暑い日が増えてきました。
アイスティーばかり飲んでますよ、本当に。
あと水出しですね。
飲めば飲むほど飲みたくなるのが茶なのです。
ゆえに沼なのです。
(どうでも良い前置き)
最近YouTubeやたまたま手に取った本で、全く持っておかしな紅茶の「発酵」について言及しているものを発見してしまい、げんなりしておりました。
じゃあ、
「おまえ自身、本当に理解できているのか?それは本当か??」
と問うと、やや自身がなくなってきましたので(汗)、自戒を込めて改めて学び直そうと思います。
今回は「紅茶」のみに焦点を合わせます。
微発酵茶とか色々ややこしくなってしまうので、あくまでも紅茶に絞ります。
そして、味噌や日本酒などの発酵も難しいので省いて、ワインのみ。
また追々色々と付け加えて書いていきたいと思っていますのでご了承ください。
ワインの発酵と紅茶の発酵は何が違う??
味噌とか漬物とかヨーグルトとか、”発酵”というプロセスが入るものはこの世に多く存在しています。
こんなテーマでブログを書きたいと宣言すると、「もやしもん」を読みなさいと相方に勧められました。
言わずと知れた菌をテーマにした漫画です。
一度読んだのですが、もはや忘れております。。記憶力…。
この漫画、画期的なところは目に見えない菌たちをかわいらしいキャラクターにしたところですよね。
他にも「はたらく細胞」なんかもすごいと思います。
子供でも大人でも有機化学の基本や人体の基本を目で見て覚えることができるため、子供がいたら絶対に購入したい漫画たちです。(もやしもんは家にある)
脱線しましたが、”発酵”というプロセスは様々な工程がありますので、今回は一番分かりやすいワインと紅茶を比較したいと思います。
発酵という言葉の意味
「発酵 意味」と(Wikipedia)検索すると、
- 生物が栄養素として取り込んだ有機物を嫌気的に(=酸素を使わずに)代謝してエネルギーを得る過程。
- 微生物が発酵食品など人間に有益な有機物を生成する過程全般を指す。1.の意味と違い好気的でも良く、好気的、嫌気的な場合をそれぞれ好気的発酵、嫌気的発酵という。
- 茶葉から烏龍茶や紅茶を作る際の酸化酵素の働きによる酸化作用のことを歴史的経緯により「発酵」と呼ぶ。ただしプーアル茶などの後発酵茶を作る際の「発酵」はカビやバクテリアに2.の意味の発酵を行わせる過程である。
と回答がありました。
では、ワインと紅茶の発酵それぞれを見ていきましょう。
ワインの発酵について
恒例のChatGPTにワインの発酵について教えてもらいました。(200文字以内)
酵母は糖分を消費し、アルコールと二酸化炭素を生成します。
この発酵過程によって、ワインのアルコール度数が上昇し、独特の味と風味が生まれます。
酵母の種類や醸造方法によっても異なる結果が得られます。
ワインの発酵は醸造の基本であり、その過程でワインの特性が形成されるのです。
なるほどなるほど。
先ほど「発酵 意味」で検索した2のように、酵母という微生物が関わってくるということが分かります。
かなり前ですが、ワイン工場を訪ねた時のブログもよろしければ合わせてどうぞ。
▼参照:【大人の社会科見学】ワインと茶の共通点。北海道ワイン小樽醸造所を訪ねて思うこと。
紅茶の発酵について
こちらも当然ChatGPTに教えてもらいます。(200文字以内)
収穫後、茶葉は酵素が活性化し、酸素との反応により発酵が進みます。
この過程で茶葉の成分が変化し、色や香りが形成されます。
発酵の度合いによって紅茶の種類や味わいが異なります。
紅茶の発酵はその独特な風味を生み出す重要な要素であり、紅茶愛好家にとって興味深いプロセスです。
ここで、明らかにワインの発酵と紅茶の発酵は意味が違うことが分かります。
紅茶の発酵は微生物は関与しません。(Wikipediaでいうところの2と3の違い)
つまり、紅茶の発酵は味噌や納豆やヨーグルトを作る時の発酵とは異なっているということです。
微生物を介した”発酵”には例えば、醤油、味噌、納豆、酢、チーズ、ヨーグルト、キムチ、ビール、そしてワインなどなど、身近に口に入れるものがたくさんあります。
しかしこれらと紅茶の発酵は全く異なっています。
ここを勘違いされている方が実は非常に多いのです。(^-^;
紅茶作りの工程を書いている記事があるのでよろしければどうぞ。
▼参照:茶を作る2020②‐出始めの新芽で作る紅茶‐
ちなみに冒頭でもご紹介した発酵を勘違いしてご説明されていた方は紅茶の発酵は大豆の発酵と同じようなものと語っておられました…。
実はこの間違いは結構あるあるなんですよ。
じゃあなぜ同じ”発酵”という言葉を使うのか?
漢字が同じ”発酵”をそもそも使い始めた人が悪いように思いますね。
英語では
微生物の発酵は「fermentation」
紅茶の酸化発酵は「oxidation」
と使い分けています。
そのため、日本のお茶に関する言葉の「発酵」も違う名前に変えるべきだという議論はずっと前からあるのです。
しかしながらいまだに変わっていません…。
そもそも誰がどうやって変えるのかが問題ですね。
日本茶業○○会とか、そういったところでしょうかね。
茶における「発酵」をこの名にしたのは諸説あるのですが、一つには茶葉を揉んでいる時にサポニンによって泡がたつため微生物発酵と同じものだと考えたとされます。
そのため微生物発酵の「fermentation」を訳して、「発酵」になったとか。
エビデンスが見つからず…。見つかったら追記します。
いまだに、
緑茶=不発酵茶
烏龍茶=半発酵茶
紅茶=発酵茶
と呼ばれているのは、分類として分かりやすい反面、間違えやすいというデメリットもあります。
ISOやJAS規格なども今後変わっていく可能性はありますので、そのあたりは専門の方にお任せします。
結び
ということで、あくまでも表面的な”発酵”説明でしたが、最低限ここを頭に入れておかないとおかしなことになってしまいます。
ここをおさえた上で、微発酵茶、後発酵茶などを見ていくと少し頭がクリアになるのではないかと思います。
ちょっと愚痴ですが。
YouTubeやInstagramなどで茶のことを語っている方たちが増えてきています。
色々な人に茶に興味を持ってもらうことはとても大切なことだと筆者も考えています。
残念ながらマニア層に支えられている傾向にある茶の世界はすそ野を広げるのが第一とも。
とはいえ、安易に伝えられるツールが増えたためなのか、情報が増えすぎているためなのか、首をかしげたくなるようなことを平気で伝える人たちも散見されます。
確かに、筆者自身も過去誤っていたこともあり、過去書いたブログを修正することも多々あります。
世の中は自分の思っていることがすべてではありませんし、視野を広げないといけないとも常々痛感しています。
「あ、私間違えていた!」と気づいた方がおられたら、今後修正していっていただければ良いのではないかと思いまして、偉そうに書かせていただきました。
実際紅茶を自分で作っている筆者とて、まだまだ分からないことは山のようにあります。(^-^;
一生学びです。
間違えても仕方ない。
気づいたら訂正すれば良い。
と開き直って生きているアラフィフなのでした。
(早速間違えておりまして、一部修正しております。お許しください。←ほら、怖いですねー)
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