ルワンダでの茶生産について-SORWATHEの緑茶専門工場‐




緑茶の人気は世界中で年々高まっています。
日本の場合は特に抹茶がアメリカを中心として一大ブームとなりつつあります。

抹茶の話は以下参照いただければ幸いです。
本物の抹茶(仮)と量が多くて価格の安い抹茶。違いは何?

そして、意外と知られていませんが、日本だけではなく緑茶を作っている国は実はたくさんあるのです。
一番多いのは中国でしょうか。
台湾、インドネシアやベトナム、紅茶で有名なインドやスリランカでも作られています。
筆者もダージリンや近隣のネパールで作られた緑茶、中国や台湾の緑茶はよく飲んでいます。

日本は独自の蒸し製の煎茶が主ですが、他国の場合は釜炒り緑茶がほとんどかと思われます。
(蒸し製緑茶については中国の恩施玉露くらいしか思いつきません。他にもあるのかも知れませんが…)

 

ルワンダでの茶生産について

紅茶の世界有数の輸出国であるケニア。
ケニアにほど近いルワンダ。
南アフリカでお茶を作っている国は増加傾向にあります。
現在のルワンダの主要農作物は珈琲ではありますが、ほとんど輸出してしまうため、国内で飲まれているのは圧倒的に紅茶が多いそうです。

ルワンダに1975年、ルワンダ政府とアメリカ企業の共同で<ソルワテ(SORWATHE)>という紅茶工場が設立されました。
ルワンダ紛争、大虐殺などを経て、ソルワテでは独自にインフラ整備を行い、学校や診療所も創設、多くのルワンダ人を雇用しました。
茶に従事する人は3000人にも及ぶそうです。
紅茶だけではなく、白茶、黒茶なども生産しており、世界各国に輸出。

SORWATHEの製品は、レインフォレスト・アライアンスの認証を受けています。農薬・化学肥料を使用せず、環境や自然との調和を考えて作られているサスティナブルな商品作りをしています。

ルワンダに新しく緑茶専用工場が!

 

環境に配慮し、児童労働なども行わず人権問題とも真剣に向き合ってきたこの製茶工場の他に新しく緑茶工場が作られることになったというニュースが先日ありました。

ルワンダ北部のRulindo地区のKinihiraに、10億ルーブルを超える新しい緑茶専門工場が設立。
Kinihiraで今後多くの雇用の創出、緑茶の世界的なブームから輸出による利益は高く見込めると予測しています。

さらに、ルワンダ北部州知事はRulindoと近隣の地域でより茶栽培を増やすように促しています。
これはルワンダ人の生活を潤す現金作物としての茶の宣伝を政府がこれから増々後押ししていくことを表明しています。
現在Rulindoと近隣の地域では約4000人が茶農業に従事していますが、1ヘクタール当たり10トンしか生産ができていません。
対してソルワテでは14トン生産しています。

2018年末までに26,897ヘクタールの茶畑から9200万ドルの売上を目指しています。
ルワンダの茶生産は、2000年の14,500トンから2017年の25,128トンに大幅に増加しています。

結び

15年前ほどでしょうか、ルワンダより南にあるマラウィの紅茶を出しているお店があって飲んだことがあります。
当時はケニアの紅茶もここまでメジャーではなく(今もブレンドに使用されていることが多いのでそれほど単一農園物は見かけませんが)、南アフリカでもお茶作っているのだなぁという感想くらいでした。

この20年ほどでインドやスリランカの経済成長に伴い、茶生産に従事する人が減り、茶生産地図はかなり変動しています。
今後ルワンダのお茶も様々な形で日本でも見かけるようになっていくのでしょう。
楽しみです。

日本の緑茶よりルワンダの緑茶の方が美味しい、なんてことにならないように日本の緑茶も増々の躍進、そして世界に羽ばたいていってほしいと願います。

※写真やソルワテ紅茶工場についてはHPよりお借りしております。

Hongyacha(HYC)-中国の山奥で見つかったノンカフェインの茶樹ー




先日お茶のニュースをいつものごとく見ていたところ、中国の科学者が中国の山奥から「カフェインを含まない」野生の茶を発見したというニュースを見つけました。
参照:https://www.asianscientist.com/2018/11/in-the-lab/china-low-caffeine-tea/

ご存知の通り、「チャ」学名「Camellia sinensis(カメリア・シネンシス)」にはカフェインが含まれています。
緑茶、紅茶、烏龍茶等チャノキを使って作られた「茶」にはすべてカフェインが含まれています。
そのためデカフェ茶やカフェインレス茶は<茶葉に自然に含まれている>カフェインを<人工的に抜い>ていることになります。

カフェインを抜くためにはいくつかの方法がありますが、そちらについては過去の記事を参照ください。

茶と茶の辺縁種って何?


山茶花の花

<チャは学名カメリア・シネンシスというツバキ科の常緑樹>であるということはこれを読んでいる多くの方は一度は聞いている話かと思います。

改めて説明しますと、植物は「界」-「門」-「綱」-「目」-「科」-「属」-「節」-「種」となっています。
チャの場合でいうと、「植物界被子植物真正双子葉ツバキ目ツバキ科ツバキ属(チャ節)チャノキ種」が植物界の正式名称となります。
長いね…。

ツバキ属はチャ、ツバキ、サザンカなど約90種もの種類があります。
チャはツバキ属の中の【チャ節】として位置づけられているのですが、【チャ節】の中には、
Camellia sinensis var. sinensis←中国種
Camellia sinensis var. assamica←アッサム種
Camellia taliensis
Camellia irrawadiensis
があります。

上記4種類にはカフェイン、テアニン、カテキン類が含まれています。(含有量は異なりますが)

また、ツバキ属サザンカ節である<サザンカ>には0.01%以下ですがカフェインが含まれているそうです。
ツバキ科のつるつるとした葉っぱを見るとそわそわする茶マニアの筆者。
でも、昔チャドクガにやられて酷い目に合ったことがあります。全身湿疹…

 

カフェインが含まれていない茶?


カカオの実

今回、中国農業科学アカデミー(the Chinese Academy of Agricultural Sciences)のChen Liang博士が率いる研究者チームが中国福建省の山中からHongyacha(HYC)を発見したと「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に発表しました。
実はそれ以前にも実は中国にはカフェインが生成されない茶の一種がありました。

通称ココア茶(毛叶茶、学名:Camellia ptilophylla)です。

ココア茶(毛叶茶、学名:Camellia ptilophyllaは広東省チワン族自治区、広東省、湖南省、海南省、中国本土のほかの地域にも分布しています。
およそ標高500m以下で生育しているそうです。
カフェインを含まず、テオブロミンを多く含んでいるとのこと。
ココア茶と通称されているのはおそらくここから来ているものと思われます。(定かではありませんが…)
※テオブロミン:チョコレートやココアの原料であるカカオに含まれる有機化合物

ココア茶で作った緑茶はカメリアシネンシスの緑茶とは違う香りで、烏龍茶や紅茶についてはカメリアシネンシスのものと近い香りが出るという研究論文もありました。
研究は今も行われているようです。

植物について詳しくないので、詳細は分かりませんがCamelliaがついているので、ツバキ属に属するチャの辺縁種となるのでしょうか…?
また、カメリアシネンシス、カメリアタリエンシス、カメリアイラワジエンシスにはテオブロミンが若干含まれているようです。
参照:図解 茶生産の最新技術

カフェインが含まれていない茶の今後

日本でもカフェインを含まない茶品種の研究はされています。
というのも、以前の記事でもご紹介していますがカフェインが入っていない茶を好む傾向が顕著です。
茶飲料を作っている企業でもカフェインを抜いたペットボトル飲料の研究が進んでいる現状です。
カフェインゼロへの挑戦。「キリン生茶」の試み。カフェインを吸着する物質とは?!

筆者の店でも妊婦さん、年配の女性などがよく「カフェインが入っていない紅茶はありますか?」と訪ねていらっしゃいました。
残念ながらハーブティしか置いてなかったのですが…
年々需要が増えている印象を受けていたのは事実です。

それゆえに、もともとカフェインが含まれていない茶樹の存在は貴重です。
なにせカフェインを抜くためには最初にもちらりと書きましたが、手間や費用がかかるからです。

ただ、お茶を飲む方たちにとっても心配なのは、従来のチャノキから作られる緑茶、烏龍茶、紅茶ができるかどうか、というところです。
ココア茶のようにテオブロミンを多く含んでいたりすると、どうしたって味は変わるでしょうし。

「カフェインを取るか
お茶の味や香りを取るか
それが問題だ」

というようなことになりそうです。

結び

不思議なもので、カフェイン抜きの紅茶や珈琲を好む人が増えている反面、<エナジードリンク>や<茶の成分を高濃度含んでいる機能性茶飲料>も増えています。

筆者は単純にお茶が好きなので、「自然に入っているものを、自然に摂取」することが幸せなのですが…。

人はないものねだりなのでしょうね。

ただ、お茶好きとしては今後、その野生のカフェインレスのココア茶やHongyachaがどのように研究され、どんな新しいお茶が生まれるのか楽しみでなりません。

ひとまず飲んでみたい、の一言です。

 

 

簡単にお茶を飲めるグッズ①-茶漉し付きマグ-




「お茶を飲みたいなぁ。」

そう思ったけど、急須(ポット等)に茶葉を入れてゆすいで、飲み終わったら湯飲み(カップ)を洗って…ということすら面倒くさい…という時もあります。
ニンゲンダモノ。

筆者は結構なお茶好きなので、基本的にひとつのテーブルにお茶グッズを並べて、いつでも飲めるようにしています。
…それでも、面倒くさい時があるわけですよ。

例えば、残業してもうご飯を作る元気もなく、コンビニで弁当を買って帰宅。
食器を洗いたくもない。
そんな日ってあるじゃないですか。
ニンゲンダモノ(二回目)。
※かいがいしく世話をしてくれる奥様がいるような方は別ですけどね。(悲)

お茶に慣れてない人にとったら、「お茶を淹れる」ということは実はかなりハードルが高いものなのではないでしょうか。

疲れたけど簡単にお茶を飲みたい人におすすめのお茶グッズをご紹介したいと思います。
現在筆者が非常に気に入って毎朝使っているものです。

茶漉しマグカップの茶漉し部分

茶漉し付きマグカップは昔から様々な形のものが販売されています。
筆者も紅茶を好きになってから、ある紅茶専門店へ行きひとめぼれして購入したものを長らく使用しています。(ちなみに今も現役。)

中国茶や台湾茶などを淹れる用の磁器等で作られた茶こし付きマグカップもかなり昔からありました。
色々試してきました。

今メインで使用しているのはこちら。

2014年にC401が販売となりました。
coresの純金コーティングの珈琲フィルターはその前に販売されており、珈琲界隈では有名のようです。
メッシュ部分が純金コーティングされており、従来のプラスティック製品に比べても味や香りに影響を受けにくいとのことです。
純金とプラスティックがどう違うのかは筆者にはいまいちわかりかねますが、非常に繊細な舌の持ち主であるお茶好きさん数名に聞いたところ、「プラスティックは変な味と臭いがする」そうです。
そんなこだわりが強い方にはぴったりではないかと思います。

マグカップ部分

マグカップ部分はダブルウォール構造になっており、熱いものは冷めにくく、冷たいものは温かくなりにくいです。

さらに、ガラスが二重になっていることで水滴がつかないのです。
筆者はこれが何より気に入っています。
雑貨屋や食器屋でもかなりメジャーになった二重構造のガラスカップですが、店のグラスに出てくると嬉しくなります。

特に気温が高くなるとすぐに水滴がつくため、冷やグラスの下にもコースターを使わなければいけません。
さらに冷茶を注文されたら、またコースター。
夏はコースターが出払ってしまう上に、かなり消耗が激しいです。

自分が客として店に入ったときに、冷やグラスがこの二重グラスだとちょっとだけテンションが上がります。
店の方のお気遣いに感謝すらします。

温かいまま、冷たいまま、お客様に提供したいという気持ちが何よりうれしいですよね。
※とはいえ1個が割と高価のため、回転数が多い店では難しいと思います。

 

結び

デザインもオシャレですし、お茶を気軽に飲むには本当にオススメです。
筆者は基本的毎朝紅茶を飲むのですが、こちらを必ず使用しています。

茶漉し部分をひっくり返して茶殻を捨て、水でゆすぐだけで済むのでとにかく楽!
朝は時間がないので、このひと手間が省けるのは本当にいいです。
さらに冒頭のように疲れている状態の時は、お湯さえ沸かせばすぐに美味しいお茶にありつけます。幸せ。

紅茶もいいのですが、中国茶(台湾茶)もいいのです。
何煎も飲む場合は抽出が終わったら、蓋の部分が茶漉し受けになっていますので置いておいて、飲み終わったらまたカップに茶漉しをセットしてお湯を注ぐだけ。

筆者はさすがに臭いがつくのが嫌なので、お茶専用としていますが、使い勝手がかなり気に入っているのでもう一つ珈琲用に購入したいと思っています。
珈琲の場合は少し微粉が出てしまうとパッケージにも記載がありますが、それでもドリッパー不要なのはありがたいです。

お茶や珈琲を気軽に飲みたいという方は是非おひとつどうぞ。