茶の慣行栽培と有機栽培について①~農薬や化成肥料などなど~

新芽踊る 茶を育てる


センシティブな話題になっている部分もあり、このブログで書くことも憚られておりましたが現状筆者の分かる範囲で備忘録的に書いていきたいと思います。

今後知識が増えて更新していく部分もあると思いますし、国の方針自体が変わっていく可能性もあります。
ご指摘いただければ修正もしていきたいと思っております。

いや、これ、本当になかなか触れられない部分でもありますし、自身も今まで避けて通ってきたところでもありまして…。

筆者は兼業茶農家で、畑のことは経験者である相方に任せていることが多いです。
自身はどちらかと言えば、茶を作る、どのように淹れるか、飲むかの担当。

とはいえ、お金の授業も学校で始まり、「農薬の授業も是非学校でやってほしい」と願うようになりました。
というのも、本当に知らないことが多すぎます。
そして、少し検索するだけで、筆者でさえ「???」となるような謎情報のオンパレード。。

「食育」という言葉と同様に「茶育」と言う言葉も多く見られるようになってきています。

口に入るものだからこそ、一方に偏った考えではなく、自分自身がきちんと理解しておかなければいけないのではないかと思うようになりました。

勉強途中ですが…。
と、強く言い訳をしておく前置き。。

SDGsという言葉がすっかり浸透し、茶の世界でも「自然に優しい」「農薬を使ってない」というような言葉が見られるようになって久しいです。

ところで、皆さん、茶の慣行栽培と有機栽培についてどれくらい理解しているでしょうか。
どれくらい自分の言葉で人に伝えられるでしょうか。

茶の栽培の仕方は何が違うの?
農薬を使っているかいないかだけの違い?
有機栽培はなんとなく安全?
慣行栽培ってどういう特徴があるの?

慣行栽培、有機栽培、それぞれを今流行りのBingAIチャットに聞いてみました。

■「慣行栽培」とは?

慣行栽培とは、各地域で農家の多くが実践する農作物の栽培方法で、農薬や化学肥料、農業機械などを使用する農業のことです。農林水産省は、慣行栽培における農薬や肥料の使用基準を、地域ごとに「地域慣行栽培基準」として定めています。慣行栽培は、大量生産を目的とし、害虫や除草を効率よく行うことができます。国内の99%が慣行栽培だと言われています。慣行栽培は、古くからの習慣を意味する言葉で、世界中で一般的な作物の育て方です。

■「有機栽培」とは?

有機栽培とは、「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと、並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業」と定義されています。有機栽培は、慣行栽培に比べて肥料や農薬の使用量が少なく、環境負荷が低いため、健康的で安全な食品を生産することができます。また、有機栽培は、土壌の健全化や生物多様性の保全にもつながります。

分かりやすい…!
もはやブログを書く意味とは。。?

それでは、それぞれを見てみましょう。

慣行栽培(農法)とは?

慣行栽培は前述の通り、今まで通常行ってきている栽培方法のことになります。
農薬や化学肥料を、適量、適期に散布し作られているということ。

慣行栽培の大きな目的は「大量に安定して作物を作ることができること」でしょうか。

慣行栽培において、農薬や肥料の散布時期は以下の表のようなものがあります。
※静岡県の場合
生育ステージ
                       ▼出典:https://www.maff.go.jp/j/seisan/gijutsuhasshin/techinfo/attach/pdf/cha-2.pdf

慣行栽培の場合は地域によって多少異なるものの、防除の時期や肥料を撒く時期が決まっており、それに従って作業を行うことになっています。

他にも例えば各種肥料や土壌改良資材の目安は以下の表のようなものがあります。

施肥基準
                                    ▼出典:静岡県土壌肥料ハンドブック(第15版令和3年3月改訂)

これらは全国で共通しているかと思いますが、上記出典のPDF(https://www.maff.go.jp/j/seisan/gijutsuhasshin/techinfo/attach/pdf/cha-2.pdf)には、

実際の栽培にあたっては、地域のJAや普及指導センター、茶生葉の出荷先である茶工場等に相談いただき、地域や茶工場の意向に沿った施肥設計や防除基準等に基づき栽培してください。

と注意事項が書かれています。

有機栽培(農法)とは?

慣行栽培に対して(反対という意味ではなく)、有機栽培という言葉があります。

では、茶の有機栽培に関して誰かに聞かれたとき、どのように答えるでしょうか?

2006年に制定された「有機農業推進法」によれば有機栽培は以下の定義になります。

  1. 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
  2. 遺伝子組換え技術を利用しない
  3. 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する

上記の有機農業の原則に則って栽培される「有機農産物」には以下の定義があります。

周辺から使用禁止資材が飛来し又は流入しないように必要な措置を講じていること
・は種又は植付け前2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用しないこと
・組換えDNA技術の利用や放射線照射を行わないこと

上記のような要件を満たし、認証機関に認証されたものだけが「有機栽培茶」と名乗ることができ、下のマークを使用することが許されます。

有機JASマーク
▼出典:農林水産省HP

慣行と有機の間?「特別栽培農産物」とは?

見ていただいた通り、ざっくりと慣行栽培と有機栽培の違いをご理解いただけたかと思います。

もう一つご紹介しておきたいのが「慣行栽培」と「有機栽培」の間の栽培方法で作られた「特別栽培農産物」。

こちらもあえてBingAIチャットに聞いてみましょう。

■特別栽培農産物とは?

特別栽培農産物とは、農林水産省が定めた「特別栽培農産物の生産及び品質の向上に関する法律」に基づき、生産者が特定の生産方法を実施し、かつ品質基準を満たした農産物のことを指します。

具体的には、以下のような条件を満たす農産物が特別栽培農産物として認定されます。

・生産者が特定の生産方法を実施していること
・品質基準を満たしていること
・生産者が所在する都道府県知事が指定した品種であること
以上の条件を満たす農産物は、出荷時に「特別栽培農産物」と表示することができます。

これだと少々ぼんやりしていますので、農林水産省のHPで確認を。

農林水産省の「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」には以下のように書かれています。

特別栽培農産物とは…

その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)に比べて、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下、で栽培された農産物です

節減対象農薬と化学肥料双方の節減が必要です。
なお、節減対象農薬を使用しなかった場合、「節減対象農薬:栽培期間中不使用」との表示になります。

となっています。
こちらの方が分かりやすかったですね。(;^_^A

農林水産省のHPを見ると「農薬、化学肥料ともに慣行栽培の50%以下の使用」という点で慣行と有機の間とお伝えした意味が解っていただけるのではないかと思います。
※「特別栽培農産物」の認証制度は県単位で行われているため、認証マークがあるところ、ないところが存在するようです。
他にもエコファーマーなど県独自の認定制度があるところも。
→エコファーマーについては法改正に基づき新規申請は受け付けないことになっているとのこと。教えてくださった方ありがとうございます。

筆者的は永年作物である茶の場合の「節減対象農薬:栽培期間中不使用」の表記がどうもよく飲み込めずにおりますが(汗)、ここは一旦「慣行」☞「特別栽培農産物」☞「有機」という順番で農薬や化学肥料の量が少なくなるとイメージするに留めます。

結び

ここまでまとめるだけで結構な時間がかかったので、また調べたことは追々まとめていきたいと思います。

調べれば調べるだけ疑問も増えてくるので、まぁ焦らず自分なりにまとめていくことにします。

専門的な知識がある方、おかしな表記、間違いなどがありましたら是非ご指摘いただけると幸いです。

全然話変わりますけど、BingAIチャットやChatGPTの出現により、ますますブログ業界は劣勢だとか。

YouTubeやTikTokなどによりすでに終わっていると言われているらしいブログ業界。
そこにさらに追い打ちが。。

とはいえ、筆者はそもそも自身の経験を言葉にまとめておきたいだけですので気にもしていませんが、確かに調べるときは便利ですね。

第一自分の言葉でまとめないと知識として身に付きません。

動画はやる気がない時や何かをしながらラジオ代わりにかけていることが多いです。

使いようですかねぇ。

昭和の人間としては進歩の速さに全くついて行けてません。。(本気でどうでもいい話題)

コメント

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