前編はこちら。
牛乳から次第にシェアを伸ばしている植物性ミルク。
どの植物性ミルクの中でミルクティに合うのはどれだ実験を行っています。
今回は後編。
前編で植物性ミルク5種類の説明と感想を書きましたので、今度は実際にミルクティにした際の感想などをまとめていきたいと思います。
ミルクティについての説明
今回ミルクティには「アッサムCTC」を使用しました。
同じ条件で作った紅茶に同じ量のミルクを入れて、正しく鑑定を行います。
同じ条件というのは鑑定の必須事項です。
▼参照記事:茶の鑑定(テイスティング)をする際の道具、鑑定の必要性について
▼参照記事:紅茶鑑定に必携!おススメ道具、テイスティングカップの使い方
■アッサムCTC:20g
■熱湯:1ℓ
3分抽出しました。
それを同じ形状のカップにおよそティーカップ1杯分の150mlを入れます。
その状態でミルクをそれぞれ30㏄ずつ後入れしました。
上から見ると色の違いがよく分かります。
比べてみてどうだった?
1、ライスミルク
「粉っぽい」
「ざらつきがある」
「餅っぽさはなくなった」
印象でした。
ですが、この5種類の中で一番アッサムの苦渋みを引き立たせてしまいました。
なぜかは分かりませんが…。
2、ヘンプミルク
癖が強いのでもしかしたらアッサムに負けないような味わいに化けるかと若干の期待を持ちつつ…。
…案の定、無理でした…。
「紅茶の味より麻紐感が前に出てくる」
「えぐい」
という印象。。
コクはあるんだ。
あるんだけど、そっちじゃないという方向に味わい深くなってしまいました…。(察して…)
3、オーツミルク
「ミルクを入れてもさっぱり」
「飲みやすいがコクはない」
オーツミルク自体が飲みやすかったので、紅茶に入れると紅茶の苦渋みに負けてしまうかと思いましたが案外バランスよくまとまりました。
麦っぽさもなくなり、飲みやすいです。
4、アーモンドミルク
「ほのかなアーモンド」
「飲みやすいが後味が若干べたつく」
という感じ。
杏仁豆腐感は少し和らぎますが、少し残っています。
思ったよりは飲みやすく、ただ後味のべたつきはちょっとネガティブな要素かも知れません。
5、無調整豆乳
「ミルクだけだとものすごく感じた豆感がない」
「さっぱりしていて飲みやすい」
今回相方と一緒に鑑定していたのですが、相方はあの豆感の強い豆乳がこんなに化けるとは…と一番驚いていました。
筆者も紅茶教室のミルクティの回ではこうしてミルクの飲み比べをした後にミルクティの飲み比べを行うのですが、無調整豆乳は多くの方が驚きます。
これからは豆乳ミルクティにします!と帰っていった方も多数。
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一応この後ミルクをさらに30㏄ずつ足したものもテイスティング。
さらに、砂糖を5g足したものもテイスティングしました。
味に癖のあるヘンプなどは砂糖を大量に入れればよいかも知れません。
他も砂糖を入れた方が圧倒的に飲みやすいです。
ミルク倍量はミルクの味自体を濃くするだけでしたので、ミルクの味を前に出したい場合は有効です。(紅茶の味は負けてしまうかも)
気になる順位は?
1位無調整豆乳
2位オーツミルク
3位アーモンドミルク
4位ライスミルク
5位ヘンプミルク
これはあくまでも筆者が店に出すことを想定して順位付けをするならば…という話です。
また、メーカーによっても多少味の違いはあるはずですので、参考程度に考えてください。
恐らくペアリングするスイーツ等にもよってくるので一概には言えませんが、現段階では個人的にヘンプミルクは使いこなせる自信がありません…。
ライスミルクもざらつきが気になるのでちょっと…。
無調整豆乳に関しては昔カフェでも出していたので安定していますし、オーツミルクは豆乳に続くくらい安定感(バランスの良さ)がありましたので採用。
オーツミルクがこれほどバランスよいミルクティになるとは思いませんでした。
結び
飲み比べているうちに、そもそも牛乳のミルクティはどんな味だったかと、同じ条件で作ってみました
今回は自宅にあった一般的なUHTの牛乳ではありますが、やはり口なじみがあるので美味しく感じられたのは事実です。(;^_^A
「♫やっぱ牛乳でしょ♬」
と口ずさんでしまう40代。。
酪農がなくなる世界。
考えたこともないですし、考えたくもないのですが現在コロナウイルスがこんなに蔓延して世界中がパニックに陥ることも誰も想像していなかったはずです。
明日には大地震が来て日本が沈没するかも知れませんし、富士山が噴火するかも知れません。
食糧難を想定することも大切な未来予想なのでしょうね。
また、近年増加の一途である多様な食物アレルギーに対応するためにも必要なのかもしれません。
筆者もアレルギー体質なのでそのあたりは非常に理解できます。
現在飲食店は非常につらい状況が続いていますが、今後例えば大きくフランチャイズなどを展開していくつもりだとすれば、植物性のミルク、代用肉の活用が必要不可欠となってくるのではないかと思います。
オーガニック、グルテンフリー、サスティナブル、ハラール認証などなど。
小さな飲食店でも頭に入れていかなければならない問題になりつつあります。
色々と難しいですが、筆者自身もこうして植物性のミルクの提案を今後もしていきたいと思います。
もちろん牛乳(乳製品全般)大好きですので出来るだけ購入しつつ、将来的なことも考えつつ、学びを深めていきたいところです。
まとまりませんが、こうした実験シリーズはやはり楽しいですね。
早く紅茶教室も再開したいものです。。
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