【新型コロナウイルス関連】インドの茶園労働者は新型コロナウイルスでますます厳しい状況に





丁度この記事を書いている時台風10号が九州地方を直撃し、被害状況が次第に明らかになってきているところです。

今年の九州地方は先日の大雨からさらに過去最大の台風上陸と散々な状態で、言葉が出ません…。

かなり離れている筆者のところも雨が激しく降ったりやんだりを繰り返しており、竜巻や突風に注意と注意喚起がされています。

毎年更新されていく「過去最大」「戦後最大」に耳が慣れ始めてしまっていて怖いことですね。

今回は少しネガティブな内容になるかと思いますが、インドの茶園労働者の現状について少しまとめてみたいと思います。

インドの茶園労働者の実情

日本の基準から考えると、インドやスリランカ等の茶畑で働く方々は賃金が安く、重労働だと言われています。(すべての茶園がそうとは限らないと思いますが)

時折ストライキが起こり、少しずつ改善がされている部分もあるかとは思いますがまだまだ世界的な労働水準から見ると厳しい状況であるというのが実際のところであるようです。

今回ご紹介する元記事はこちら

この記事の中には、平均的な茶園労働者の例が書かれています。

毎日16㎞歩いて24㎏の茶葉を運び、13時間働いて得られる1日の収入は150インドルピー(INR)。
これは2ドル(USD)に当たります。

そして、この過酷な労働をしている茶園労働者のうち87%が辛うじて月に4500ルピー(INR)を得られているそうです。
残りの13%はどうなっているのか…?

ざっくり計算で4500ルピーは6500円弱。
13時間の労働を行って、1日200円ちょっとしかもらえません…。

アメリカ、インド、日本の物価を鑑みていませんので細かいことは分かりかねますが、労働の対価として見合っていない給与であることはなんとなく理解できます。

また、一部の労働者は裸足で働いており、女性は出産後数日で仕事に戻ることを余儀なくされ、さらにきちんとした保育施設もないとか…。

かなり過酷な状況のようです…。

新型コロナウイルスの影響でさらに窮地に





副題の「Working means risk of illness; staying home means going hungry(働くことは病気のリスクを意味し、家にいるということは空腹を意味する)」という言葉が胸を貫きます。

日本も同じように職を失って、お金もなく家で過ごさざるを得ない人もいるようですしこの辛さはいかんともしがたいですね…。
おのれ、新型コロナウイルスめ…としか言えないのがまた辛い…。

ただでさえ低賃金、重労働の茶園労働者たちはそれでも命をかけて働きに出ざるを得なくなりました。

新型コロナウイルスから自分たちを守る術もないままに…。

3/25、インド全域で外出禁止令が出され、多くの茶園も操業を停止。

しかし、その後すぐにThe Indian Tea Association(インド茶協会)はインド政府に対して「規定された安全性と社会的距離のガイドラインを遵守しながら、茶園の通常業務の再開」を求めていました。

労働者たちは反発をしたものの、働く人達の健康より経済が重視され、4/10には茶園業務再開が許可されます。

ダージリンやアッサムは丁度ファーストフラッシュの真っただ中。
紅茶好きな人間としては今後どうなっていくのか常にニュースを見守る日々でした。
▼参照記事:【2020/3/27現在】新型コロナウイルスによる2020年の茶の状況について
▼参照記事:【新型コロナウイルス関連】西ベンガルとアッサムのロックダウンに関係した茶生産について

新型コロナウイルスへの感染リスクもある状態で、マスク等の自分たちを守るものも持ち合わせていない茶園労働者は、それでも生きるために働かざるを得ず、閉鎖していた分の労働日数を保証してくれるよう抗議をしますが、すべての茶園が補償されているとは到底思えません。

そして、インド全域での新型コロナウイルス感染者や死亡者の人数は明らかになっているものの、茶園労働者たちの正確なデータはないようです…。

きっと我々の見えないところで多くの感染者や死亡者、そして仕事を失って飢餓に苦しむ人たちがいるのでしょう…。

一部の紅茶の価格は高騰

アッサムの一部では新型コロナウイルスのために生産量は40%減だったにも関わらず、茶の値段が高騰して嬉しい悲鳴をあげているところもあるようです。
▼元記事:COVID-19 impact | Assam tea growers happy since price of tea leaves soar

2020年8月末の記事ですが、アッサムのグワハティティーオークションでは最高価格を叩き出し、しばらくは高価格が続くのではないかと見られています。

価格が大幅に上がれば、来年生産量が戻って多少価格が下がっても、通常よりは良い状態が続く、ということのようです。

結び


シロップさんによる写真ACからの写真

新型コロナウイルスが世界的に流行し、インドでロックダウンが行われたときに紅茶好きな筆者はやはり生産がどうなるのか、価格はどうなるのかということばかりを気にしていました。

しかし、今回この記事を読んだ時に、日本よりもっと酷い状況に苦しんでいる方々がいることに改めて気づかされ、胸が痛みました。

毎年価格の変動があるもの故、以前から茶園労働者のことは確かに耳に目にしていました。

人権保護団体が作った衝撃的な映像も見たことがあります。

ただのお茶好き、という立場ではヒステリックに茶園労働者を守ろう!と声をあげることもできず、ただこういうニュースを知る努力だけは怠らないようにしようと思っています。

日本で販売されている紅茶はバイヤーの方たちのご苦労があり、高価格高品質のものが多いかと思います。

大手の茶園では人権も保護されて、理想的な茶園操業が行われているため、そこの紅茶を買う、と先日バイヤーの方のお話を伺いました。

我々、日本で購入することしかできない紅茶好きにとっては非常にありがたいことです。

そういった見た目も美しく美味しい紅茶には目がありませんし、アフタヌーンティセットも素敵なティーカップも大好きです。

しかしながらそれと同時に、煌びやかな貴族文化は残酷な奴隷制度の上に成り立っていたものであることをしっかりと認識することも必要ではないかと考えています。

偏る必要はありませんが、歴史や文化を正しく認識した上で紅茶を愛したいと思っています。
まぁ、今もなお常に学び、の日々なのですが…。

新型コロナウイルスの猛威はまだまだ続くことが考えられます。
茶園労働者に対してもwithコロナ、afterコロナについて考えていく必要がある時にきているのかも知れません。

閉鎖していく茶園も増える中、今後の茶園の在り方や、労働者、茶価等がどうなっていくのかをきちんと自分で調べて追っていきたいと思います。



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