今日は梅雨の間の晴れ間が見えており幸せな気持ちになりますね。
あちらこちらで洗濯物やら布団やらが揺れています。
最近徐々に世界の茶産地のニュースを目にするようになってきたような気がしていますが、今まで筆者が見えていなかっただけかも知れません。
今日は簡単に。
トルコの状況
トルコの紅茶については以前記事にも書きました。
▼参照記事:トルコ産の紅茶が大人気!トルコは世界最大級の紅茶消費国&生産国 2019/02/11追記あり
前回の記事に詳細を書きましたが、トルコは世界で一番紅茶を飲む国で、生産量も世界トップクラスです。
通常は茶の収穫を近隣のジョージアの季節労働者に頼っているようですが、国境封鎖や新型コロナウイルスの影響で労働力が確保できないようです。
▼参照:COVID-19 lockdowns take toll on Turkey tea harvest
インドのチャイ屋さん
インドと言えば、チャイ屋が有名です。
筆者もチャイ屋のおじさんから2ルピーくらいのチャイを買って、初めて飲んだ時の感動は未だに忘れられません。
甘ったるくて、汗だくの体に染み渡りました。
▼参照記事:寒い時期にはとっておきのチャイを。チャイの作り方のご紹介
▼参照記事:「マツコの知らない世界」で扱っていたチャイ。飲みたくなったので作ってみた。
インドの方々にとってはチャイ屋はカフェであり、ちょっとした休憩所であり、コンビニのような役割を果たしています。
それが今回の新型コロナウイルスによって存亡の危機に瀕しているそうです。
現在外出禁止令は解かれたものの、感染者数、死者数が増加の一途をたどっており、再度外出禁止令が発令するのではないかと言われている状況の中、都市部で働く方たちの多くは在宅勤務となっています。
仕事中や仕事終わりにお茶を楽しみに来る客がいなくなっているということです。
そのため、チャイ屋は生活が出来ずにいくつも消えているとか…。
小さなチャイカフェを経営している店主は「裕福な人々は綺麗な場所からオンラインで注文をしますが、小さな店にやってくる人はいなくなってしまうでしょう。そのため値上げをしなければならないかも知れません。」と。
同じような店では、使い捨てのコップ、プレート等に切り替えなければならないと検討しています。
仕事前に早く着いた時にチャイで一服。
煮詰まった仕事の合間にティーブレイク。
同僚を誘って一杯。
そんな当たり前の日常すら懐かしいですね…。
結び
小さなチャイ屋は密になって並んでいましたし、そこに集まってくる人たちもまた密でした。
中には食べることもままならないような子供たちもたくさんいて、誰かがチャイをご馳走してくれるのを待っていたりします。
これでは新型コロナウイルスの温床になってしまうことは明らかです。
筆者はしばらくインドに行けていないのですが、新型コロナウイルスに関するインドのニュースを耳にする度に「チャイ屋はどうなっているのだろうか」と気になっていました。
新型コロナウイルスによって、長く根付いた茶の文化さえも変化することになるかも知れません。
とはいえ、「進化するものが一番強い」とよく言います。
この災厄を乗り越えて、進化するものがこれから生き残っていくのでしょう。
商売でも茶生産でも。
そして新たな茶の文化がこれから始まっていくのかも知れません。
ただ、どれほど状況が変わっても、変わらないことがあるように思えます。
チャイ屋の記事の中に、このように書かれていました。
チャイを飲むときは誰も咎めない。
仕事中だからと厳しい目を向けたりもしない。
「That is the beauty of tea, the hot beverage that brings people closer」
人の距離を縮める、温かく素敵な飲み物、これが茶
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