リサイクル食器(やきもののリサイクル)をご存じですか?~テーブルウェア・フェスティバル2022より~

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先日(2022年1月29日(土)~2月6日(日))に「テーブルウェア・フェスティバル2022」が行われていました。

筆者はまん延防止期間中でもありましたので、今回はオンラインのみで参加しました。

昨年から?オンラインでも行うようになり遠方にいる方でも楽しめるようになりました。
ありがたやありがたや

前回行ったときのレポが2020年。
もう2年も経ってます???ウソデショ??
▼参照記事:テーブルウェア・フェスティバル2020~暮らしを彩る器展~へ行く(東京ドーム)

今回は2月28日までオンラインで見ることができるステージアーカイブの中で「リサイクル食器」についての講演が非常に気になりましたのでご紹介します。

グリーンライフ21・プロジェクト(GL21)を知っていますか?

陶磁器・焼き物づくりに欠くことができない粘土・長石・けい石etc、これらは地球環境が途方もない永い時間をかけてつくりだした枯渇性天然資源です。

私たちはこれらの貴重な資源をいつまでも大切に使いつづけるために、産地の有志企業が集い陶磁食器のリサイクルを実現する産地システムを構築しました。そして「Re-食器」を生みだしました。
▼引用:http://www.gl21.org/

1997年に美濃焼の地で地元の企業や試験研究機関が集まってグリーンライフ21・プロジェクト(GL21)が生まれました。

高度経済成長期の大量生産・大量消費・大量廃棄といった20世紀型経済システムが主流でしたが、ただ作って売るというだけではなく、売った後も継続して産地として関わっていくこと、また限りある資源を大切にしたいという志によって生まれたプロジェクトです。

美濃焼の産地周辺からスタートしていていますが、着実に他の産地にもこの考え方は広がっているようです。

リサイクル食器(陶器)について

テーブルウエアでのスクショ
▼引用:テーブルウエア・フェスティバルステージアーカイブより
1,家庭、レストラン、カフェ、給食などでつかわれた使用済み食器を回収。
2,粗く粉砕した後、20%&50%の割合で粘土などに混ぜ込み、さらに約7ミクロンにまで粉砕。(50%配合は試作段階)
3,陶磁器・焼き物をつくる坏土(はいど)に再生。
4,再生坏土を練った後、食器などをロクロや鋳込みで成形、焼成。
5,Re-食器として商品化・販売
6,エコロジーな器として使用、そして再び1.へ。
▼引用:グリーンライフ21・プロジェクト公式サイトHP

ちなみに、リサイクルできない食器もいくつかあります。
リサイクル食器
リサイクルできるのは「磁器」「炻器(せっき)」「陶器」に限られます。

土鍋や植木鉢(駄鉢)、ガラス製品も残念ながらリサイクルが出来ません。

リサイクルされた食器はどのようなもの?

Re-食器というものが実はたくさん作られています。

リサイクル食器は「Re20」と「Re50」と表記されており、再生坏土が完成食器に含まれる割合を表しています。
Re50マーク
▼引用:https://item.rakuten.co.jp/js-kikaku/m32301/


このようにネットでも気軽に手に入ります。

ポイントはRe50、Re20と検索窓に入力することでしょうか。

素晴らしいことにRe50に関しては、通常1300℃ほどで焼く焼き物より100℃~200℃程度低く焼成(1150℃程度)が可能ですので、温室効果ガス排出量が最大で33%も削減できるそうです。

さらに、軽くて強度が3倍程度ある子供用食器なども作られています。


こちらの商品はRe-高強度磁器と言い、使用済み強化磁器を20%を配合しています。(Re20)

お子様用の食器はどうしても割れてしまうことが多い訳ですが、こうしたリサイクルのものでしかも使いやすいとしたら活用しない手はないと思います。

筆者も今後プレゼント用に使用しようと思います。

他にもリサイクル陶土の販売や、リサイクル食器を学校や介護施設などでも使用するという取り組みがされているようです。

結び

お恥ずかしながら、筆者はリサイクル食器について意識したのが初めてでした。。

恐らく見たことはあったのでしょうが、認識できておらず。。

今思うと当たり前のことなのですが、陶器は土に返りませんと言われてまず驚いてしまいました。
あ、そうか、そういえば古墳などから陶器が出土するわ。とようやく気付くという…

筆者が好きなたち吉でもRe50の器を販売していました。
たち吉 花咲みシリーズ

筆者は茶器ばかり興味を持ってしまうのですが、思えば急須を作るときの土も枯渇性天然資源ですので、今購入数万円で手に入れることが出来ているものもあと10年も経てば倍くらいの値段にはなってしまうのかも知れません。

お茶もそう言われています。

筆者自身も器や茶器は消耗品のため、購入をためらうことが多いのですが、食器や茶器との出会いも一期一会。

気に入ったものがあれば購入したいと思うようになりました。

必要なもの、気に入ったものを大切に長く使いましょう。
割れた時には金継ぎという素晴らしい技術も日本にはありますのでご安心を。笑

素敵なイベントをありがとうございます。
もう少しオンラインを満喫したいと思います。

テーブルウェア・フェスティバル2022

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