桑葉茶というものをご存じですか?
先日桑葉茶を作っている静岡の農家のニュースが出ていました。
「桑葉茶」産業に育て 松崎の企業組合(2018年7月4日)
※麦茶の記事でも軽くご紹介しましたが、桑葉茶もカメリア・シネンシスを使用していないので「茶外茶」「代用茶」とします。
明治時代に輸出が盛んだった生糸を作るための養蚕。
松崎は繭の名産地だったそうです。
生糸の輸出が減り、蚕の餌である桑葉の耕作放棄地が増え、再利用として桑葉茶が多く販売されるようになりました。
蚕の唯一の餌でもある桑葉には様々な効能があります。
桑葉茶の製法についてもまとめてみたいと思います。
桑葉茶の効能はどういったものがある?
食物繊維、ビタミン各種、ポリフェノールなどを含んでいます。
また、カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルやアミノ酸類も多いそうです。
中でも注目される成分が、桑の葉にしかないと言われる「DNJ(デオキシノジリマイシン)」が非常に様々な体に良い効果をもたらすと言われています。
糖尿病予防 | 糖質の吸収と血糖値の急上昇を抑える |
ダイエット効果 | 便秘解消、中性脂肪の排出を促す |
肝臓や腎臓の機能向上 | アルコールの分解と吸収を抑える |
漢方では桑葉(そうよう)と言って昔から親しまれています。
桑葉茶はどうやってつくられているの?
最初にご紹介した静岡の桑葉茶(そうばちゃ)は粉末スティックを作っているようです。
1、粉末にする
2、葉茶
1、粉末にする
粉末にしているので葉の有効成分はすべて摂取できます。
桑葉茶だけだと青臭みが感じられるようなものは、抹茶粉末や青汁などが混ぜられているものも販売されていました。
糖質が気になる方にと人の心を動かす言葉が…。
粉末状になっているので水に溶かして飲めるというところが良いですね。
簡単に摂取できて、健康に良いというのは興味がない方にも訴求しやすいところです。
2、葉茶
自宅で作る場合などは、枝ごと切って天日干しにし、そのまま葉を煮て飲んだりもするようです。
葉茶の場合も桑葉茶独特な風味を消すために、紅茶や烏龍茶をブレンドしているものも多くあります。
また、緑茶や紅茶と同じ製法で作る方法もあるようです。
いくつかの桑葉茶製造方法を調べていると、煮る⇒(揉む)⇒乾燥が多いように見受けられました。
やはりこちらも茹でてあくを抜き、さらに洗浄してから作られるようです。
出来上がった形状は釜炒り茶に似ています。
農薬不使用、またティーバッグも無漂白。
工場自体も有機JASを認定、HASSAPも取得されているようです。
安心安全、健康のためにはとてもありがたいですね。
ティーバッグですと日常的に飲みやすいですし、糖尿病の方は食前に飲むと良いようです。
ちなみに、桑の実は?
桑の実はマルベリーと呼ばれ(桑もしくは桑の実のことをmulberryと言います)、多くはジャムにするのだそうです。
こちらも葉と同様、効能が様々あります。
特にビタミンCとカリウムが多いので美容を気にする女性には最適です。
こちらは過熱用だそうです。
ジャムにするとよさそうですね。
ホワイトマルベリーもあります。
ビタミンやミネラルが豊富でオススメです。
ドライフルーツは効能もぎゅっと詰まっているし、甘味も強くなるので美味しいですよね。
おやつ代わりにどうぞ!
結び
20年近く前、筆者はマルベリーティという、紅茶と桑の葉のブレンドを飲んだのが桑葉との出会いです。
今は製法も様々工夫され、美味しくなっているのでしょうね。
そして研究も続けられています。
健康茶の分野でも注目株です。
明治時代の日本経済を支えた「生糸」と「日本茶」。
どちらもまた輸出が増えているという縁を筆者は感じずにはいられません。
桑葉茶が海外の方に受け入れられるよう、願います。
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