茶道具について①-お勧めの道具「はかり」-




お茶が好きな方にはこだわりの道具が色々あると思います。

お茶を好きになればなるほど道具も増えるもの。
こだわりすぎて破産しそうになることも多々あるもんです。汗

例えば、日本茶なら急須。

デザイン、握り具合、持ち手や注ぎ口の角度等々、こだわるポイントは人によって違いますが、よい(丁寧に正しく作られた)ものになればなるほど価格も上がるのは当然のこと。

紅茶や茶壺なども茶を美味しく淹れるためには必須の道具であり、こだわればこだわるだけ楽しみが増える部分です。
筆者もご多分に漏れず、お茶の道具にはこだわります。

店をやっていたこともあり、「魅せる」部分と、「美味しく一定に」淹れるための道具は必須であることを痛感しています。

道具には様々あるのですが、第1回目の今回はどの茶種でも共通に必須の【はかり】についてです。
 

【はかること】の重要性

茶の淹れ方に関する書籍は今でも一応一通り見ますし、購入もしています。(さすがにすべてという訳ではありませんが)
自身が紅茶を始めたばかりの頃、とにかくひたすらに紅茶の本を買い集め読みました。

しかしながら、読めば読むほど混乱…。

どの本にも書いてある「ティースプーン2杯程度」というようなざっくりとした説明…。
当時料理もろくにしなかった筆者としては、料理本に書いてある「ひとつまみ」「およそ」の曖昧な説明で本を閉じるほど。(おおげさ?)

20年近くお茶を飲んできた今はその説明、非常に良くわかります。
実際にお茶の教室をやらせていただくときにそうお伝えすることもあります。

なぜなら、茶の種類によって『さじ加減』が必要だから。

そして、経験を重ねたことで自分のさじ加減を即座に発見できるようになったから。

でも、今は思います。
初心者だからこそ計量すべき!と。

何度かはかって淹れてみれば、感覚がつかめてきます。
そうなったら、はかる必要はなくなります。
 

お茶初心者にとって【はかること】が大事な理由


 
例えば紅茶のパッケージの裏に書いてある、「おすすめの淹れ方は5gの茶葉に350㏄の熱湯」というような表示。

5gの茶葉…。
350㏄の熱湯…。

紅茶に慣れていない方には想像ができないのではないかと思います。
実際に初心者向けの紅茶教室をやらせていただくと、この部分で躓いて家で淹れられないと言う方が多いです。

これは【はかり】があれば、すぐにクリアできることです。
たかだか、はかりです。
1000円程度で買えてしまうんです。(高価なものは山ほどありますが)

ティーポットを購入するより、ティーカップを購入するよりハードルは低いはずですよね。

筆者が使用していて、教室等でも必ず使うのはこちら。
こちらは500gまではかれるので、茶葉やスパイス用に使用しています。

 

携帯用で、プラスチックの蓋がついているためある程度の衝撃にも耐えてくれます。
お茶の仕事の時は必ず持ち歩く道具のうちの一つです。小さい割に風袋引きもできて、優れものです。
ちなみに、筆者の家には10個の予備があります。
教室を行う際に一人一人使っていただいたりするためです。
価格もそれほど高価ではありませんので、本当に重宝しております。また、お湯を注ぐ時は通常のクッキングスケールを使用しています。

 

 

お湯の量をはかるときは、最大計量1㎏、最小表示1gで良いと思います。
これくらいでしたら1000円前後で購入できます。
逆に高性能の0.1から2㎏まではかれるというデジタルクッキングスケールを使用していた時期もあるのですが(茶葉もお湯もはかれるから便利!と思って)、結構すぐに壊れました。。
※あくまで筆者の経験によるものです

ちなみに、茶葉をはかる際にはこういったものを使用しています。
茶葉用はかりは500gまでしか計量できませんので、軽いものを乗せないと壊れてしまいます。

左は某100円ショップで販売している小さな計量カップ。
右はミルクピッチャーです。

先の部分が尖っていると、こぼさずにポットや急須に茶葉を入れられるのでお勧めです。





 
【はかること】が大切だというのには以下のような理由があります。

①毎回同じ状態で飲むことにより、キャラクターの違いを理解できるようになる
②目と舌で自分の好みがわかるようになる

 

筆者は紅茶教室で一番この部分を最初に話します。
まずはどんな紅茶に出会っても、【ティースプーン2杯とお湯300㏄で淹れてください】と。

ティースプーン1杯はおよそ2g。
ティースプーンで茶葉をすくった際にどれくらいで2gになるのかを感覚で掴めるようになるまで必ず計量してほしいと思っています。

フルリーフのものは結構山盛りだなーとか。
BOPなら摺り切りで2gだなぁとか。

これで毎回一定の状態で紅茶を淹れていると、それぞれの紅茶のキャラクターが分かるようになってきます。

ダージリンのセカンドフラッシュの茶園違いのものも、「こちらの茶園のものはフルーティだけど、前に飲んだあの茶園は渋みが強かったなぁ」というような感じで頭を整理することができるのです。

お茶の世界ではティスティング(鑑定)というものがありますが、それは必ず同じグラムの茶葉と一定の量の湯で味を見比べます。
同じ条件で淹れることにより、互いの個性(キャラクター)を際立たせて、取捨選択をすることになります。
※見極めるには技術が必要です。

それを行っていると、自然と自分の好みの味が分かってきます。
2gより多い方が美味しいとか、渋みが苦手だから少し減らそうとか。

そうなってくると、お茶を飲むことがより自然に、日常に溶け込んできます。

今日は胃の調子が悪いから、少し茶葉を減らして飲もう。
▼疲れているから、がっつり濃い紅茶にしよう。
▼ミルクティが飲みたい気分だから茶葉をいつもの倍にしよう。

と。

自分の体調や精神状態に合わせて淹れられるようになるのです。

こうなったら、お茶を淹れることが本当に楽しくなります。
前はもらった茶葉100gの茶缶の賞味期限が切れても飲みきれなかったけど、あっという間に飲みきれました、という状態になります。
 

結び

 
お茶は嗜好品のため、正解がありません。
そのため、「およそティースプーン2杯」というような表現になってしまうのです。

あくまでも、「飲む人が決める」のです。

故に、入り口で躓く方が多いのが事実です。

茶業界的に、ペットボトル飲料の台頭等もあり、急須やポットでお茶を淹れない方が増えていると言います。

「茶葉が売れない」「急須を買う人が少ない」と業界の方が嘆いている声をあちらこちらから聞こえてくるのですが、お茶初心者の方が躓かないように淹れる方法を伝えている人は圧倒的に少ないように思います。

なにせ茶を仕事にしていると、お茶を飲むことが当然すぎて、お茶初心者の方の疑問や不安に答えられなくなる、察することができなくなってしまうのです。
少なくとも筆者はそうでした。

お茶初心者の方が、無理のない範囲で、ちょっとだけの支出から始められるようにお茶を楽しむ方法をお伝えしていくべきではないかと個人的に思っています。

コツが分かれば、皆さん勝手にお茶を楽しむようになるのですから。




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