2021/4/15「緑茶と健康シンポジウム」に参加して(2)ー緑茶と新型コロナウイルス研究最前線ー

コロナウイルス茶のいろいろ

こちらはパート2になっています。

▼パート1:2021/4/15「緑茶と健康シンポジウム」に参加して(1)ー緑茶と新型コロナウイルス研究最前線ー

緑茶が新型コロナウイルス抑制等に効果があるのか否か、いよいよパネルディスカッションで迫っていきます。

パネルディスカッション「緑茶の新型コロナウイルスに対する効果について」の概要

研究者それぞれがどのような研究をしているのか10分ずつほど話がされる。

京都大学ウイルス・再生医科学研究所 准教授 三浦 智行 氏の研究

新型コロナ疑似ウイルスによる安全・簡便・高感度の中和活性測定開発の研究をされている。

マウス等の実験動物では見られない感染症について、ヒトに近い霊長類を使った研究を行う。
元々はHIVウイルスのワクチンや治療薬の開発を行ってきた。

HIVはヒトとチンパンジーのみが罹患するもの。(マウスはかからない)

その応用として新型コロナウイルスの疑似ウイルスを作成し、それを細胞に接触させて反応を見るが、その際に結合を中和する抗体として緑茶抽出物やカテキン類も使用。

ある程度の抑制効果があることは間違いないが、論文発表前なので詳細なデータは示すことが出来ない状況。

仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長 西村 秀一 氏の研究

35年インフルエンザと呼吸器ウイルス系の研究を行ってきて、現在は病院の中でのウイルスセンターで研究を行っている。

新型コロナウイルスに対してはすぐに薬が見つかるわけではないため、手持ちのもので何か対策ができないかと考えてきた。

特に耳鼻科と歯科は口中にあるウイルスと直接触れてしまう可能性があるため、それに対抗するための薬を調べたが良いものがなく、イソジンが効果的であった。
10秒ほどでウイルスを滅する。

700床あるが現在院内感染は一度も起こしていない。

イソジンでの臨床研究を行って効果があることは分かり、イソジンの代用になるものを探してカテキンを使用。

緑茶の商品ごとにも違いが出ており、そのあたりも追って研究を続けている。

京都府立医科大学 免疫学教授 松田 修 氏の話

初めに、現在まだ試験管内の実験結果であり、人での臨床研究で明らかにする必要があるという段階。

また、現在伊藤園(株)との共同研究を行っている。
研究自体は以前から行っており、商業的目的で始めたものではないということも伝えておく。

1分間新型コロナウイルスをお茶につけて、その後希釈して細胞に感染させて細胞の様子を見るという研究をまず行った。
ウイルスの感染能力を測る目的。

茶種によって違いが表れるものの感染能力を抑制することが分かり、具体的にはEGCGやテアフラビンなどが効果を発していることも分かった。

ほうじ茶も紅茶も新型コロナウイルスを抑制するということが分かった。

変異ウイルスにどのお茶が効果あるのかという研究も行っている。(こちらは未発表の内容)

結果として、「茶が新型コロナウイルス感染予防効果があるのか」と言えば、「口からウイルスが入るということがあれば有効である可能性があるが、鼻や気道から入ったウイルスには恐らく効果はない」。

また、「すでに新型コロナウイルスに感染している人が飲んで治す効果があるかとすれば恐らく難しい」。

有効と考えられるのは多くの方が茶を飲むことによって、その中にいる感染者の唾液中のウイルスが抑制され、一集団全体の感染拡大が抑制される可能性はある。
マスクと同じように公衆衛生的な使い方ができるのではないか。

臨床試験を開始しているので、今後試験管内の研究結果が人に対して有効であるかが明らかになっていくだろう。

京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所 技師 北尾 悠樹 氏の話

茶の種類や茶の製造、効能についての話。

(ここはお茶詳しい方には不要なため、割愛)

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この後コーディネーターの京都先端科学大学 バイオ環境学部教授 藤井 孝夫 氏により、パネリストと質疑応答が行われる。

結び

茶は新型コロナウイルスの「治療」には恐らく効果はない。(あったとしても調べようがない)

また、鼻や気道に入ってしまった新型コロナウイルスにはどうしようもないが、口腔内のウイルスの拡散や体内への流入を抑制する効果はあるだろう。

茶の成分が風邪やインフルエンザ予防に効果があると従来言われていたものが、新型コロナウイルスにも適応するであろう、というのが現在の最先端の研究のようです。

質疑応答の際にあった話ですが、今後は実際に感染している方たちに茶成分がどのように効果があるのかという臨床研究も行っていかなければならないものの、個人情報の問題や感染拡大している状況では難しいとのことでした。

全くの素人の筆者ですが、確かにいまだワクチンですら効果が不透明な状況ですので、効果が未知の茶の成分について注力するのは無駄な気もします。。

現状、EGCGやテアフラビンらがすぐに治療薬やワクチンとして効果を発することはないそうですが、予防としてマスクと同じ扱いで(公衆衛生的に)「茶うがい」や「茶飲用」をお勧めしても良いということが分かりました。

もちろん、「茶は新型コロナウイルスに効く」というような過剰な宣伝ではなく、今回のシンポジウム(や各論文など)でこういった結果が出ていることを理解した上で誠実にお客様に伝えていくことが大切です。(シンポジウム内でも度々注意されていました)
▼参照記事:「緑茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスに効果的 」という文言はアウト!消費者庁の注意喚起。

とか言いつつ、これだけ毎日茶を飲んでいるにも関わらず筆者自身が感染したら効果も何もないので、ひとまず免疫力アップのためにしっかり食べて、笑って、それプラスお茶を(いつも通り)たくさん飲むということを心がけます。

できれば一度も感染せずにこの災厄を乗り越えたいものです。

皆さんもどうぞお気を付けください。

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