ほうじ茶って何?自宅で簡単ほうじ茶の作り方をご紹介!

日本茶

春先から初夏にかけて「新茶」というのぼりが立っていたら、居てもたってもいられなくなるお茶好きです。

毎年天候や雨の量などによって、味が変わって価格も変動します。
そのブレを極力抑えるのが生産者の腕の見せ所。
そして、茶商の技術の見せ所。

毎年の味を楽しみたいがために茶を購入し、飲みきれない…という方も多いはずです。
もしくはお茶にそれほど興味がなく、いただいたけれど飲みきれない、というケースもあるでしょう。

そんな時はこれから寒くなってくる時期に最適な「ほうじ茶」を自宅で作ってみましょう。

ほうじ茶とは

ほうじ茶ってそもそもなに?

ほうじ茶の葉っぱ

ほうじ茶は香りも良く、ほっとする味わいで、あまり嫌いという方に出会ったことがありません。

子供の頃から麦茶と同様に飲んでいた、という方もいらっしゃいます。

気温が下がってきて、秋から冬の時期は筆者が経営していたカフェでもほうじ茶を召し上がる方が急増しました。

でも実は「ほうじ茶って何?」と聞くとご存じない方が思ったより多いです。

ほうじ茶の作られ方

<ほうじ茶>は<緑茶>を焙じたお茶のことを指します。

緑茶を高熱(おおよそ170℃~200℃程度)で焙煎します。

大きな丸いドラムの中に入れて、回しながら焙煎する方法や平らな焙煎機で焙じる方法などお茶屋さんやメーカーにより様々です。

また、一概に<ほうじ茶>と言っても、様々な種類があります。

例えば新茶(一番茶)の時期の茶葉を使用したほうじ茶。
三番茶、四番茶と言われる番茶から作られるほうじ茶。
茎だけを集めて作っている(茎)ほうじ茶。

お茶屋さんなどでどのような味なのか尋ねてみると良いと思います。

ほうじ茶の味

ほうじ茶は口中をさっぱりさせる効果がありますね。

また、クセがなく飲みやすいのは高い温度で加熱することにより、カフェインやカテキン、テアニンやビタミン類などが減るからです。

カフェインの昇華点は178℃ですので、焙煎によってカフェインはある程度飛ぶと考えられます。

カフェインが完全にゼロにはなりませんが、妊婦さんや赤ちゃんでも緑茶よりは体に負担をかけないと考えられます。

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【追記】
カフェインが昇華することを確認する実験を行っている方のブログがありましたので貼っておきます。
リケラボ

自宅でほうじ茶を作る際は数分程度ですのでカフェインが完全に昇華するのはかなり難しいだろうと思います。
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また、上述していますが、ほうじ茶にも様々な種類があります。

緑茶の一番茶にはうま味成分やカフェインなども豊富に含まれていますので、味がしっかりしたほうじ茶が作られます。
逆に番茶で作られるほうじ茶はさっぱりとしており、飲みやすい(味は薄い)印象を受けると思います。

ほうじ茶の香り

焙煎機

緑茶を加熱すると、アミノ酸と糖が反応して香ばしい香りが作られます。

元々茶葉には香り成分が多く、その茶葉を加熱することにより《ピラジン類》《フラン類》《ピロール類》が発生し、ほうじ茶独特の香りとなります。

お茶屋さんの前を通った時に香るあの良い香りの正体です。

特にほうじ茶で顕著な《ピラジン類》には血流を良くして、体を温める効果があります。

カフェインが少ないことや良い香りの成分によって精神をリラックスさせますので、ほっとしたい時や眠る前にも効果的です。(カフェインに弱い方は寝る前は避けましょう。)

自宅でほうじ茶を作ろう!

自宅でほうじ茶を簡単に作ることが出来ます。

■用意するもの

①緑茶(多少古くても大丈夫)
②焙烙(臭いのないフライパン、200℃くらいまで設定できるホットプレート)
③濡らしたタオル

1、緑茶をふるう

緑茶振るう
袋の下の方に粉などが溜まっている場合がありますので、軽く振るっておくと良いです。

2、焙烙(フライパン、ホットプレート)を温める

焙烙は陶器でできていますので、煙が上がるくらいまで温めると良いです。
フライパンも軽く煙が出る程度。
ホットプレートは200℃に設定して温めます。

3、温まった焙烙(フライパン、ホットプレート)に茶葉を入れて焙じる

焙烙

すでにかなり高熱となっているので、茶葉を入れたらすぐに焦げないように焙烙を回します。

フライパンやホットプレートでしたら、木べらなどで絶えず茶葉を攪拌しましょう。

焦げている香りがしたら、一度火から下ろし、濡れたタオルの上で冷やします。

香ばしい焙烙

香ばしい香りがしてきて、茶葉全体が黄金色になってきたら完成です。

4、冷ます

焙じた茶葉

葉を皿などに広げて冷まします。
焙煎具合には好みがありますので、焦げる寸前くらいまで行っていただいてもいいですし、緑が残る感じでやめても良いです。

筆者は少し軽めが好きなので、あまりゴリゴリに焙じません。

冷めたら袋などに入れて、一晩置いてから飲みましょう。
一晩くらい置いた方が馴染んで美味しくなります。(これも人によって様々です。)

結び

夏くらいまでは緑茶を大量に飲みます。

真夏は水出しにして大量消費します。

筆者の家は冬も水出しは常備していますが、淹れるのが面倒な時は水出しをマグカップに入れてレンジでチンして飲んだりもしています。

それでも残るくらいには毎年購入するので(汗)、秋口くらいからはほうじ茶や玄米茶も作って飲みます。

一番茶で作ったほうじ茶はしっかりしているので朝に飲んだり、チャイの容量で煮出して「ほうじ茶ミルクティ」を作ったりします。
価格が安めの茶葉を購入した場合もほうじ茶にして寝る前に飲みます。

ご存知かと思いますが、あちこちで「加賀棒茶」という茎のほうじ茶が人気です。

ペットボトルでも出ていますし、スイーツなどに使用しているところもあります。

スターバックスでも「加賀棒ほうじ茶フラペチーノ」が出ていましたね。


「加賀棒茶」は焙煎方法が独特で、飲むと「おお!」!という印象を受けますので是非一度お試しくださいね。

「加賀棒茶」に似た焙煎方法を試みて作られているほうじ茶も実は多く市場に出回っていますのでこちらも是非探して見てください。

寒くなってくる時期はほっとするほうじ茶、オススメです。

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