武夷岩茶・焙煎の現場についてのセミナーで焙煎を学ぶ

中国台湾茶

先日、武夷岩茶の焙煎についてのセミナーに参加してきました。

お茶を時折作っているため、【焙煎】、火の入れ方に元々非常に興味があります。

前にご紹介したほうじ茶を作る際も焙煎しますし、緑茶でも紅茶でも烏龍茶でも最後に火入れを行います。
▼参照:ほうじ茶って何?自宅で簡単ほうじ茶の作り方をご紹介!

肉を焼く、牛乳の殺菌を行う、それらにもすべて共通する内容(だと思っている)ですので、火を入れる作業というのは「製品を良くも悪くも」する重要な工程だと感じています。

中国茶台湾茶系は特に【焙煎】で香味の変化を生み出している茶が多く、興味があるものの自身がまだまだ理解できない部分でもあります。

セミナーの内容を簡単にまとめてみたいと思います。
▼関連記事:茶の故郷、中国武夷山茶ブーム。価格はますます高騰中。



武夷岩茶の製法

そもそも自身が武夷岩茶の製法について疎いので、頭の整理を。
※今回はあくまでも焙煎のセミナーでしたので製法はまた別途セミナーに参加したいと思っています。

今回先生が説明してくださった工程として、
日光萎凋、静置、揺青、殺青、揉捻
とありました。

そして、武夷岩茶の製法の肝となるのが「做青(さくせい)」とのこと。

做青(さくせい)」は先生の話の中でははっきり理解できませんでしたが、<日光萎凋をし、静置、揺青を行うこと>を指しているようでした。

殺青に入るタイミングは【製茶師】が判断するのですが、ここは非常に大切なところです。先生は以前台湾で摘採した茶を先に全部買い取って、この殺青に入るタイミングを超過させた茶を作ってみたそうです。
製茶師曰く「これは台湾では売れない!」だったそうです。
具体的にどのような状態が良いのか悪いのかは現地に行かないと分からないですね…。(;^_^A

これらの工程がすべて終わった後に(多分乾燥も入ると思うのですが)【焙煎】が行われるとのこと。



焙煎はどういう風に行われるの?

焙煎で大事なのは何より火おこし。
焙煎室という特別な規格の部屋で火をおこします。

炭火には<龍眼><ライチ><マンゴー>が適しているそうです。
どれも硬いので、2週間くらい焙煎を行えるとか。

焙煎室に入ると<左><正面><右>にそれぞれ穴が開いている一段高い台?があり、そこで火をおこしていきます。

かなり室内の温度が高く、重労働だそうです。
これは【焙煎士(師?)】という方が行うとのこと。
ちなみに、現在は【焙煎士(師?)】と【製茶師(士?)】の資格を持っているとかなり高い賃金で雇ってもらえるそう。どちらも国家資格!

大きな炭を叩き割りながら満遍なく火を通し、その上に灰を被せて焙炉を乗せます。

灰は温度の調整、火を長持ちさせるために乗せるそうです。

115℃~10時間~焙煎を行っています。
この炭火で行うのが「伝統焙煎」。
非常に時間と労力がかかるので、今は電気の焙煎機で焙煎するところも増えているとのこと。
筆者も電気焙煎機を持っているのですが、炭火焙煎のように作るのはかなり難しいそうです…。やっぱりね。

焙煎による香味の変化

講義が終わると、焙煎違いの岩茶の飲み比べをさせていただきました。

筆者はこんなにたくさんの岩茶を飲み比べたことがなく、圧巻です!


同じ品種で、焙煎違いのもの。
確かに全く香味が違うことがよく分かります。

自身が一番美味しいと思ったのは<肉桂の中火焙煎>でした。
シナモンの香りを仄かに感じつつ、焙煎で出た味わいも感じられて、非常に好みでした。

他にも140℃の高温で長く焙煎したものはかなり香ばしい印象。
逆に軽焙煎のものは緑っぽい、いわゆる清香を感じます。

ただただ、「ほうほうなるほどなるほど」、「これは好き」、「これは苦手」くらいの感想で終わってしまいましたが。笑



結び

中国茶台湾茶は紅茶にはまりだしてすぐに教室に通っていたのですが、煩雑な印象を受け、その後は自分で飲む程度で終わっていました。
今も変わらず好んで飲んでいます。

しかし、こうして飲み比べを行ったり、焙煎技術について知ると途端に心に着火しましてきちんと勉強したい意欲が…。

今後紅茶や烏龍茶を作っていきたいので、焙煎についても掘り下げて勉強していきたいと思います。

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