旅の思い出2019年5月-日本最古と言われる日吉茶園-

日吉茶園看板 茶にまつわる旅


ちらりとですが、日本最古の茶園と言われている日吉茶園を見ることができました。

≪日本最古の茶園≫と呼ばれているところは2か所あります。

一つは「栂尾山 高山寺」。
もう一つが今回見に行くことができた「日吉茶園」。

日吉茶園の場所はこちら

日吉茶園と天台山について

805年(延暦24年)最澄が中国浙江省天台山から、茶の種を持ち帰り植えたとされています。

最澄が一番多く学んだのが天台山だったそうで、天台山は「雲霧茶」という緑茶も作られています。
(残念ながら筆者は飲んだことがないのですが)


中国の辞書サイト「百度百科」で≪天台山雲霧茶≫を検索すると、雲霧茶の説明とともに、

公元804年,日僧最澄天台山拜师学法,回国时带去茶籽,播种在比睿山,人称“日吉茶园”。

と記載があります。

同じく「百度百科」によれば、雲霧茶が作られているのは海抜800m~900mのところで、年間平均気温は12.2℃。
年間降水量は1900mmで、夏は涼しく、冬は寒い気候だそうです。

茶は日本のように畝になっているわけではなく、点々と植えられており、その間には寒さや風を防ぐために他の木が植えられているとのこと。

日本も冬は寒くなりますので、こうした環境で育っている茶の種なら問題なく根付いたことでしょう。

現在の日吉茶園

お茶好きな方でここまでお読みいただいた方でしたら、きっとワクワク感があるのではないかと思います。(勝手な思い込み)

では、日本最古と言われている現在の日吉茶園の写真をいくつか。

日吉表

あれ?!
案外小さい…。
数秒で一回りできるほどの大きさです。

日吉看板

ですが、大切に管理されていることが分かります。

日吉新芽

新芽は力強く伸びています。

この木たちが、はるか昔、浙江省の天台山からやってきたのかと思うと胸が熱くなりますね。(1200年以上前から種のまま育っているとしたら大木になっているでしょうし、)

何年か前にDNA鑑定を行ったところ、確かに天台山の茶樹と同じものであったことが分かったそうです。(詳細を見つけることはできませんでしたが…)

結び

思っていたよりは少々小さいものでしたが、毎年ここで新茶が摘まれ、日吉大社と延暦寺にお供えされるというニュースを見ていましたので、感慨ひとしおです。

▼参照:御鎮座1350年祈念事業 日吉茶園お茶摘み体験(5/2-5/5)のご案内

20株ほどしかないため、一握りしか茶葉は摘めないそうですがご利益がありそうです。

また、こちらの日吉茶園だけでは販売できるほどの収量がないため、こちらの木を分けて甲賀市で栽培され、そのお茶が2017年頃から販売されています。

中川誠盛堂茶舗

筆者も以前お茶仲間とこちらのお茶をいただきました。

ワイワイ騒ぎながら飲んだためあまり記憶にないのですが、最澄が中国から持ってきた茶種の遺伝子を持った希少な茶であると思うと、もっと大切に飲めばよかったと後悔しきり…。(;^_^A

またこの背景を踏まえた上で、今度はしっかりと味わいたいと思います。

そして次に京都に行く際にはもうひとつの高山寺を目指そうと思っています。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました