5年ほど前になりますが、日本最北と言われている地植えの茶の木を見に行きました。
日本では茶栽培の《経済的北限》は「新潟と茨城の北をつなぐ場所あたり」とされています。
ですが、岩手や秋田などの東北地方でもお茶は作られていますし、販売しているところもあります。
北海道の知人に聞くと、個人的に家の中で茶の木を育てている方もおり、北海道内で地植えで育てている方も数名いらっしゃるとのこと。
また、現在研究で北海道内に茶の地植えを試みている企業などがあることも耳にしています。
雪が多かったり、寒かったりと、そもそも熱帯の植物である茶の木にとっては厳しい環境・・・。
中でも地植えで日本最北と言われている場所へ行ってみました。
場所は北海道古平市。
禅源寺というお寺の中にありました。
曹洞宗のお寺さんです。
観光で有名な積丹半島です。
美しい海が見られ、ウニが美味しいということで余市駅前や札幌駅からしゃこたん号というバスが出ています。
多くの方が目指すのは積丹半島の先にある「黄金岬」や「神威岬」。
「積丹ブルー」と呼ばれる青い海は本当に美しいです。
ですが、筆者はしゃこたん号を途中下車。
地元の知り合いにも「なんでそんなところ行くの?!」と驚かれるレベル。
「そこに茶があるから」
とカッコいいことを言ったものの、バスの本数が少なすぎるのと禅源寺まで結構歩くので、のどかな旅となりました。
やはり車がないと厳しいな、北海道…。
確かお盆の時期に行ったような気がします。
ですが、静かでした。
お嫁さんらしき方が「今は誰もいないので…」と大量のゴミを片付けながら対応してくださいました。
釣鐘型の窓、好きなんですよね。
火灯窓(かとうまど)と言うそうです。
実は最近知りました。
お嫁さんらしき方が「あっちの方にあると思います」と仰る「あっちの方」がこちら。↓
はい、わからないー。
一人がさがさごそごそと雑草をかき分けつつ、ようやくこれか?という葉っぱを発見!!
この葉の光沢、芽の感じ。
間違いなくお茶の木です。
恋人に出会ったような気持ちで写真を撮りまくりました。←不審者
本当はもっと大きい木があったそうです。
今はもう誰も手入れしている人もいないとお嫁さんらしき方から聞きました。
「私もどこに茶の木があるのかわかりません」と苦笑。
この北限の木の元ネタは札幌のお茶屋さんがずいぶん前に書いていたブログでした。
こちらを読んでから、一度行ってみたいと思い続けていました。
ブログが書かれたのは平成14年。
もう16年が経っています。
筆者の念願叶ったのもすでに5年前。
今も雑草の中であの木は生きているのでしょうか。
寒い冬、雪の下で寒いのを耐えているのでしょうか。
お茶屋さんの記事によると、16年前当時先々代が住職になる前、愛知県から持ってきた茶木だとか。
ロマンです。
もしまた行く機会があったら見に行きたいと思います。
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