あまり利幅のない茶に代わるものとして、国益が見込めるアブラヤシの栽培を求めているという話は、一見致し方ないことのようにも思いました。(あくまでも素人の意見です)

しかし、アブラヤシの栽培地を確保するために熱帯雨林の木々が伐採され、燃やされ、多くの野生動物たちが住処を失っているということも現実に起こっています。
▼参照:WWFジャパンHP

また、パーム油を採るために駆り出される児童労働問題、強制労働問題等様々な問題を抱えています。

現在はRSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil、持続可能なパーム油のための円卓会議)が開催され、アブラヤシの生産者、農園を所有する企業、アブラヤシを加工する会社、スーパー等の小売店までが参加して、「持続可能なアブラヤシの生産と利用」について議論が行われ、「RSPO認証」を得たパーム油が増えてきているようです。

アッサム茶の今後は…?


先日の記事でアッサムの地理的表示(GI)保護制度について紹介しました。

アッサムの土地で作られて製茶されたものにマークを付けて、国が保護をしていくというものですが、もしアッサム州がパーム油の栽培にOKを出した場合、どうなっていくのでしょうか。

アブラヤシは実を採ってすぐに加工しないと品質が低下するため、近くに搾油工場を設けなければいけないそうで、莫大な敷地を必要とします。

アッサムは広大な平野が広がっているため、確かにアブラヤシの栽培には適しているように思います。
逆にダージリンなどは急傾斜が多い場所なので、アブラヤシ栽培には適さないのでは…?

しかし、アッサムはインドでの一大産地であり、輸出も多くされています。

アッサム州としてどのような判断を下すのでしょうか。
今後話し合いが行われていくのか、注目です。



結び

アッサムで作るチャイ(煮込みミルクティ)はとても美味しいので、もしこのニュースの通りになったら、個人的に非常に悲しく思います。

今の自分に出来ることは何かと考えると、ただ少量のアッサムティを購入することくらいで、何も力になれない無力さを感じます…。

環境問題、人権問題などなど、プランテーションの管理には様々な問題がつきものです。
長い茶の歴史を見れば、茶も同じような部分を抱えてきています。

簡単にどうのこうのと言える問題ではありませんが、今後も茶産地の動向は常にチェックしていきたいと思います。

最近割と真面目なものばかり書いている気がしますね…。(;^_^A

紅茶がタバコに?!その名はNICOLESS(ニコレス)!

茶とニコチンの関係第二弾。
第一弾はこちら




第一弾の件で色々と調べているうちに、知らずに驚いたことがあったのでご紹介します。

茶を嗜む方は割とタバコを吸わない方が多いので、実際吸った感想はまだヒアリングできていないのですが、非常に興味があります。
カフェで長らく働いていましたが、珈琲とタバコは鉄板でしたけどねー。

「NICOLESS(ニコレス)」とは?

ニコチンがゼロという加熱式タバコです。

タバコ葉を燃焼させて吸うのが紙巻きタバコ
加熱式タバコヒートスティックというタバコ葉を加熱をしてニコチンなどを摂取するものです。
加熱式タバコは紙巻きタバコに比べて、タールが含まれず有害性が1/10になるとか。

加熱式タバコで有名なものだと「IQOS(アイコス)」でしょうか。

上は「IQOS(アイコス)」本体ですが、これに別途ヒートスティックという紙巻きタバコに似た形状のスティックを差し込んで吸います。

「IQOS(アイコス」本体を利用してNICOLESS(ニコレス)は吸えるとのこと。
(アイコスのヒートスティックとして吸えるということですね)

ニコレスは加熱して成分を吸入するのですが、タバコ葉ではなく、なんと茶葉を使っているそうです。
ここにびっくり。

NICOLESS(ニコレス)のHPには
「上質な茶葉を使用した独自製法
茶葉の産地として有名な武夷山の「正山小種(紅茶の一種)」を使用した独自製法により、ニコチン0㎎を実現」
とあります。

正山小種を加熱して吸うとな…?!

茶葉を吸うってどうなの?

正山小種、特に燻煙されている一般的にラプサンスーチョンと呼ばれる紅茶を飲んだことがある方は「あ、わからなくもない」と思われると思います。

筆者も同じです。
松の木で燻煙した茶葉はスモーキーで、どこかタバコの煙に似た雰囲気を持っていますので、そのように思う方は多いでしょう。
▼関連記事:Twitterで話題になっていた「自家製正山小種(ラプサンスーチョン)」をやってみた


こちらを独自の製法でヒートスティックにし、吸うということのようです。。

ただ、色々調べてみたら麻薬を吸っていたビートルズのポールマッカトニーやジョンレノンは紅茶中毒でもあったそうで、トワイニングの紅茶をパイプに入れて吸っていたとか。
▼参照⇒あの海外スターが逮捕される原因になった!紅茶タバコとは?

あながちおかしな話でもないのかも知れません。
先日捕まった沢尻エリカさんも紅茶を吸っていれば問題なかったのに…(ピエール瀧さんもね…)

ちなみに、タバコの製法についてはJTのHPを参照ください。

結び





実際に吸っている方のブログを拝見したところ、
「お茶にフレーバーをつけて吸うことが今後一般的になってくるかと考えられます。」
とあり、そして、茶葉であればタバコ税がかからないので良いのではないかとも。

茶の代用茶(ドクダミ茶やハーブティ等)があるように、タバコの代用として茶が使われるというのは面白いことです。

茶葉のカフェインは加熱すれば昇華しそうな気もしますし、体に負担がかかる要素は思いつかないのですが、実際はどうなのでしょうか。

ついでに、どの段階でどのようにタバコにしているのかも気になって仕方ありません。

今度試しに吸ってみようかと思います。
え、どうやって…?

世界お茶まつり2019!<番外編>井村園の紅茶作り体験に行ってきた!

世界お茶まつりの会場内ではないのですが、井村園がこの期間に行っていた紅茶作り体験に参加させていただきました。

井村園は今和紅茶界で有名な「ももか」という桃の香りがする紅茶を作っている生産者です。
桃の香りがして、しっかりと紅茶らしい渋みを感じることが出来ます。
この桃の香りが出るのは限られた場所で作られたものだけだとか。

本を読んだ限りで適当に製茶をしている筆者にとっては貴重な経験となりました。



紅茶作り体験-ダイジェスト-

今年の夏摘みのウンカ芽を使用した萎凋葉を使用して、発酵度を変えながら紅茶作りをします。

はじめに製茶の流れを説明をしてくださいました。

製茶の流れとしてはこうです。

摘採⇒萎凋⇒揉捻⇒発酵⇒発酵止め⇒乾燥⇒焙煎

①摘み取り

今回は機械摘みの芽を使用。
手摘みだと芽がそろうので問題ないが、機械だとどうしてもバラつきがでてしまう。

②萎凋

日干萎凋は葉にムラができてしまうため、現在井村園では行っていない。
風を当てながら長時間室内で萎らせる。
気温もうまく調整が必要。
※今回は萎凋させた茶葉を冷凍しているため、細胞が壊れて赤くなってしまっている。

③揉捻

茶葉の水分を均一にして、発酵を促す。
優しく揉むと淡泊で水色は薄くなる。
強く揉むと水色は濃く苦渋みが出やすい。
最初はやさしく、次第に強く。

④発酵

茶温30℃以上に上がってしまうとダメ。
乾燥しないように水で濡らした布に包んで30分~2時間程度置く。
イメージは「酸味のあるりんご」から「熟したリンゴ」。

少しこのまま置きます。

⑤発酵止め

出来るだけ高い温度を茶葉に当てていく。

⑥乾燥

少し温度を落として水分率で5%くらいのところまで乾燥させる。
水分が残っていると後から酸味が出る。
乾きにくい大きな葉がぱきっと折れるくらいになればオッケー。

今回は上記写真の棚乾燥機で発酵止めをし、そのまま乾燥。
少しぱきっと折れるくらいまで置きました。

⑦焙煎

出来上がったお茶にアクセントをつける。
焙煎が弱ければフレッシュに。
強ければ香りも強く重厚になる。

今回はホットプレートと小さな火入れ機で軽く焙煎します。
ここを出すタイミングが難しい!
香りが立つ頃が良いそうなのですが、焦げるのが怖くて香りが立ってすぐに出してしまいました。。

⑧熟成

出来上がったばかりだと苦みやえぐみを感じるが、時間を置くと良くなる場合がある。
湿気は大敵なのでそれを防いで1か月、半年と変化を楽しむ。



製茶している間の色々

井村園の一番茶べにふうき紅茶を使用した水出しボトリングティ。(三井農林作)
甘くて、桃の香りがして美味しい。

よくももかには【SF-2Y】というようなロットナンバーがついています。
Yは八木式揉捻機のYとのこと。
通常は違うメーカーの揉捻機を使用しているけれど、一部変えて揉捻しているそうです。(コンテスト用に別に作ったり)

ちなみに揉捻機はこういうもの。

こちらは井村園さんに置いてあった小さな揉捻機。
生葉で2キロくらいしか揉めないそうですが、葉を入れて揉む機械です。
用途は若干異なりますが、緑茶にも紅茶にも揉捻という工程があります。

時間に余裕がある時に工場見学もさせていただきました。
うまく写真が撮れてないので、こちらは割愛させていただきます。無念。

ティスティングをしてみた!

今回10人の参加者がおり、萎凋葉をすぐに発酵止めしたチームと揉捻して発酵を進めたチームに分かれて作りました。

チームごとに同じものが出来ている訳でもなく、十人十色とはまさにこのこと。

全く違う味、香りの紅茶が出来上がりました。
筆者の作ったものはなんだかえぐみが強く、香りもない。。

今回ご指導くださった井村典生さんによれば、「1か月ほど熟成させれば美味しくなる(はず)」とのこと。

その言葉を信じ、まだ熟成中です。
パッケージは販売されている「ももか」と同じものに入れていただけて、持って帰ることが出来ました。
プレミアム感がすごい…!



結び

先生のご指導のお陰で、きちんとした紅茶が出来上がった印象です。
ティスティングをした限りではあまり…でしたが化けるのを待ってます。笑

筆者が通常製茶体験するのは「やぶきた」という緑茶用品種のため、「べにふうき」という紅茶用品種で作ることが出来たのは良い勉強です。

紅茶の知識だけではなく、井村園の製茶についてや他の方との交流もとても楽しかったです。

次に井村さんにどこかのイベントでお会いできるのかな…?
▼参考記事:日本でも紅茶が作られている?-和紅茶の歴史やイベントなどについて-

また、美味しい紅茶をいただきたいです。
(煎茶も美味しいんですよ!)
井村園のみなさま、本当にありがとうございました!