先日、MOA美術館に行ってきました。
熱海温泉に行く途中での立ち寄りです。
調べてみると、国宝品、重要文化財のようなものも多数所蔵しているとのことでしたので、興味津々で行って参りました。
MOA美術館とは
【場所】
熱海市桃山町26-2
【HP】
http://www.moaart.or.jp/
地図はこちら↓↓
熱海駅からは近いですが、自家用車ですと割とテクニックを要する山道(くねくね)ですので、自信ない方はバスをご利用いただいた方が安全かと。
タクシーやバスで10分かからない程度です。
(HPにはタクシー5分、バス7分とあります)
山の上に建っており、風光明媚な場所にあります。
フロアに入ると、熱海の美しい海が一望できます。
美術品よりなにより、まずここで皆さん写真タイム。
伊豆半島や初島も見えます。
「映えます」ね。
MOA美術館は昭和57年に開館。
絵画、書、工芸を中心に国宝が3点、重要文化財66点(合計で3500点)を所蔵する熱海を代表する美術館です。
尾形光琳の「紅白梅図屏風」は2月の梅の時期に期間限定で公開されるそうで、ファンが多いとか。
2017年にリニューアルされ、7万坪にもおよぶ敷地内の庭園には四季折々の花が咲くため美術品と風景と双方から心を潤すことが出来る素晴らしい美術館と言えます。
茶好きな方におススメポイント①
まずは、当然「黄金の茶室」です。
とりあえず、目がチカチカするほどに煌びやかな茶室です。
なんとなく伝え聞いている秀吉のイメージにはピッタリ。(勝手なイメージ)
圧巻のキラキラ具合…!!!
何度も書いていますが筆者は茶道を習ったことがありませんが、この茶室でお茶を飲みたいとは思わな…(略
「黄金の茶室」は1586年の正月に豊臣秀吉が正親町天皇に茶を献ずるために、京都御所内に組み立て式の黄金の茶室を持ち込んだという史実に基づき再現されたものとのこと。(MOA美術館HPより)
1587年の北野天満宮で行われた「北野大茶湯」でも披露されたと伝わっています。
詫び寂びを重んじた利休の好みでは決してないように思われますが、時の権力者である秀吉の力を誇示するには十分なものですし、作成には利休が関わっていたものと考えられているようです。(資料は現存せず)
行ったことはありませんが、大阪城天守閣にも再現された黄金の茶室があるそうですので、今度はそちらにも行ってみたいと思います。
茶好きな方におススメポイント②
もう一つは野々村仁清作の「色絵藤花文茶壺」です。
こちらは国宝。
17世紀作、となっていますが色鮮やかで美しい茶壺です。
「茶壺」であるからには、「口切の茶事」のために新茶を詰められたのでしょうか。
宇治で新茶を詰め、江戸に運ばれたのでしょうか。
色々と妄想は尽きません。
非常に美しいままの姿ですので、使用はされていないのかも。全く知識がなく分かりません…。
※展示物は時期によって異なっているかと思いますので、筆者が行った9月半ばでのおススメです。
国宝と重要文化財って?
国宝と重要文化財の違いが正直分かりませんでしたので、調べました。
国が定めた「文化財」の中には「有形文化財」、「無形文化財」、「民俗文化財」等がカテゴライズされており、「有形文化財」(建築物や美術品等)のカテゴリーの中で<重要なもの>を【重要文化財】。
その中でも特に<歴史的や芸術的に価値が高く貴重なもの>を【国宝】と称しているそうです。
▼参照記事:ユネスコ無形文化遺産に日本茶を!大切な日本の文化を守ろう。
▼参照記事:インド、アッサムティの地理的表示(GI)保護制度
関連記事でもいくつか書いていますが、どこの国でも自国の文化を守ろうという取り組みをしています。
例えば、京都、宇治は「文化的景観」に当たります。
「平成21年2月、美しい自然と歴史的な市街地、そして宇治茶の伝統を継承する「宇治の文化的景観」がわが国民の生活や生業の理解のために特に重要な景観地として、都市では初めての「重要文化的景観」に選定されました。」(宇治市HPより抜粋)
この辺りはもう少し勉強してまとめてみたいところです。
結び
来館した時に展示されていた「奇想の又兵衛-山中常盤物語絵巻-」も非常に美しく、心奪われました。
茶好きな人間としては茶にまつわるものを探して歩いてしまう癖がありまして、絵画等に関心がなくともこちらの美術館は十二分に楽しめます。
美術に疎くても、こういった美しく、価値のあるものを見ると薄汚れた心の澱がすーっと流れていくってものです。
こちらのMOA美術館の素晴らしいと思えたところがもう一つあります。
ほとんどの展示物を写真に撮れるということです。(フラッシュはダメ)
今まで数は少ないですが行った美術館で、写真を撮ってはいけないと言われたことはあっても、「どうぞ撮ってください」と言われたことはないです。(実際言われました)
大切な日本の文化を多くの人に見てもらって、知ってもらいたい、という思いも溢れている素敵な美術館です。
是非足をお運びください。
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