ついに「緊急事態宣言」が発出されました。
元々出来るだけ外出を控えるようにはしていましたが、今後はより注意が必要となります…。
ですが、茶畑の仕事はこれからが本番。
土日しか茶畑の仕事ができない兼業農家の筆者は天気と相談しながら出来るだけ畑に足を運んでいます。
お陰様で外出できないストレスはないのでありがたいことです。
人にも接しないし、自然の中なので安全。(多分)
現在、苗、挿し木と育てていますが、実は種も植えました。
今日はそちらの様子を少しだけご紹介します。
茶の種について
チャは自家不和合性という性質を持っており、自身の雄しべと雌しべで受粉が出来ません。(基本的には)
自身の花粉で受粉ができないため、別の個体から花粉をもらって受粉することになります。
通常は風や蜜蜂等が花粉を運び、秋くらいに花が咲き(冒頭の写真)、実をつけます。
この種から育った苗を【実生(みしょう)苗】と言います。
↑こちらが茶の実
↑緑の実が熟すと割れて、種が出てきます。実の中には3つの種が入っています。
聞いたことがある方もいるかと思いますが、地図記号の茶畑はこの実がモチーフとなっています。
↑こちらが地図記号の茶畑(ちっさいですがお許しを…)
【実生苗】の場合、例えば「やぶきた」という品種の畑で自然交配したものは人間と同じように父と母が違う遺伝子を持っているため、その子供(種)は「やぶきた」ではなく「雑種」という扱いになります。
そうなってくると、芽の育ち具合や虫の付き具合も一株ごとに異なってきます。
(人間が1人1人個性があるのと同じように)
それでは人間が管理するには都合が悪いですよね。
茶刈機で茶を刈る場合も芽ぞろいが悪いと製品の質も落ちてしまいます。
一株ごとに個性が違うことを生かして育てる方法もありますが、手ではなく機械で摘み取りをする場合はやはり不便…。
そのため、出来るだけ同じ品種のものをまとめて育てたいため、通常はいわばクローンである【挿し木(さしき)】で増やします。
簡単に言いますと茶の木の枝を切って、土に植えます。
そこから新たな根を張り育ち、大本の木と同じ性質を持つことになりますので芽が同時期に揃います。
新茶の時期に畝が一斉に芽吹くのは人の手が入っているからなんですよね。
そろそろあちこちで新茶の知らせが…。ウズウズ。
種から植えてみる
今回植えたのは「べにふうき」という品種の近くで拾った種。(つまり雑種)
他にもあるのですが、どこで拾ったものなのかは内緒にしておきます←
品種に詳しい方に聞くと、母方の特徴が強く出る傾向があるということですので仄かな期待を。
畑まで少々距離があることもあり、マメに草むしりが出来ないためマルチをひくことにしました。
マルチはこちら。
多分絶対見たことがあるやつ。
筆者がひいたのがこちら。
ガタガタっすねw
だって初めてだもの。(言い訳)
穴が空いていますが、そこに一つ一つ種を植えました。
穴の開け方も雑ですねw
さてさて、出てきてくれるのか…?
結び
苗も種も挿し木も今平行して行っています。
とはいえ、挿し木のものはまだまだ赤ちゃん。
しばらくは自宅の庭?でこっそり生育を見守ります。
今年は数種類の苗を新しい畑に植えるつもりです。
それでもある程度収量が取れるようになるには最低でも5年ほどかかります。
新しい品種を相方と植えようと話になった時は思っても見なかった現在の状況を考えると、これから5年、どのような変化が起こるか分かりません。
結局うまくいかずに諦めざるを得ないことになるかも知れません。
ただ、筆者は何かしらお茶に携わっていたいため、細々と、出来る範囲で楽しんでいきたいと思います。
新型コロナウイルスで気持ちが落ち込む2020年ですが、明るい未来を目指して茶を育てていきます。
応援していただければ嬉しいです。
まぁ、気軽な気持ちで子育て日記???をお楽しみいただければ幸いです。
▼続き:茶を育てるー種から育てる編②ー
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