ティーバッグのマイクロプラスチック問題とは?ティーバッグで茶を飲むのは危険?

ティーバッグ訂正用 茶のニュース

世界的にもかなり話題となっているマイクロプラスチック問題。

プラスチックストローが紙製に変わっていたり、買い物したときの袋が有料になったりと、日本も急激に改革が進んでいるのを感じます。

茶についてのニュースを日々検索しているのですが、ここ数日毎日のように見かけるニュースに「ティーバッグのマイクロプラスチック問題」があります。(2019年9月現在)
▼関連記事①:プラスチックストローが禁止?どうなる台湾のタピオカミルクティ!
▼関連記事②:ティーバッグが破ける?ヨークシャーティ(Yorkshire Tea)のティーバッグ事件

ティーバッグのマイクロプラスチック問題とは?

マイクロプラスチック

https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.9b02540 より引用

カナダのマギル大学Nathalie Tufenkji教授の研究チームはモントリオールのカフェやショップからティーバッグを購入し、それを切り開いて洗い、茶葉無しの状態のティーバッグを95℃のお湯に浸しました。

そして、電子顕微鏡と分光法によって成分を分析したところ、多量のプラスチック粒子が発見されたというものです。

その数、約116億個のマイクロプラスチックと31億個のナノプラスチック。

非常に小さな粒子のため、1カップ当たりにすれば16マイクログラムとなり、それほど多くはありませんが食品や他のボトル飲料よりは多いとのこと。

このプラスチック粒子はティーバッグの組成と同じものであったことから、ティーバッグ由来のプラスチック粒子であることは間違いないとのそうです。

さらに、プラスチック粒子が多く含まれた水にミジンコを入れたところ、死にはしませんでしたが、異常行動と発達奇形が見られたとのことです。

実験当時(2019/9/25に論文が発表)、マイクロプラスチックが人間にどのような悪影響を及ぼすかははっきりしていませんが、小さな生き物にとってマイクロプラスチックはかなりのダメージとなることが考えられます。

※上記実験結果はこちらから読めます。(イラスト引用)
※参照①:https://www.newscientist.com/article/2217483-plastic-tea-bags-shed-billions-of-microplastic-particles-into-the-cup/
※参照②:https://www.sciencealert.com/plastic-teabags-are-filling-your-tea-with-microplastics
※参照③:https://gigazine.net/news/20190927-plastic-teabags-release-billions-microparticles/

実際どうなの?

具体的にどこのメーカーのティーバッグを使用して実験したのか等詳細は不明です。

商品名を出してしまうと、現状人間への影響がはっきりしていないのに風評被害で大変なことになりかねないということでしょうか。。

だしパックの場合は紙素材のものがかなり増えてきているように思います。

だしパック兼用のお茶パック等は外泊する時などに持って行っています。
茶こしがないホテルなどでもお茶が飲みやすいからです。

自分でティーバッグを作ることができるナイロン製の空袋もやはりいずれは無くなっていくのでしょうか。
筆者自身も少し前まではこちらを利用していました。


最近は少し減ってきているようにも思いますが、以前はこちらが主流商品だったような気がします。

また、茶関係の方ならあるあるかと思うのですが、試飲用コップも気になります。

茶のイベントなどが今年もまだまだ続きますが(こちらを参照ください)、個人的に紙コップでの試飲が嫌いです。

特に、少し熱めの茶を淹れると、紙の味がするため折角のお茶が美味しくなくなってしまいます。
そのため、筆者は今まで必ずプラスチックコップを使用していました。


ペットボトルからもマイクロプラスチック粒子は検出されていますので、試飲用カップもいずれ紙コップに切り替えるべき時が来るのでしょうか。

最近は紙コップでも、紙の匂いが気にならない作りの良いものが多く販売されるようになりました。


ちなみに、アメリカ、ペンシルベニア州立大学の研究によると、海水に含まれるマイクロプラスチックの60%は洗濯用糸くず(合成繊維)であるという研究も出てきています。
▼参考記事:http://karapaia.com/archives/52282655.ht

そう考えると、ティーバッグから抽出されるマイクロプラスチックはそれほどでもないのかも知れませんが、無意識に身の回りに溢れているプラスチック製品。

長らく恩恵を受け続けてきましたが、見直しの時期にきているのかも知れませんね。

結び

こういう研究結果が出たことにより、安価で粗悪なティーバッグを使用しているメーカーは叩かれることになるかも知れませんし、茶業界全体でも検討していくべき事案であると思われます。

今のところ人体への影響がどれほどなのかはまだ分かりませんが、海洋生物たちの苦難を考えると少しずつでもプラスチック製品を使用しないようにしていくことが大切だと考えられます。

個人的に以前からゴミを出さないようにするという取り組みで、「給茶スポット」「お茶Bar」の活動に賛同しています。⇒昔の記事ですが、こちら

紙コップもプラスチックカップもティーバックも使わないようにするためにおススメは、自身でポットや急須茶を淹れることですね。(どや顔で)

出るのは茶殻だけ!!(肥料にもなる!!!)

自宅でも職場でも、自分でお茶を淹れて、マイボトルを持って歩けば環境に優しいと思うんですよね、うんうん。

これを機に、ティーポットや急須でリーフから茶を淹れることを今より多くの方が見直してくれるようそっと願います。

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